登録販売者 2020年 奈良・関西広域連合・福井 問62
問題文
肝臓及び胆嚢に関する記述について、正しいものの組合せを一つ選べ。
a 胆汁酸塩には、脂質の消化を容易にし、脂溶性ビタミンの吸収を助ける働きがある。
b 肝臓は、脂溶性ビタミンや水溶性ビタミンの貯蔵臓器としても働く。
c 消化管から吸収されたアルコールは、肝臓でアセトアルデヒドに代謝されたのち、そのままの形で腎臓から排泄される。
d 肝機能障害や胆管閉塞が起こると、ビリルビンの排泄が増加するため、便が濃い茶褐色になる。
選択肢
1:(a、b)(正解)
2:(a、d)
3:(b、c)
4:(c、d)
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肝臓と胆嚢の働き【登録販売者解説】
正解の理由
ひと言まとめ:胆汁酸塩は脂質の消化・吸収を助け、肝臓はビタミンを貯蔵します。
正しい記述は a・b であり、これに当たるのは1です。c・dは誤りです。根拠は、厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」第2章「人体の働きと医薬品」の肝臓・胆嚢の働きに関する項目です。
解法ステップ
- aの「胆汁酸塩」と「脂質の消化・脂溶性ビタミンの吸収」の組合せを確認します。胆汁酸塩には、これらを助ける働きがあります。
- bの「脂溶性ビタミンや水溶性ビタミンの貯蔵」に注目します。肝臓は、どちらの種類のビタミンも貯蔵します。
- cの「アセトアルデヒドに代謝されたのち、そのまま腎臓から排泄」に注意します。アルコールは、アセトアルデヒドになった後、さらに代謝されます。
- dの「胆管閉塞」と「ビリルビンの排泄が増加」に注目します。胆汁の通り道が詰まる状態で、排泄が増加するという説明は不自然です。正しい組合せは a・b の1です。
選択肢別の誤答解説
-
a 正しい
胆汁酸塩には、脂質の消化を容易にし、脂溶性ビタミンの吸収を助ける働きがあります。脂質と脂溶性ビタミンを、消化管で吸収しやすくする役割です。 -
b 正しい
肝臓は、脂溶性ビタミンのビタミンA・Dなどに加え、水溶性ビタミンのビタミンB6・B12なども貯蔵します。「脂溶性だけ」と限定しないことがポイントです。 -
c 誤り
×「アセトアルデヒドに代謝されたのち、そのまま腎臓から排泄」→ ○「アセトアルデヒドに代謝されたのち、さらに代謝されて酢酸となる」
アルコールは肝臓でアセトアルデヒドになった後、さらに代謝されます。「そのまま排泄される」という部分が誤りです。 -
d 誤り
×「ビリルビンの排泄が増加するため、便が濃い茶褐色」
ビリルビンは胆汁に含まれ、腸管に排出された後、腸内細菌による代謝を経て、便を茶褐色にする色素となります。肝機能障害や胆管閉塞でビリルビンが腸管へ排出されにくくなると考えると、「排泄が増加する」という説明は誤りです。
組合せの確認
- 2(a、d)は、aは正しいものの、誤りのdを含み、正しいbを含まないため誤りです。
- 3(b、c)は、bは正しいものの、誤りのcを含み、正しいaを含まないため誤りです。
- 4(c、d)は、誤りのc・dを含み、正しいa・bを含まないため誤りです。
よくある誤解
- 「肝臓が貯蔵するのは脂溶性ビタミンだけ」と考える
水溶性ビタミンの一部も肝臓に貯蔵されます。手引きではビタミンB6・B12も挙げられています。 - アルコールの代謝を、アセトアルデヒドができるところで止めて覚える
アセトアルデヒドの後に、さらに代謝されて酢酸になります。 - 胆管が詰まると、便の色が濃くなると思い込む
便を茶褐色にする色素は、胆汁中のビリルビンに由来します。胆汁が腸管へ届きにくくなる状況と、ビリルビンの排泄増加を混同しないようにしましょう。
補足コラム
肝臓は、栄養分を代謝・貯蔵するほか、体内で生じた有害な物質などを代謝し、無毒化したり体外へ排出されやすい形にしたりします。胆汁は肝臓で作られ、胆汁中のビリルビンが腸管へ排出されることが、便の茶褐色にも関係しています。
FAQ
Q. 胆汁酸塩とビリルビンは、どちらも胆汁に含まれるのですか?
A. はい。胆汁酸塩は脂質の消化・吸収を助け、ビリルビンは腸管で代謝された後、便の色に関係します。働きを分けて覚えましょう。
A. はい。胆汁酸塩は脂質の消化・吸収を助け、ビリルビンは腸管で代謝された後、便の色に関係します。働きを分けて覚えましょう。
Q. 肝臓に貯蔵される水溶性ビタミンは、何を覚えればよいですか?
A. 手引きで例として挙げられているビタミンB6・B12を押さえましょう。
A. 手引きで例として挙げられているビタミンB6・B12を押さえましょう。
関連キーワード: 胆汁酸塩、ビリルビン、脂溶性ビタミン、肝臓、アルコール代謝

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