登録販売者 2020年 奈良・関西広域連合・福井 問09
問題文
他の医薬品や食品との相互作用に関する記述の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。
a 相互作用は、医薬品が薬理作用をもたらす部位において起こり、医薬品が吸収、代謝、分布又は排泄される過程で起こることはない。
b 酒類 (アルコール)をよく摂取する者では、肝臓の代謝機能が高まっていることが多く、アセトアミノフェンの薬効が強く現れることがある。
c 一般用医薬品は、一つの医薬品の中に作用の異なる複数の成分を組み合わせて含んでいることが多く、他の医薬品と併用した場合に、同様な作用を持つ成分が重複することがある。
d 注射薬の作用や代謝は、食品によって影響を受ける可能性はない。
選択肢
1:a:正、b:誤、c:正、d:誤
2:a:正、b:誤、c:誤、d:正
3:a:誤、b:誤、c:正、d:誤(正解)
4:a:正、b:正、c:誤、d:誤
5:a:誤、b:誤、c:誤、d:正
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医薬品等の相互作用【登録販売者解説】
正解の理由
相互作用は、薬の作用部位だけでなく、吸収・代謝・分布・排泄の過程でも起こります。
正しい組合せは3です。記述は、a:誤、b:誤、c:正、d:誤です。根拠は、厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」第1章「医薬品に共通する特性と基本的な知識」の「他の医薬品や食品との相互作用」です。
解法ステップ
- aの「起こることはない」に注目します。相互作用が起こる過程を限定しすぎていないか確認します。
- bは、アルコールをよく摂取する人の肝臓で代謝機能が高まることと、アセトアミノフェンの体内からの消失・薬効の関係を見ます。
- cは、一般用医薬品の複数成分配合と、併用時の成分の重複が述べられているか確認します。
- dの「可能性はない」は断定です。外用薬や注射薬にも食品の影響がありうることを思い出します。
選択肢別の誤答解説
-
a ×「吸収、代謝、分布又は排泄される過程で起こることはない」→ ○「吸収、代謝、分布又は排泄される過程で起こるものがある」相互作用は、薬が薬理作用をもたらす部位だけでなく、体内で吸収されたり、代謝されたりする過程でも起こります。「起こることはない」と過程を除外しているため誤りです。
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b ×「アセトアミノフェンの薬効が強く現れることがある」→ ○「十分な薬効が得られなくなることがある」アルコールをよく摂取する人では、肝臓の代謝機能が高まっていることがあります。その結果、アセトアミノフェンなどが通常より代謝されやすくなり、体内から速く消失して、十分な薬効が得られなくなることがあります。
-
c一般用医薬品には、作用の異なる複数の成分が配合されていることが多く、別の医薬品と併用すると、同じ作用を持つ成分が重複する場合があります。この記述は手引きの内容に合っており、正しいです。
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d ×「注射薬の作用や代謝は、食品によって影響を受ける可能性はない」→ ○「注射薬であっても、食品によって影響を受ける可能性がある」食品との相互作用は、飲み薬だけに限られません。外用薬や注射薬も、食品によって作用や代謝に影響を受ける可能性があります。
選択肢の組合せも確認します。
- 選択肢1はaを「正」としていますが、aは誤りです。
- 選択肢2はaを「正」、cを「誤」、dを「正」としています。aとdは誤り、cは正しいため、この組合せは違います。
- 選択肢4はaを「正」、bを「正」、cを「誤」としています。aとbは誤り、cは正しいため、この組合せは違います。
- 選択肢5はcを「誤」、dを「正」としています。cは正しく、dは誤りです。
- 3はa:誤、b:誤、c:正、d:誤の組合せです。
よくある誤解
- 「相互作用」と聞くと、薬が効く場所での作用だけを考えがちです。吸収・代謝・分布・排泄の過程も確認しましょう。
- アルコールで代謝機能が高まると、薬の効き目も強くなると思いがちです。アセトアミノフェンでは、代謝されやすくなり、十分な薬効が得られなくなることがあります。
- 「食品との飲み合わせ」は飲み薬だけの話だと思いがちです。「注射薬や外用薬には影響しない」という断定に注意してください。
補足コラム
相互作用によって薬の作用が強くなると、副作用が起こりやすくなったり、作用が弱くなると十分な効果が得られなくなったりします。また、食品に薬の成分と同じ物質が含まれている場合、医薬品と食品を一緒に摂ることで過剰摂取につながることもあります。
FAQ
健康食品やハーブも相互作用に関係しますか?
はい。保健機能食品や、いわゆる健康食品も相互作用に関係することがあります。食品として摂っているものも含めて考えることが大切です。
はい。保健機能食品や、いわゆる健康食品も相互作用に関係することがあります。食品として摂っているものも含めて考えることが大切です。
体内で代謝されない薬なら、食品の影響を受けませんか?
代謝以外にも、吸収や薬理作用をもたらす部位で相互作用が起こる場合があります。「代謝されないなら相互作用はない」とは言い切れません。
代謝以外にも、吸収や薬理作用をもたらす部位で相互作用が起こる場合があります。「代謝されないなら相互作用はない」とは言い切れません。
関連キーワード: 相互作用、飲み合わせ、代謝、成分の重複、アセトアミノフェン

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