登録販売者 2019年 奈良・関西広域連合・福井 問32
問題文
咳止めや痰を出しやすくする目的で用いられる漢方処方製剤に関する記述の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。
a 麻杏甘石湯は、体力中等度あるいはそれ以上で、咳が出て、ときにのどが渇くものの咳、気管支炎、小児喘息に用いられる。
b 麦門冬湯は、体力中等度以上のものの水様性の痰にしばしば用いられる。
c 半夏厚朴湯は、体力中等度をめやすとして、気分がふさいで、咽喉・食道部に異物感があり、ときに動悸、めまい、嘔気などを伴う不安神経症、咳、しわがれ声に用いられる。
d 柴朴湯は、別名小柴胡合半夏厚朴湯ともいう。
選択肢
1:a:正、b:誤、c:正、d:正(正解)
2:a:正、b:正、c:正、d:誤
3:a:正、b:正、c:誤、d:誤
4:a:誤、b:正、c:誤、d:正
5:a:誤、b:誤、c:正、d:正
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咳止め・去痰の漢方処方製剤【登録販売者解説】
正解の理由
麻杏甘石湯(まきょうかんせきとう)は咳と口渇、麦門冬湯(ばくもんどうとう)は切れにくい痰を伴う咳、半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)は喉の異物感が目印です。
1は、aが正、bが誤、cが正、dが正という組合せです。根拠は、試験問題の作成に関する手引き(平成30年3月)第3章「主な医薬品とその作用」の、咳止めや痰を出しやすくする漢方処方製剤に関する記載です。
解法ステップ
- aの「体力中等度あるいはそれ以上」「咳」「ときにのどが渇く」を見て、麻杏甘石湯の特徴と照らします。
- bの「水様性の痰」に注目します。水様性の痰を伴う咳は、麦門冬湯ではなく小青竜湯(しょうせいりゅうとう)の特徴です。
- cは「体力中等度をめやす」「咽喉・食道部の異物感」が半夏厚朴湯と合うか確認します。
- dは柴朴湯(さいぼくとう)の別名を確認します。「小柴胡合半夏厚朴湯」と一致します。
選択肢別の誤答解説
-
a 正しい
麻杏甘石湯は、体力中等度あるいはそれ以上の人で、咳が出て、ときにのどが渇く場合などに用いられます。問題文の体力の区分と症状は合っています。 -
b 誤り
×「体力中等度以上のものの水様性の痰」→ ○麦門冬湯は、体力中等度以下で、痰が切れにくく、ときに強く咳き込むもののからぜきなどに用いられます。水様性の痰を伴う咳は、小青竜湯の特徴です。 -
c 正しい
半夏厚朴湯は、体力中等度をめやすとします。気分がふさぎ、咽喉・食道部に異物感がある場合などに用いられ、ときに動悸、めまい、嘔気などを伴うこともあります。問題文の説明と合っています。 -
d 正しい
柴朴湯は、小柴胡合半夏厚朴湯(しょうさいこごうはんげこうぼくとう)とも呼ばれます。体力中等度で、気分がふさぎ、咽喉・食道部に異物感があることなどが見分ける手がかりです。
ほかの組合せとの照合
よくある誤解
- 「痰を伴う咳」と「水様性の痰を伴う咳」を同じものとして覚える
水様性の痰は、小青竜湯を見分ける手がかりです。麦門冬湯は、痰が切れにくい咳などが目印です。 - 処方名だけを見て、体力の区分や症状を見落とす
正誤問題では、処方名が合っていても、体力の区分や症状が別の処方の特徴に置き換わることがあります。
補足コラム
小青竜湯は、体力中等度またはやや虚弱で、うすい水様の痰を伴う咳や鼻水が出る場合などに用いられます。「水様性の痰」という語を見たら、麦門冬湯と取り違えないよう注意しましょう。
FAQ
Q. 漢方処方製剤は、症状が一つ一致すれば選べますか?
A. 症状だけでなく、体力の区分や痰の性状、のどの状態なども合わせて確認します。似た症状に用いられる処方でも、見分ける手がかりが異なります。
A. 症状だけでなく、体力の区分や痰の性状、のどの状態なども合わせて確認します。似た症状に用いられる処方でも、見分ける手がかりが異なります。
関連キーワード: 麻杏甘石湯、麦門冬湯、半夏厚朴湯、柴朴湯、小青竜湯、体力の区分、痰の性状

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