登録販売者 2020年 奈良・関西広域連合・福井 問42
問題文
アレルギーに関する記述の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。
a アレルゲンが体内に入り込むと、その物質を特異的に認識した免疫アルブミンにより肥満細胞が刺激される。
b アレルギーの発症に関わるマスト細胞は、肥満細胞ともいい、肥満症にも関与している。
c 肥満細胞から遊離したヒスタミンは、血管拡張や血管透過性亢進等の作用を示し、アレルギー症状を引き起こす。
d 蕁麻疹については、アレルゲンとの接触以外に、皮膚への物理的な刺激によって生じるものも知られている。
選択肢
1:a:正、b:誤、c:正、d:誤
2:a:誤、b:正、c:正、d:誤
3:a:誤、b:誤、c:正、d:正(正解)
4:a:正、b:正、c:誤、d:誤
5:a:正、b:誤、c:誤、d:正
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アレルギー反応の仕組み【登録販売者解説】
正解の理由
免疫グロブリンが肥満細胞を刺激し、遊離したヒスタミンがアレルギー症状を起こします。
正しい組合せは3です。aは誤り、bは誤り、cは正しく、dも正しい記述です。根拠は、第3章「主な医薬品とその作用」の「アレルギーの症状、薬が症状を抑える仕組み」です。『試験問題の作成に関する手引き』では、アレルゲンを認識するのは「免疫グロブリン(抗体)」とされ、肥満細胞と肥満症に関連性はないと説明されています。
解法ステップ
- aの「免疫アルブミン」に注目します。アレルゲンを特異的に認識する物質の名称が正確か確認します。
- bは「マスト細胞」「肥満細胞」と「肥満症」の関係を分けて考えます。呼び名が正しくても、後半まで正しいとは限りません。
- cの「ヒスタミン」「血管拡張」「血管透過性亢進」は、アレルギー反応の流れとして確認します。
- dは、蕁麻疹がアレルゲンとの接触以外に、皮膚への物理的な刺激でも生じることがあるかを見ます。
選択肢別の誤答解説
-
a:誤り
× 免疫アルブミン → ○ 免疫グロブリン(抗体)
アレルゲンを特異的に認識するのは免疫グロブリンです。免疫グロブリンによって肥満細胞が刺激され、ヒスタミンなどが遊離します。 -
b:誤り
× 肥満細胞が肥満症にも関与している → ○ 肥満症との関連性はない
マスト細胞は肥満細胞とも呼ばれます。しかし、「肥満」という名称は、細胞が生理活性物質を蓄えることで大きくなることに由来し、肥満症とは関係ありません。 -
c:正しい
肥満細胞から遊離したヒスタミンは、血管拡張や血管透過性亢進などを引き起こします。血管透過性亢進とは、血管の中の成分が周囲の組織へ漏れ出しやすくなることです。こうした作用がアレルギー症状につながります。 -
d:正しい
蕁麻疹はアレルゲンとの接触だけでなく、皮膚への物理的な刺激などによって生じることもあります。アレルギー反応を起こすきっかけは、アレルゲンに限られません。
選択肢の組合せを照らすと、1はa・d、2はb・d、4はa・b・c・d、5はa・cの正誤が合いません。3はa・bが誤り、c・dが正しい組合せです。
よくある誤解
- 「免疫アルブミン」は、免疫に関係する言葉に見えるため、免疫グロブリンとの取り違えに注意します。
- 「肥満細胞」という名称から肥満症との関係を連想しがちですが、名称の由来と病気との関係は別です。
- dを「アレルゲンとの接触以外」と広げて読むのがポイントです。物理的な刺激による蕁麻疹も知られています。
補足コラム
アレルギー反応の基本的な流れは、アレルゲンを免疫グロブリンが認識する → 肥満細胞が刺激される → ヒスタミンなどが遊離する、です。ヒスタミンの働きを抑える抗ヒスタミン成分と、肥満細胞からのヒスタミン遊離を抑える成分は、作用する段階が異なります。
FAQ
Q. 肥満細胞は体のどこにありますか?
A. 血管の周囲などにあり、特に皮膚・皮下組織、肺、消化管、肝臓などに存在します。
A. 血管の周囲などにあり、特に皮膚・皮下組織、肺、消化管、肝臓などに存在します。
Q. 蕁麻疹は必ずアレルゲンが原因ですか?
A. いいえ。アレルゲンとの接触以外に、皮膚への物理的な刺激などによって生じるものもあります。
A. いいえ。アレルゲンとの接触以外に、皮膚への物理的な刺激などによって生じるものもあります。
関連キーワード: アレルギー、免疫グロブリン、肥満細胞、ヒスタミン、蕁麻疹

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