登録販売者 2019年 奈良・関西広域連合・福井 問55
問題文
漢方の特徴・漢方薬使用における基本的な考え方に関する記述について、正しいものの組合せを一つ選べ。
a 日本の漢方医学に基づく漢方薬は、現代中国で利用されている中医学に基づく中薬、韓国の韓医学に基づく韓方薬とすべて考え方は同じで、区別されてはいない。
b 漢方の病態認識には、気血水は含まれていない。
c 漢方処方製剤の用法用量において、適用年齢の下限が設けられていない場合であっても、生後3か月未満の乳児には使用しないこととされている。
d 一般の生活者では「漢方薬は作用が穏やかで、副作用が少ない」などという認識がなされていることがあるが、まれに肝機能障害や間質性肺炎のような重篤な副作用が起きることがある。
選択肢
1:(a、b)
2:(a、c)
3:(b、d)
4:(c、d)(正解)
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漢方薬の特徴と使用の基本【登録販売者解説】
正解の理由
漢方薬は中薬・韓方薬と区別され、証に合わせて使います。年齢や副作用にも注意が必要です。
正しい組合せは4(c、d)です。a、bは誤り、c、dは正しい記述です。根拠は『試験問題の作成に関する手引き(平成30年3月)』第3章「主な医薬品とその作用」の「漢方処方製剤」です。
解法ステップ
- 「すべて考え方は同じ」「区別されていない」という強い断定に注目します。漢方薬、中薬、韓方薬はそれぞれ区別されるため、aは選べません。
- 「気血水は含まれていない」という否定が正しいか確認します。気血水は漢方の病態認識に含まれるため、bも選べません。
- 乳児の使用制限と、漢方処方製剤の重い副作用について述べるc、dを確認します。
- 正しい記述がc、dの組である4を選びます。
選択肢別の誤答解説
-
a
×「中薬・韓方薬とすべて考え方は同じで、区別されてはいない」
→ ○「中薬・韓方薬は漢方薬とは区別される」
日本で発展した伝統医学が漢方医学です。現代中国の中医学で用いる薬剤は中薬、韓国の韓医学で用いる薬剤は韓方薬と呼ばれ、漢方薬とは区別されます。この誤りを含む(a、b)と(a、c)は、正しい組合せではありません。 -
b
×「気血水は含まれていない」
→ ○「気血水も病態認識に用いられる」
気血水は、漢方の病態を捉える考え方の一つです。たとえば、尿量の減少などを「水毒」、皮膚の色つやが悪い状態を「血虚」と表すことがあります。この誤りを含む(a、b)と(b、d)は、正しい組合せではありません。 -
c
用法・用量に適用年齢の下限が設けられていない場合でも、生後3か月未満の乳児には使用しないとされています。年齢の下限がないことを、どの年齢でも使用できるという意味に取り違えないようにしましょう。 -
d
「漢方薬は作用が穏やかで、副作用が少ない」という認識は誤りです。漢方処方製剤でも、まれに肝機能障害(かんきのうしょうがい)や間質性肺炎(かんしつせいはいえん)などの重い副作用が起きることがあります。
よくある誤解
- 「すべて」「区別されていない」のような断定に引きずられ、漢方薬・中薬・韓方薬の違いを見落とすことがあります。
- 気血水を漢方の病態認識から外してしまう誤りに注意しましょう。証に関わる考え方の一つです。
- 「適用年齢の下限がない」ことを「乳児にも使用できる」と読み替えないようにしましょう。
補足コラム
漢方処方製剤は、漢方独自の病態認識である「証」に合う処方を選ぶことが大切です。証に合わない処方では、期待した効果が得られないだけでなく、副作用を招きやすくなる場合もあります。
FAQ
Q. 漢方薬の「証」とは何ですか?
A. 使用する人の体質や症状などを踏まえた、漢方独自の病態の捉え方です。処方を選ぶ際の目安になります。
A. 使用する人の体質や症状などを踏まえた、漢方独自の病態の捉え方です。処方を選ぶ際の目安になります。
Q. 生薬を使っていれば、すべて漢方処方製剤ですか?
A. いいえ。漢方医学の考え方に基づかず、生薬を使用する日本の伝統薬もあります。漢方処方製剤とは区別されます。
A. いいえ。漢方医学の考え方に基づかず、生薬を使用する日本の伝統薬もあります。漢方処方製剤とは区別されます。
関連キーワード: 漢方処方製剤、証、気血水、中薬、韓方薬、乳児の使用制限、重篤な副作用

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