登録販売者 2020年 奈良・関西広域連合・福井 問113
問題文
一般用医薬品の安全対策に関する記述の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。
a アミノピリン等が配合されたアンプル入りかぜ薬による重篤な副作用で死亡例が発生したことから、厚生省(当時)より製薬企業に対し、該当製品の回収の要請がされた。
b 小柴胡湯による間質性肺炎によって、死亡を含む重篤な事例が起きたため、厚生省(当時)が、医薬関係者に緊急安全性情報を配布した。
c 一般用かぜ薬の使用によると疑われる間質性肺炎が報告されたため、厚生労働省は、一般用かぜ薬全般について、使用上の注意の改訂を指示した。
d 塩酸フェニルプロパノールアミン(PPA)含有医薬品について、女性が食欲抑制剤として使用した場合に、出血性脳卒中の発生リスクとの関連性が高いとの報告がなされ、米国食品医薬品庁(FDA)からは、米国内におけるPPA含有医薬品の自主的な販売中止が要請された。
選択肢
1:a:誤、b:正、c:正、d:誤
2:a:正、b:誤、c:正、d:正(正解)
3:a:正、b:正、c:正、d:正
4:a:正、b:誤、c:正、d:誤
5:a:誤、b:正、c:誤、d:正
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一般用医薬品の安全対策【登録販売者解説】
正解の理由
アンプル入りかぜ薬の回収、一般用かぜ薬の注意改訂、PPA含有医薬品の米国での販売中止要請は正しい一方、小柴胡湯(しょうさいことう)の緊急安全性情報を「厚生省が配布した」とする点が誤りです。
正しい組合せは2です。記述は a:正、b:誤、c:正、d:正 となります。根拠は、厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」の**第5章「医薬品の適正使用・安全対策」**にある、一般用医薬品の主な安全対策です。
解法ステップ
- aは「アンプル入りかぜ薬」と「製品回収の要請」の組合せを確認します。
- bは「緊急安全性情報が出たこと」と「誰が配布したか」を分けて読みます。
- cは対象が「一般用かぜ薬全般」とされている点に注目します。
- dは「米国での報告」と「FDAによる自主的な販売中止要請」の内容を照合します。
選択肢別の誤答解説
記述 a
正しい記述です。 アミノピリンやスルピリンを配合したアンプル入りかぜ薬では、ショックによる死亡例が発生しました。アンプル剤は錠剤や散剤などより吸収が速く、副作用が起こりやすいことが確認されたため、厚生省(当時)は製薬企業に製品の回収を要請しました。
記述 b
誤りの記述です。 小柴胡湯による間質性肺炎(かんしつせいはいえん)に関する緊急安全性情報は発出されています。しかし、誤りは「厚生省が医薬関係者に配布した」としている点です。緊急安全性情報は、厚生労働省からの命令・指示や製造販売業者の自主決定などに基づいて作成され、製造販売業者などから情報が伝達されます。
記述 c
正しい記述です。 一般用かぜ薬の使用によると疑われる間質性肺炎が報告されたため、厚生労働省は一般用かぜ薬全般について、使用上の注意の改訂を指示しました。初期症状がかぜの症状と区別しにくいことも、注意喚起の理由です。
記述 d
正しい記述です。 塩酸フェニルプロパノールアミン(PPA)含有医薬品について、米国では、女性が食欲抑制剤として使用した場合に出血性脳卒中(しゅっけつせいのうそっちゅう)のリスクとの関連が高いとの報告がありました。これを受け、FDAは米国内での自主的な販売中止を要請しました。
組合せの確認
- 1:a・b・dが誤った組合せです。aとdは正しく、bは誤りです。
- 3:bを正としている点が誤りです。bは「厚生省が配布した」とする部分が誤りです。
- 4:dを誤りとしている点が誤りです。dは米国での報告とFDAの要請について正しく述べています。
- 5:a・b・cが誤った組合せです。aとcは正しく、bは誤りです。
よくある誤解
- 緊急安全性情報が「発出された」ことと、行政機関が「配布した」ことを同じ意味だと思いがちです。bは、情報の内容ではなく配布の主体に注意します。
- cの「一般用かぜ薬全般」を「特定の製品だけ」と読み替えないようにします。
- dは米国での報告です。日本での対応と混同しないよう、国や機関を確認します。
補足コラム
緊急安全性情報は、緊急かつ重大な注意喚起や使用制限が必要な場合に作成される情報です。A4サイズの黄色い印刷物で、「イエローレター」とも呼ばれます。一方、安全性速報は青色で、「ブルーレター」と呼ばれます。
FAQ
Q. 米国でPPA含有医薬品の販売中止が要請されたなら、日本でも直ちに販売中止になったのですか?
A. いいえ。手引きでは、日本では食欲抑制剤として承認されていないことなどから、直ちに販売を中止する必要はないと判断されたとされています。米国の対応をそのまま日本の対応と結びつけないことが大切です。
A. いいえ。手引きでは、日本では食欲抑制剤として承認されていないことなどから、直ちに販売を中止する必要はないと判断されたとされています。米国の対応をそのまま日本の対応と結びつけないことが大切です。
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