登録販売者 2020年 中国・四国 問37
問題文
医薬品の副作用として生じる肝機能障害に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a 主な症状は、全身の倦怠感、黄疸、発熱、発疹、皮膚の掻痒感、吐きけ等である。
b 黄疸とは、ヘモグロビンが胆汁中へ排出されず血液中に滞留することにより生じる、皮膚や白眼が黄色くなる病態である。
c 軽度の肝障害の場合、自覚症状がなく、健康診断等の血液検査(肝機能検査値の悪化)で初めて判明することが多い。
d 原因と考えられる医薬品を漫然と使用し続けると、不可逆的な病変(肝不全)を生じ、死に至ることもある。
選択肢
1:a:正、b:誤、c:正、d:正(正解)
2:a:正、b:誤、c:誤、d:誤
3:a:正、b:正、c:正、d:誤
4:a:誤、b:誤、c:誤、d:誤
5:a:誤、b:正、c:誤、d:正
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医薬品による肝機能障害【登録販売者解説】
正解の理由
肝機能障害は、症状がなくても血液検査で見つかることがあり、放置すると重症化する場合があります。
1が正しい組合せです。aは正、bは誤、cは正、dは正です。根拠は、厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」第2章「人体の働きと医薬品」の肝機能障害に関する項目です。
解法ステップ
- aの「全身の倦怠感(けんたいかん)」「黄疸(おうだん)」「発熱」などが、肝機能障害の主な症状として挙げられているか確認します。
- bは黄疸の原因物質に注目します。「ヘモグロビン」ではなく、黄色色素の「ビリルビン」が血液中に滞留することがポイントです。
- cの「軽度でも自覚症状がないことがある」と、dの「使い続けると肝不全に至ることがある」は、どちらも手引きの記述と一致します。
- 以上から、a・c・dが正、bが誤となる組合せを選びます。
選択肢別の誤答解説
- a:正しいです。 肝機能障害の主な症状には、全身の倦怠感、黄疸のほか、発熱、発疹、皮膚の掻痒感(そうようかん)、吐きけなどがあります。
- b:誤りです。
× ヘモグロビン → ○ ビリルビン
黄疸は、ビリルビンが胆汁(たんじゅう)中へ排出されず、血液中に滞留することで、皮膚や白眼が黄色くなる状態です。 - c:正しいです。 軽度の肝障害では自覚症状がないことがあり、健康診断などの血液検査で初めて判明することが多いです。
- d:正しいです。 原因と考えられる医薬品を漫然と使い続けると、不可逆的(ふかぎゃくてき:元に戻らない)な病変である肝不全を生じ、死に至ることもあります。
組合せの確認では、2はc・d、3はb・d、4はa・c・d、5はa・b・cの正誤が、それぞれ正しい組合せと異なります。
よくある誤解
- 「黄疸はヘモグロビンが原因」と取り違えることがあります。黄疸の説明で押さえるのは、ヘモグロビンではなく、黄色色素のビリルビンです。
- 「軽度なら自覚症状が必ずある」と考えるのは誤りです。軽度では症状がなく、血液検査で初めて気づくことがあります。
- 「症状が強くなければ使い続けてもよい」と考えるのも誤りです。原因と考えられる医薬品の漫然とした使用は、重い肝障害につながることがあります。
補足コラム
血液中のビリルビンが増え、尿中に排出されると、尿の色が濃くなることもあります。黄疸だけでなく、こうした変化も肝機能障害に関する知識として押さえておきましょう。
FAQ
Q. 医薬品による肝機能障害は、すべて同じ仕組みで起こるのですか?
A. いいえ。手引きでは、有効成分やその代謝物が肝臓に直接作用して起こる「中毒性」のものと、有効成分に対する抗原抗体反応(体の免疫反応)が原因で起こる「アレルギー性」のものに大別されています。
A. いいえ。手引きでは、有効成分やその代謝物が肝臓に直接作用して起こる「中毒性」のものと、有効成分に対する抗原抗体反応(体の免疫反応)が原因で起こる「アレルギー性」のものに大別されています。
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