登録販売者 2020年 奈良・関西広域連合・福井 問30
問題文
乗物酔い防止薬に関する記述の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。
a 乗物の運転操作をするときは、乗物酔い防止薬の使用を控える必要がある。
b ジフェニドール塩酸塩は、排尿困難や緑内障の症状を悪化させるおそれがある。
c ジメンヒドリナートは、抗コリン成分である。
d スコポラミン臭化水素酸塩水和物は、胃粘膜への局所麻酔作用により嘔吐刺激を和らげる。
選択肢
1:a:正、b:正、c:誤、d:誤(正解)
2:a:誤、b:正、c:正、d:誤
3:a:誤、b:誤、c:正、d:正
4:a:誤、b:誤、c:誤、d:正
5:a:正、b:誤、c:誤、d:誤
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乗物酔い防止薬の成分と注意【登録販売者解説】
正解の理由
運転操作は避ける、ジフェニドールは排尿困難・緑内障に注意、ジメンヒドリナートは抗ヒスタミン成分、スコポラミンは抗コリン成分です。
正しい組合せは1です。a・bは正しく、c・dは誤りです。根拠は『試験問題の作成に関する手引き』第3章「主な医薬品とその作用」の「鎮暈薬(乗物酔い防止薬)」にあります。
解法ステップ
- aは「乗物の運転操作」と「使用を控える」に注目します。乗物酔い防止薬には眠気を促す成分などが含まれるため、運転操作をするときは使用を控えます。
- bは「ジフェニドール塩酸塩」と「排尿困難・緑内障」の組合せを確認します。この成分は、それらの症状を悪化させるおそれがあります。
- cは成分の分類を見ます。ジメンヒドリナートは抗コリン成分ではなく、抗ヒスタミン成分です。
- dは作用の取り違えに注意します。スコポラミン臭化水素酸塩水和物は抗コリン成分であり、「胃粘膜への局所麻酔作用」とする説明は誤りです。
選択肢別の誤答解説
- a:正しいです。 抗めまい成分、抗ヒスタミン成分、抗コリン成分、鎮静成分には、眠気を促す作用があります。抗コリン成分では、目のかすみや異常なまぶしさが生じることもあるため、乗物の運転操作をするときは使用を控えます。
- b:正しいです。 ジフェニドール塩酸塩は、排尿困難(はいにょうこんなん)の症状がある人や、緑内障(りょくないしょう)の診断を受けた人で、症状を悪化させるおそれがあります。
- c:誤りです。 ×「ジメンヒドリナートは抗コリン成分」→ ○「ジメンヒドリナートは抗ヒスタミン成分」です。抗ヒスタミン成分の中には抗コリン作用(副交感神経の働きを抑える作用)を示すものが多くありますが、成分の分類と作用を混同しないようにしましょう。
- d:誤りです。 ×「胃粘膜への局所麻酔作用により嘔吐刺激を和らげる」→ ○「スコポラミン臭化水素酸塩水和物は抗コリン成分」です。嘔吐(おうと)刺激を和らげる作用として述べられているのは、この成分の説明ではありません。
選択肢の組合せを確認すると、1はa・bを正、c・dを誤としており一致します。2はa・c、3はa・b・c・d、4はa・b・d、5はbの正誤が、それぞれ上記と異なります。
よくある誤解
- 抗ヒスタミン成分の中に抗コリン作用を示すものが多いことから、「抗ヒスタミン成分=抗コリン成分」と考えてしまうことがあります。成分の分類と成分が示す作用は分けて覚えましょう。
- 眠気の注意を「眠くなる人だけの注意」と考えないことが大切です。問題文のように、運転操作をするときは使用を控えるという形で問われます。
- スコポラミンは、乗物酔い防止薬で使われる別の成分の作用と混同しやすい成分です。「抗コリン成分」と結び付けて覚えましょう。
補足コラム
抗コリン成分は、眠気だけでなく、散瞳(さんどう:瞳孔が広がること)による目のかすみや異常なまぶしさ、口渇、排尿困難などにも注意が必要です。成分の分類だけでなく、どのような副作用や使用上の注意につながるかをまとめて覚えると、正誤問題に対応しやすくなります。
FAQ
抗ヒスタミン成分は、すべて抗コリン作用も示しますか?
いいえ。抗コリン作用を示すものは多いですが、「すべて」とは限りません。「抗コリン作用を示すものが多い」という表現に注意しましょう。
いいえ。抗コリン作用を示すものは多いですが、「すべて」とは限りません。「抗コリン作用を示すものが多い」という表現に注意しましょう。
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