登録販売者 2019年 奈良・関西広域連合・福井 問35
問題文
止瀉成分に関する記述の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。
a タンニン酸ベルベリンは、収斂作用と抗菌作用を併せ持つ。
b 収斂成分を主体とする止瀉薬は、細菌性の下痢や食中毒に用いる。
c ロペラミド塩酸塩が配合された止瀉薬は、食べすぎ・飲みすぎによる下痢、寝冷えによる下痢の症状に用いる。
d 腸管内の有害物質を吸着させる目的で、ケイ酸マグネシウムが配合されている場合がある。
選択肢
1:a:誤、b:正、c:正、d:誤
2:a:正、b:誤、c:正、d:誤(正解)
3:a:正、b:正、c:誤、d:正
4:a:正、b:誤、c:誤、d:誤
5:a:誤、b:誤、c:誤、d:誤
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止瀉成分の分類と使い分け【登録販売者解説】
正解の理由
タンニン酸ベルベリンは収斂作用と抗菌作用、ロペラミド塩酸塩は食べすぎ・飲みすぎや寝冷えによる下痢が対象です。
正しい組合せは2です。各記述は、a:正、b:誤、c:正、d:誤です。根拠は『試験問題の作成に関する手引き』第3章「主な医薬品とその作用」の止瀉薬に関する項目です。
解法ステップ
- aは「タンニン酸」と「ベルベリン」の作用を分けて確認します。タンニン酸は収斂作用、ベルベリンは抗菌作用です。
- bは「細菌性の下痢や食中毒に用いる」という部分を確認します。収斂成分を主体とする止瀉薬は、こうした下痢に安易に用いると状態を悪化させるおそれがあります。
- cはロペラミド塩酸塩の対象を確認します。「食べすぎ・飲みすぎ」「寝冷え」は対象ですが、食あたり・水あたりは対象ではありません。
- dは「ケイ酸マグネシウム」という成分名に注目します。手引きでは制酸成分として挙げられており、有害物質を吸着する成分とする記述は誤りです。
選択肢別の誤答解説
- a 正しいです。 タンニン酸ベルベリンは、タンニン酸の収斂作用とベルベリンの抗菌作用を併せ持つ化合物です。消化管内ではそれぞれに分かれ、止瀉に働くことが期待されます。
- b 誤りです。
×「細菌性の下痢や食中毒に用いる」→ ○「細菌性の下痢や食中毒のときは、安易な使用を避ける」
収斂成分で腸の運動を鎮めると、状態を悪化させるおそれがあります。 - c 正しいです。 ロペラミド塩酸塩配合薬は、食べすぎ・飲みすぎによる下痢や寝冷えによる下痢を対象とします。一方、食あたりや水あたりによる下痢は対象ではありません。
- d 誤りです。 ケイ酸マグネシウムは、手引きでは胃酸を中和する制酸成分として挙げられています。腸管内の有害物質を吸着する成分として記述するのは誤りです。
誤答の組合せも確認しておきましょう。
- 選択肢1はaを誤、bを正としていますが、aは正、bは誤です。この2つの正誤が逆です。
- 選択肢3はaを正としている点は合っていますが、bを正、cを誤、dを正としている点が違います。正しくはbが誤、cが正、dが誤です。
- 選択肢4はa、b、dの正誤は合っていますが、cを誤としている点が違います。cは正しい記述です。
- 選択肢5はbとdの正誤は合っていますが、aとcを誤としている点が違います。aとcは正しい記述です。
よくある誤解
- 「抗菌作用がある成分なら、細菌性の下痢に使う」と考えがちです。収斂成分を主体とする止瀉薬は、細菌性の下痢や食中毒では安易に使わない、という注意と区別しましょう。
- ロペラミド塩酸塩の対象を「下痢全般」と広げて覚えるのは誤りです。食あたり・水あたりは対象ではありません。
- ケイ酸マグネシウムの「マグネシウム」という語から、止瀉薬の吸着成分だと判断しないようにしましょう。手引きでは制酸成分として整理されています。
補足コラム
止瀉成分は、名前だけでなく「主な作用」で整理すると見分けやすくなります。
- タンニン酸ベルベリン:収斂作用と抗菌作用
- ロペラミド塩酸塩:食べすぎ・飲みすぎ、寝冷えによる下痢が対象
- ケイ酸マグネシウム:胃酸を中和する制酸成分
FAQ
ロペラミド塩酸塩配合薬が、発熱や血便を伴う下痢などで対象とならない場合があるのはなぜですか?
食中毒菌などによる感染症や、別の疾患が関係している可能性があるためです。安易に下痢を止めると、症状の悪化や治療の遅れにつながるおそれがあります。
食中毒菌などによる感染症や、別の疾患が関係している可能性があるためです。安易に下痢を止めると、症状の悪化や治療の遅れにつながるおそれがあります。
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