登録販売者 2019年 奈良・関西広域連合・福井 問70
問題文
末梢神経系に関する記述の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。
a 末梢神経系は、体性神経系と自律神経系からなる。
b 全身に広く分布する汗腺を支配する交感神経線維の末端では、例外的にアセチルコリンが放出される。
c 交感神経系が活発になると、唾液分泌が亢進し、気管や気管支は収縮する。
d 副交感神経が働くと、瞳孔収縮、心拍数の減少、胃液分泌や腸運動の亢進等が起こる。
選択肢
1:a:正、b:正、c:誤、d:正(正解)
2:a:誤、b:誤、c:正、d:誤
3:a:正、b:正、c:正、d:誤
4:a:正、b:誤、c:正、d:誤
5:a:誤、b:正、c:誤、d:正
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末梢神経系と自律神経の働き【登録販売者解説】
正解の理由
ひと言まとめ:交感神経は緊張時、副交感神経は安息時に働き、汗腺には例外的にアセチルコリンが使われます。
正しい組合せは1です。a・b・dは正しく、cは誤りです。根拠は、手引き第2章「人体の働きと医薬品」の「末梢神経系」「自律神経系の働き」です。
解法ステップ
- aは、末梢神経系の分類が「体性神経系」と「自律神経系」の2つかを確認します。
- bは、「汗腺」が交感神経の例外として、アセチルコリンを放出する点に注目します。
- cは、交感神経が働くときの「唾液」と「気管・気管支」の変化を、それぞれ確認します。
- dは、副交感神経による瞳孔、心臓、胃腸の変化が安息時の働きと合うかを見ます。
選択肢別の誤答解説
組合せの確認
- 1は、a正・b正・c誤・d正で、各記述の正誤と一致します。
- 2は、a・b・c・dのすべてが正しい正誤と異なります。
- 3は、c・dの正誤が異なります。
- 4は、b・c・dの正誤が異なります。
- 5は、aの正誤が異なります。
a 正しいです。
末梢神経系は、随意運動や知覚などを担う体性神経系と、生命や身体機能の維持のために無意識に働く自律神経系に分けられます。
末梢神経系は、随意運動や知覚などを担う体性神経系と、生命や身体機能の維持のために無意識に働く自律神経系に分けられます。
b 正しいです。
交感神経の節後線維(効果器に近い側の神経線維)の末端では、通常はノルアドレナリンが放出されます。しかし、全身に広く分布するエクリン腺を支配する交感神経線維では、例外的にアセチルコリンが放出されます。
交感神経の節後線維(効果器に近い側の神経線維)の末端では、通常はノルアドレナリンが放出されます。しかし、全身に広く分布するエクリン腺を支配する交感神経線維では、例外的にアセチルコリンが放出されます。
c 誤りです。
×「唾液分泌が亢進し、気管や気管支は収縮する」→ ○「少量の粘性の高い唾液を分泌し、気管や気管支は拡張する」
×「唾液分泌が亢進し、気管や気管支は収縮する」→ ○「少量の粘性の高い唾液を分泌し、気管や気管支は拡張する」
交感神経が働くと、唾液は少量で粘り気の高いものになり、気管や気管支は拡張します。「唾液分泌が亢進」「気管や気管支が収縮」という変化は、交感神経の働きとは異なります。
d 正しいです。
副交感神経が働くと、瞳孔(どうこう)は収縮し、心拍数は減少します。また、胃液分泌や腸運動は亢進(こうしん:働きが高まること)します。食事や休憩など、安息時の体の働きとして覚えましょう。
副交感神経が働くと、瞳孔(どうこう)は収縮し、心拍数は減少します。また、胃液分泌や腸運動は亢進(こうしん:働きが高まること)します。食事や休憩など、安息時の体の働きとして覚えましょう。
よくある誤解
- **「交感神経が働くと、すべての分泌が増える」**と考えないようにしましょう。唾液は、分泌量が少なく粘り気が高くなります。
- **「交感神経の末端では必ずノルアドレナリンが放出される」**という断定に注意します。汗腺を支配する線維は例外です。
- 気管・気管支は、交感神経で拡張、副交感神経で収縮です。唾液や心拍数の変化と混同しないようにしましょう。
補足コラム
交感神経と副交感神経は、多くの効果器に対して反対方向に働きます。
「交感神経=緊張時」「副交感神経=安息時」という大きな方向性と、各器官の変化をセットで整理すると覚えやすくなります。
FAQ
汗腺はすべてアセチルコリンを放出しますか?
いいえ。全身に広く分布するエクリン腺ではアセチルコリンが放出されます。一方、腋窩(えきか:わきの下)などに分布するアポクリン腺では、ノルアドレナリンが放出されます。
いいえ。全身に広く分布するエクリン腺ではアセチルコリンが放出されます。一方、腋窩(えきか:わきの下)などに分布するアポクリン腺では、ノルアドレナリンが放出されます。
交感神経と副交感神経は、いつも反対の働きをしますか?
多くの場合は互いに拮抗して働きます。ただし、骨格筋の血管のように、交感神経の刺激で拡張するものもあります。
多くの場合は互いに拮抗して働きます。ただし、骨格筋の血管のように、交感神経の刺激で拡張するものもあります。
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