登録販売者 2020年 中国・四国 問09
問題文
小児への医薬品の使用や保健衛生上のリスクに関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a 小児向けの用法用量が設定されていない一般用医薬品の場合は、保護者等に対して、成人用の量から適宜減らした量を小児へ与えるよう説明することが適切である。
b 家庭内において、小児の誤飲・誤用事故を未然に防止するためには、小児が容易に手に取れる場所や、小児の目につく場所に医薬品を置かないようにすることが重要である。
c 小児は血液脳関門が未発達であり、吸収されて循環血液中に移行した医薬品の成分が脳に達しにくいため、中枢神経系に影響を与える医薬品による副作用は起こしにくい。
選択肢
1:a:正、b:正、c:正
2:a:誤、b:正、c:正
3:a:正、b:誤、c:誤
4:a:正、b:正、c:誤
5:a:誤、b:正、c:誤(正解)
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小児への医薬品使用【登録販売者解説】
正解の理由
ひと言まとめ:小児には成人用の量を減らして与えず、血液脳関門が未発達なため薬の成分が脳に達しやすいです。
正しい組合せは5です。aは誤り、bは正しく、cは誤りです。根拠は『試験問題の作成に関する手引き(平成30年3月)』第1章「医薬品に共通する特性と基本的な知識」の「小児、高齢者等への配慮」です。
解法ステップ
- aの「成人用の量から適宜減らす」に注目します。年齢に応じた用法・用量が設定された医薬品を使う、という考え方と合うか確認します。
- bの「手に取れる場所」「目につく場所に置かない」は、誤飲・誤用を防ぐ保管方法として適切です。
- cの「脳に達しにくい」に注目します。血液脳関門が未発達な小児では、成分は脳に達しやすいので、記述は誤りです。
- aとcを誤り、bを正しいとする組合せに絞ります。
選択肢別の誤答解説
-
a 誤り
× 成人用の量を減らして与える → ○ 年齢に応じた用法・用量が定められている医薬品を使う
成人用の量を保護者が適宜減らして使うのは、安易な使用です。小児向けの用法・用量が設定されていない医薬品を、成人用の量を調整して使うよう説明するのは適切ではありません。 -
b 正しい
小児の誤飲・誤用を防ぐため、医薬品は小児が容易に手に取れる場所や、目につく場所に置かないことが重要です。「手が届かない場所」だけでなく、「目につかない場所」も意識します。 -
c 誤り
× 脳に達しにくい → ○ 脳に達しやすい
血液脳関門(けつえきのうかんもん)は、血液中の物質が脳へ移るのを制限するしくみです。小児ではこれが未発達なため、医薬品の成分が脳に達しやすく、中枢神経系(脳や脊髄)の副作用を起こしやすいとされます。
組合せを照らすと、1はa・c、2はc、3はa・b、4はaの正誤がそれぞれ異なります。a・b・cの正誤が一致するのは5です。
よくある誤解
- 「成人用を少なめにすれば使える」と考える
小児向けの用法・用量がないとき、成人用の量を自己判断で減らして使うことは適切ではありません。 - 「血液脳関門があるから、薬の成分は脳に届きにくい」と考える
小児では血液脳関門が未発達です。「小児は脳に達しやすい」と、成人の場合と混同しないようにします。 - 保管場所は「手が届かないか」だけで決める
小児は目についた医薬品に手を伸ばすこともあります。手の届きやすさと目につきやすさの両方がポイントです。
補足コラム
小児は血液脳関門だけでなく、肝臓や腎臓の機能も未発達です。そのため、医薬品の成分の代謝・排泄に時間がかかり、作用が強く出過ぎたり、副作用が強く出たりすることがあります。小児は成人と同じ感覚で薬の量や影響を考えないことが大切です。
FAQ
Q. 手引きでいう乳児・幼児・小児の年齢の目安はありますか?
A. おおよその目安として、乳児は1歳未満、幼児は7歳未満、小児は15歳未満です。
A. おおよその目安として、乳児は1歳未満、幼児は7歳未満、小児は15歳未満です。
Q. 錠剤やカプセル剤を小児に使うとき、量以外に気をつけることはありますか?
A. 小児、特に乳児は、そのまま飲み下すことが難しい場合があります。製品に記載された注意事項を確認することも大切です。
A. 小児、特に乳児は、そのまま飲み下すことが難しい場合があります。製品に記載された注意事項を確認することも大切です。
関連キーワード: 小児、誤飲・誤用、血液脳関門、用法・用量、保管場所

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