登録販売者 2020年 奈良・関西広域連合・福井 問66
問題文
感覚器官に関する記述について、正しいものの組合せを一つ選べ。
a 感覚器は、対象とする特定の感覚情報を捉えるため独自の機能を持っており、他の器官ではそれらを感じとることができない。
b 視覚情報は、結膜に密集して存在する視細胞が、色や光を感じることにより受容される。
c 嗅覚情報は、鼻腔上部の粘膜にある嗅細胞をにおいの元となる物質の分子が刺激することにより受容される。
d 聴覚情報は、鼓膜の振動、耳小骨の振動、耳石器官内部のリンパ液の振動へと伝わり、聴細胞の感覚毛を揺らすことで感知される。
選択肢
1:(a、b)
2:(a、c)(正解)
3:(b、d)
4:(c、d)
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感覚器官の情報受容【登録販売者解説】
正解の理由
網膜は視覚、鼻腔の嗅細胞は嗅覚、蝸牛は聴覚を受け持ちます。
正しい組合せは 2 の(a、c)です。a・cは正しく、b・dは誤りです。根拠は、厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」(以下「手引き」)の第2章「人体の働きと医薬品」にある「目、鼻、耳などの感覚器官」です。
解法ステップ
- aの「他の器官ではそれらを感じとれない」は、感覚器官が対象ごとに独自の機能を持つという説明と合います。
- bは「結膜」に注目します。視細胞が密集するのは結膜ではなく、眼球の「網膜」です。
- cは「鼻腔上部の粘膜」「嗅細胞」「におい分子」の組合せがポイントです。
- dは「耳石器官」に注目します。聴覚の振動が伝わる先は耳石器官ではなく、内耳の「蝸牛」です。
aとcが正しいので、(a、c)の組合せを選びます。選択肢1はbを含み、cを含まないため不適切です。選択肢3はb・dを含み、a・cを含まないため不適切です。選択肢4はdを含み、aを含まないため不適切です。
選択肢別の誤答解説
-
a:正しい
感覚器官は、それぞれ特定の感覚情報を捉える独自の機能を持ちます。手引きでは、視覚器(目)、嗅覚器(鼻)、聴覚器(耳)などを例に、他の器官ではそれらの情報を感じ取れないと説明しています。 -
b:誤り
×「結膜に密集して存在する視細胞」→ ○「網膜に密集して存在する視細胞」
視細胞は、光を受け取る細胞です。結膜(けつまく)は眼瞼(まぶた)の裏側と眼球前方を覆って保護する膜であり、視細胞が密集する場所ではありません。 -
c:正しい
鼻腔(びくう)上部の粘膜にある嗅細胞(きゅうさいぼう)を、においの元となる物質の分子が刺激します。その刺激が脳へ伝わり、においとして感じられます。 -
d:誤り
×「耳石器官内部のリンパ液」→ ○「蝸牛内部のリンパ液」
蝸牛(かぎゅう)は内耳にある聴覚器官です。鼓膜と耳小骨の振動は蝸牛へ伝わり、内部のリンパ液を震わせます。その振動が聴細胞の感覚毛を揺らします。一方、耳石器官は平衡器官の一部で、水平・垂直方向の加速度を感知します。
よくある誤解
-
視覚器官の一部である結膜と、視細胞がある網膜を混同する
「目に関係する組織」というだけで判断せず、どの組織が光を受け取るかを確認します。 -
耳の中の器官なら、どれも聴覚を受け持つと思い込む
内耳には聴覚に関わる蝸牛と、平衡感覚に関わる前庭があります。耳石器官は平衡感覚側の器官です。 -
dの振動の説明を、途中まで正しいからと全体を正しいと判断する
鼓膜や耳小骨の振動という部分だけでなく、振動が伝わる先が「耳石器官」になっている点を見抜きます。
補足コラム
目では、網膜が光を受け取る場所、結膜が眼球前方などを覆って保護する膜です。耳では、蝸牛が聴覚、前庭が平衡感覚を受け持ちます。器官の名前と担当する感覚をセットで覚えると、組織名の入れ替えを見抜きやすくなります。
FAQ
「受容」とは、どのような意味ですか?
外からの刺激を感覚器官が受け取り、脳へ伝えることです。たとえば、においの分子による刺激を嗅細胞が受け取ることを、嗅覚情報の受容といいます。
外からの刺激を感覚器官が受け取り、脳へ伝えることです。たとえば、においの分子による刺激を嗅細胞が受け取ることを、嗅覚情報の受容といいます。
関連キーワード: 感覚器官、視細胞、網膜、嗅細胞、鼻腔、蝸牛、耳石器官

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