登録販売者 2019年 奈良・関西広域連合・福井 問69
問題文
中枢神経系に関する記述の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。
a 脳の血管は、末梢に比べて物質の透過に関する選択性が高く、タンパク質などの大分子やイオン化した物質は、血液中から脳の組織へ移行しにくい。
b 中枢神経系は、脳と脊髄から構成されており、人間の身体の個々の部位の動きを総合的に制御している。
c 脳の下部(視床下部)には、心臓中枢や呼吸中枢が存在する。
d 延髄は、ホルモン分泌の調節機能を担っている。
選択肢
1:a:正、b:正、c:誤、d:誤(正解)
2:a:正、b:誤、c:正、d:正
3:a:誤、b:正、c:誤、d:誤
4:a:正、b:誤、c:正、d:誤
5:a:誤、b:誤、c:正、d:正
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中枢神経系の脳の部位別機能【登録販売者解説】
正解の理由
視床下部は自律神経やホルモンの調節、延髄は心臓・呼吸の中枢です。
1は、a・bが正しく、c・dが誤りという組合せです。根拠は、厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」第2章「人体の働きと医薬品」の「脳や神経系の働き」です。
解法ステップ
- 「中枢神経系」が何からできているかを確認します。
- 「脳の下部(視床下部)」に関する記述は、自律神経やホルモンの調節機能と結びつけます。
- 「心臓中枢・呼吸中枢」と「ホルモン分泌の調節」の担当部位を区別し、記述 c・dを見分けます。
- 各記述の正誤に合う組合せを選びます。
選択肢別の誤答解説
- a:正しいです。 脳の血管は、末梢の血管に比べて物質を通すかどうかの選択性が高いです。タンパク質などの大きな物質や、イオン化した物質は血液中から脳の組織へ移行しにくく、この働きを血液脳関門(けつえきのうかんもん)といいます。
- b:正しいです。 中枢神経系は脳と脊髄から構成されます。身体の個々の部位を単独で動かすのではなく、全体として動きを調整します。
- c:誤りです。 「視床下部(ししょうかぶ)に心臓中枢や呼吸中枢がある」という点が誤りです。視床下部は自律神経やホルモン分泌などの調節を担い、心臓中枢や呼吸中枢は延髄(えんずい)にあります。
- d:誤りです。 延髄がホルモン分泌を調節する、という点が誤りです。ホルモン分泌の調節機能を担う部位として、手引きでは視床下部などが挙げられています。
よくある誤解
- 視床下部と延髄の役割を入れ替える誤りに注意しましょう。ホルモン分泌などの調節は視床下部、心臓・呼吸の中枢は延髄です。
- 「脳の下部」という表現だけで、脳の下方にある部位をすべて同じ働きだと考えないようにしましょう。
- 「身体の個々の部位」という語に引っぱられ、bを誤りと判断しないことが大切です。中枢神経系は、身体の動きを総合的に制御します。
補足コラム
部位と働きは、次のように整理すると見分けやすくなります。
FAQ
血液脳関門は、脳へ物質がまったく入らないようにする仕組みですか?
いいえ。すべての物質を遮断するのではなく、物質の透過に関する選択性が高く、特定の物質が脳の組織へ移行しにくくなる仕組みです。
いいえ。すべての物質を遮断するのではなく、物質の透過に関する選択性が高く、特定の物質が脳の組織へ移行しにくくなる仕組みです。
小児では、血液脳関門について何に注意が必要ですか?
手引きでは、小児は血液脳関門が未発達で、循環血液中に移行した医薬品成分が脳の組織に達しやすいとされています。
手引きでは、小児は血液脳関門が未発達で、循環血液中に移行した医薬品成分が脳の組織に達しやすいとされています。
関連キーワード: 中枢神経系、視床下部、延髄、血液脳関門、心臓中枢、呼吸中枢

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