登録販売者 2020年 中国・四国 問33
問題文
医薬品の吸収に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a 有効成分が皮膚から浸透して体内の組織で作用する医薬品の場合は、浸透する量は皮膚の状態、傷の有無やその程度などによって影響を受ける。
b 内服薬の中には、服用後の作用を持続させるため、有効成分がゆっくりと溶出するように作られているものもある。
c 鼻腔粘膜への局所作用を目的とした点鼻薬であっても、その成分が循環血液中に移行して、全身性の副作用を生じることがある。
d 皮膚吸収された有効成分は、最初に肝臓で代謝を受けた後に血流に乗って全身に分布する。
選択肢
1:a:正、b:誤、c:正、d:誤
2:a:正、b:正、c:誤、d:正
3:a:正、b:正、c:正、d:誤(正解)
4:a:誤、b:正、c:正、d:正
5:a:正、b:正、c:正、d:正
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医薬品の吸収【登録販売者解説】
正解の理由
ひと言まとめ:皮膚・鼻の粘膜からの吸収では、成分が肝臓で代謝される前に全身へ分布することがあります。
3の組合せは、a・b・cが正しく、dが誤りです。根拠は『試験問題の作成に関する手引き(平成30年3月)』第2章「薬の生体内運命」の「有効成分の吸収」です。
解法ステップ
- aの「皮膚の状態、傷の有無やその程度」に注目します。皮膚から浸透する量に影響する要素として述べられています。
- bの「ゆっくりと溶出」は、作用を持続させる徐放性製剤の特徴です。
- cは、局所作用を目的とする点鼻薬でも、成分が血液中に移行することがあるかを確認します。
- dの「最初に肝臓で代謝」に注目します。皮膚から吸収された成分は、肝臓で代謝を受ける前に血流に乗って全身へ分布するため、dは誤りです。
選択肢別の誤答解説
- a:正しいです。 皮膚から浸透して体内の組織で作用する医薬品では、浸透する量が皮膚の状態や傷の有無・程度などに影響されます。
- b:正しいです。 内服薬には、服用後の作用を持続させるため、有効成分がゆっくり溶け出すように作られた徐放性製剤があります。
- c:正しいです。 点鼻薬は鼻腔内の局所作用を目的としますが、成分が鼻粘膜から吸収されて循環血液中に移行し、全身性の副作用を生じることがあります。
- d:誤りです。
×「皮膚吸収された有効成分は、最初に肝臓で代謝」
→ ○「皮膚吸収された有効成分は、肝臓で代謝を受ける前に血流に乗って全身に分布」
皮膚から血液中に移行した成分は、肝臓で代謝される前に全身へ運ばれることがあります。
よくある誤解
- 「局所作用が目的なら、全身性の副作用は起こらない」と考える誤りです。 鼻の粘膜などから成分が吸収され、血液中に移行する場合があります。
- 「皮膚から吸収された成分も、必ず最初に肝臓を通る」と考える誤りです。 吸収された経路によって、全身へ分布する順序が異なります。
- 「ゆっくり溶け出す製剤は、成分が吸収されない」と考える誤りです。 徐放性製剤は、成分の溶出をゆっくりにして作用の持続を図るものです。
補足コラム
消化管から吸収された成分の多くは、血管を通じて肝臓に入ります。これに対し、皮膚から吸収された成分は、肝臓で代謝を受ける前に血流に乗って全身へ分布することがあります。「消化管からの吸収」と「皮膚からの吸収」では、肝臓を通る順序が異なる点が比較問題のポイントです。
FAQ
Q. 徐放性製剤では、成分が体内に入る量も必ず少なくなりますか?
A. 徐放性製剤は、有効成分がゆっくり溶出するように作られた製剤です。「吸収されない」ことを意味するものではありません。
A. 徐放性製剤は、有効成分がゆっくり溶出するように作られた製剤です。「吸収されない」ことを意味するものではありません。
Q. 皮膚に使う医薬品は、すべて全身作用を目的にしていますか?
A. いいえ。皮膚に使う医薬品の多くは、適用した部位への局所的な効果を目的としています。
A. いいえ。皮膚に使う医薬品の多くは、適用した部位への局所的な効果を目的としています。
関連キーワード: 皮膚吸収、粘膜吸収、徐放性製剤、局所作用、全身作用、肝初回通過効果

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