登録販売者 2020年 奈良・関西広域連合・福井 問03
問題文
医薬品のリスク評価に関する記述について、正しいものの組合せを一つ選べ。
a 医薬品は、少量の投与でも発がん作用、胎児毒性や組織・臓器の機能不全を生じる場合がある。
b 動物実験により求められる50%有効量は、薬物の毒性の指標として用いられる。
c 新規に開発される医薬品のリスク評価は、医薬品毒性試験法ガイドラインに沿って、反復投与毒性試験や生殖・発生毒性試験などの毒性試験が厳格に実施されている。
d 医薬品は、治療量上限を超えると、効果よりも有害反応が強く発現する「最小致死量」となり、「中毒量」を経て、「致死量」に至る。
選択肢
1:(a、b)
2:(a、c)(正解)
3:(b、d)
4:(c、d)
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医薬品のリスク評価【登録販売者解説】
正解の理由
少量でも毒性が生じる場合があり、50%致死量は毒性の指標です。
2の(a、c)が正しい組合せです。aとcは正しく、bとdは誤りです。根拠は、厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」第1章「医薬品に共通する特性と基本的な知識」の「医薬品のリスク評価」です。
解法ステップ
- aの「少量の投与でも」に注目します。少量でも発がん作用などが起こる場合があるかを確認します。
- bの「50%有効量」と「毒性の指標」の組合せを見ます。毒性の指標となる量の名称が正しいかを確認します。
- cは、挙げられた毒性試験が医薬品のリスク評価で実施される試験かを確認します。
- dは「中毒量」と「最小致死量」の順番に注目します。治療量上限を超えた後の順序で選択肢を絞ります。
選択肢別の誤答解説
-
a 正しいです。
少量の医薬品でも、発がん作用、胎児毒性、組織・臓器の機能不全が生じる場合があります。投与量が少なければリスクがない、と決めつけることはできません。 -
b 誤りです。
×「50%有効量」→ ○「50%致死量」
動物実験で求められる50%致死量(LD50)は、薬物の毒性の指標として用いられます。「有効量」と「致死量」の取り違えに注意してください。 -
c 正しいです。
新規に開発される医薬品では、医薬品毒性試験法ガイドラインに沿った毒性試験が実施されます。反復投与毒性試験や生殖・発生毒性試験も、その例です。 -
d 誤りです。
×「最小致死量」を経て「中毒量」→ ○「中毒量」を経て「最小致死量」
治療量上限を超えると、まず中毒量となり、その後に最小致死量を経て致死量に至ります。問題文は「中毒量」と「最小致死量」の順序が逆です。
選択肢の組合せで見ると、1は誤りのbを含み、正しいcを含みません。3は誤りのb・dを含み、正しいa・cを含みません。4は誤りのdを含み、正しいaを含みません。
よくある誤解
- 「少量なら安全」と考える誤り:aは「少量でも生じる場合がある」としています。少量であることだけを理由に、毒性がないとは判断できません。
- 「50%有効量」と「50%致死量」の混同:bは「有効」と「毒性」の関係を入れ替えています。毒性の指標として覚えるのは50%致死量です。
- 毒性が強まる段階の順序の取り違え:dは「中毒量」と「最小致死量」を逆にしています。治療量上限の後は、中毒量、最小致死量、致死量の順です。
補足コラム
投与量と効果・毒性の関係は、次の順で整理できます。
無作用量 → 最小有効量 → 治療量 → 中毒量 → 最小致死量 → 致死量
治療量上限を超えると、有害反応が効果より強く現れる「中毒量」に至ります。量が増えるにつれて、どの段階に当たるかを順番で覚えましょう。
FAQ
動物実験で安全性が確認されたら、人での評価は終わりですか?
いいえ。手引きでは、動物実験で安全性が確認された後に、ヒトを対象とした臨床試験が行われるとされています。
いいえ。手引きでは、動物実験で安全性が確認された後に、ヒトを対象とした臨床試験が行われるとされています。
関連キーワード: 医薬品のリスク評価、用量-反応関係、50%致死量、中毒量、最小致死量

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