登録販売者 2020年 奈良・関西広域連合・福井 問58
問題文
殺虫剤及び忌避剤に関する記述の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。
a 殺虫剤・忌避剤は衛生害虫の防除を目的とするもので、人体に対する作用が緩和な製品については医薬部外品として製造販売されている。
b ハエの幼虫(ウジ)の防除の目的に、有機リン系殺虫成分が配合された殺虫剤の使用は有効である。
c アタマジラミの防除にはメトキサジアゾンが配合されたシャンプーやてんか粉が用いられる。
d 有機塩素系殺虫成分(DDT等)は、かつて広く使用されたが、残留性や体内蓄積性の問題から、現在ではオルトジクロロベンゼンが使用されているのみである。
選択肢
1:a:正、b:正、c:正、d:誤
2:a:正、b:正、c:誤、d:正(正解)
3:a:正、b:誤、c:正、d:正
4:a:誤、b:正、c:正、d:正
5:a:正、b:正、c:正、d:正
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殺虫剤・忌避剤の成分と用途【登録販売者解説】
正解の理由
ひと言まとめ:ウジには有機リン系、シラミにはフェノトリン、有機塩素系は現在オルトジクロロベンゼンのみです。
2が正しい組合せです。a・b・dは正しく、cは誤りです。根拠は、厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」第3章「主な医薬品とその作用」の衛生害虫の防除と殺虫成分に関する記載です。
解法ステップ
- aは「人体に対する作用が緩和な製品」と「医薬部外品」の組合せを確認します。
- bは、ハエの防除で基本となるウジの防除に、どの系統の殺虫成分が用いられるかを見ます。
- cは、アタマジラミ用のシャンプーやてんか粉に配合される成分名を確認します。
- dは、DDTなどの有機塩素系殺虫成分と、現在使用されている成分の区別に注目します。
選択肢別の誤答解説
a 正しい
人体に対する作用が緩和な殺虫剤・忌避剤は、医薬部外品として製造販売されています。ただし、殺虫剤・忌避剤のすべてが医薬部外品というわけではありません。取扱い上、人体への作用が緩和とはいえない製品は、医薬品として扱われます。
b 正しい
ハエの防除では、基本としてウジの防除を行います。その際、通常、有機リン系殺虫成分が配合された殺虫剤が用いられます。
c 誤り
×(メトキサジアゾン)→ ○(フェノトリン)
アタマジラミの防除に用いられるシャンプーやてんか粉には、殺虫成分のフェノトリンが配合されています。メトキサジアゾンはオキサジアゾール系殺虫成分で、ピレスロイド系殺虫成分に抵抗性を示す害虫の駆除に用いられる成分です。アタマジラミ用製品の成分と取り違えないようにしましょう。
d 正しい
有機塩素系殺虫成分のDDTなどは、かつて広く使用されました。しかし、残留性や体内蓄積性が問題となり、現在はオルトジクロロベンゼンがウジやボウフラの防除目的で使用されているのみです。
組合せの確認
正しい正誤は「a:正、b:正、c:誤、d:正」です。選択肢1はc・d、選択肢3はb・c、選択肢4はa・c、選択肢5はcの正誤がこの組合せと異なります。したがって、この組合せに一致するのは2です。
よくある誤解
- 殺虫剤・忌避剤はすべて医薬部外品だと思い込むことがあります。人体への作用が緩和とはいえない製品は、医薬品として扱われる場合があります。
- メトキサジアゾンとフェノトリンを、どちらも殺虫成分だからと同じ用途で覚えてしまうことがあります。アタマジラミ用のシャンプーやてんか粉は、フェノトリンです。
- dの「のみ」を見落とし、「現在も有機塩素系殺虫成分が広く使われている」と読み違えることがあります。現在使用されているものとして挙げられているのは、オルトジクロロベンゼンです。
補足コラム
メトキサジアゾンは、オキサジアゾール系殺虫成分です。この系統とカーバメイト系殺虫成分は、アセチルコリンエステラーゼ(神経伝達に関わる物質を分解する酵素)を阻害して殺虫作用を示します。有機リン系と異なり、酵素との結合は可逆的です。
一方、フェノトリンはピレスロイド系殺虫成分で、アタマジラミの駆除を目的とする製品に用いられます。成分名だけでなく、「系統」と「代表的な用途」を組にして覚えましょう。
FAQ
Q. 忌避剤は、虫刺されのかゆみを和らげる薬ですか?
A. いいえ。忌避剤は、蚊などが人に取り付いて吸血したり、病原体を媒介したりするのを防ぐものです。虫刺されによるかゆみや腫れを和らげる効果はありません。
A. いいえ。忌避剤は、蚊などが人に取り付いて吸血したり、病原体を媒介したりするのを防ぐものです。虫刺されによるかゆみや腫れを和らげる効果はありません。
Q. ボウフラは、どのような薬剤の形で防除されますか?
A. 殺虫成分を粒状にした粒剤を、水系に投入して使用するものがあります。水系に使う場合は、生態系への影響を考慮する必要があります。
A. 殺虫成分を粒状にした粒剤を、水系に投入して使用するものがあります。水系に使う場合は、生態系への影響を考慮する必要があります。
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