登録販売者 2020年 中国・四国 問83
問題文
痔及び痔疾用薬に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a 内用痔疾用薬は、比較的緩和な抗炎症作用、血行改善作用を目的とする成分のほか、瀉下・整腸成分等が配合されたものである。
b 長時間座るのを避け、軽い運動によって血行を良くすることが痔の予防につながる。
c 痔瘻は、肛門の出口からやや内側の上皮に傷が生じた状態であり、一般に、「切れ痔」(又は「裂け痔」)と呼ばれる。
d 直腸粘膜には、知覚神経が通っていないため、内痔核は自覚症状が少ない。
選択肢
1:a:正、b:正、c:正、d:正
2:a:正、b:誤、c:誤、d:誤
3:a:正、b:正、c:誤、d:正(正解)
4:a:誤、b:誤、c:正、d:誤
5:a:誤、b:誤、c:誤、d:正
🔒 解説は解答すると表示されます
痔疾の病態と予防【登録販売者解説】
正解の理由
内用痔疾用薬は、抗炎症・血行改善などを目的とする成分に、瀉下・整腸成分などを配合した薬です。
正しい組合せは3です。a・b・dは正しく、cは誤りです。根拠は、厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」の第3章「主な医薬品とその作用」にある「痔の発症と対処、痔疾用薬の働き」です。
解法ステップ
- aは「内用痔疾用薬」の成分の目的に注目します。抗炎症・血行改善に加えて、瀉下・整腸成分などが挙げられているかを確認します。
- bは「長時間座るのを避ける」「軽い運動で血行を良くする」が、痔の予防として示されている内容かを見ます。
- cは「痔瘻(じろう)」と「切れ痔」の取り違えに注意します。別の病態なので、この記述は誤りです。
- dは内痔核(ないじかく)の特徴を確認します。直腸粘膜(ちょくちょうねんまく)には知覚神経が通っていないため、自覚症状が少ないという記述です。
選択肢別の誤答解説
a 正しい
内用痔疾用薬には、比較的緩和な抗炎症作用や血行改善作用を目的とする成分のほか、瀉下(しゃげ)・整腸成分などが配合されています。瀉下成分は排便を促す成分、整腸成分は腸の調子を整える成分です。
- aを誤りとしている選択肢4・5は、この記述の正誤が違います。
b 正しい
長時間座り続けるのを避け、軽い運動で血行を良くすることは、痔の予防につながります。肛門部に負担をかけ続けないことがポイントです。
- bを誤りとしている選択肢2・4・5は、この記述の正誤が違います。
c 誤り
×「痔瘻を、切れ痔と呼ばれる状態とする」
→ ○「痔瘻は、肛門内部の肛門腺窩(こうもんせんか)に糞便の滓が溜まり、炎症・化膿を生じた状態」
→ ○「痔瘻は、肛門内部の肛門腺窩(こうもんせんか)に糞便の滓が溜まり、炎症・化膿を生じた状態」
肛門の出口付近の上皮に傷が生じた状態は、一般に「切れ痔」または「裂け痔」と呼ばれます。痔瘻とは異なる病態です。
- cを正しいとしている選択肢1は、この記述の正誤が違います。
- 選択肢4は、cを正しいとしている点が違います。
d 正しい
内痔核は、歯状線(しじょうせん)より上の直腸粘膜にできた痔核です。直腸粘膜には知覚神経が通っていないため、自覚症状が少ないことが特徴です。
- dを誤りとしている選択肢2・4は、この記述の正誤が違います。
よくある誤解
- 痔瘻と切れ痔を、どちらも肛門付近の異常としてひとまとめにしてしまうことがあります。痔瘻は炎症・化膿、切れ痔は上皮の傷と区別しましょう。
- 「内痔核は自覚症状が少ない」を「症状がまったくない」と読み替えないようにします。手引きの表現は「少ない」です。
- 痔の予防では、薬の使用だけに注目しがちです。長時間座ることを避けるなど、生活習慣も問われます。
補足コラム
痔の予防には、軽い運動のほか、食物繊維の摂取を心がけて便秘を避けることや、香辛料など刺激性のある食べ物を避けることも挙げられています。痔疾用薬とあわせて、痔の要因となる生活習慣を見直すことが大切です。
FAQ
Q. 内痔核は痛みが少ないのに、出血することがあるのですか?
A. はい。直腸粘膜には知覚神経が通っていないため自覚症状は少ない一方、排便時の出血などが現れることがあります。
A. はい。直腸粘膜には知覚神経が通っていないため自覚症状は少ない一方、排便時の出血などが現れることがあります。
Q. 痔疾用薬を使えば、生活習慣を見直さなくてもよいですか?
A. いいえ。痔を生じた要因となる生活習慣の改善も重要とされています。
A. いいえ。痔を生じた要因となる生活習慣の改善も重要とされています。
関連キーワード: 内用痔疾用薬、痔瘻、切れ痔、内痔核、痔の予防

\ せっかくなら /
登録販売者を
クイズ形式で学習しませんか?
クイズ画面へ遷移する→
すぐに利用可能!
