戦国登販登録販売者試験 過去問
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登録販売者 2020年 奈良・関西広域連合・福井 問69


問題文

中枢神経系に関する記述の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。
a 成人では、タンパク質などの大分子やイオン化した物質は、血液中から脳の組織へ移行しにくい。 b 乳幼児では、脳の毛細血管が中枢神経の間質液環境を血液内の組成変動から保護するように働く機能が未発達である。 c 中枢は、末梢からの刺激を受け取って統合し、それらに反応して興奮を起こし、末梢へ刺激を送り出すことで、人間の身体を制御している。 d 脊髄には、心臓中枢や呼吸中枢等の生体機能を制御する部位がある。

選択肢

1:a:正、b:正、c:正、d:誤(正解)
2:a:正、b:正、c:誤、d:正
3:a:正、b:誤、c:正、d:正
4:a:誤、b:正、c:正、d:正
5:a:正、b:正、c:正、d:正

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中枢神経系と血液脳関門【登録販売者解説】

正解の理由

脳には血液脳関門があり、小児ではその機能が未発達です。心臓中枢や呼吸中枢があるのは脊髄ではなく延髄です。
正しい組合せは1です。a・b・cは正しく、dは誤りです。根拠は『試験問題の作成に関する手引き』第2章「人体の働きと医薬品」の「脳や神経系の働き」です。

解法ステップ

  1. aの「大分子やイオン化した物質は移行しにくい」は、脳の血管の特徴を述べたものです。
  2. bの「未発達」は、小児の血液脳関門についての記述と照らします。
  3. dの「心臓中枢や呼吸中枢」に注目します。これらがある部位を確認すれば、誤りを見抜けます。
  4. 正しいと判断できるa・b・cを含み、dを誤りとする組合せを選びます。

選択肢別の誤答解説

  • a 正しい
    脳の血管は、末梢の血管に比べて物質を通すかどうかの選択性が高いです。そのため、タンパク質などの大分子や、イオン化した物質は血液中から脳の組織へ移行しにくいとされています。
  • b 正しい
    血液脳関門(血液中の物質が脳の組織へ移行するのを選択的に制限する仕組み)は、小児では未発達です。そのため、循環血液中に移行した医薬品の成分が、脳の組織に達しやすくなります。
  • c 正しい
    中枢は末梢からの刺激を受け取り、情報を統合して反応し、末梢へ刺激を送ります。このようにして、身体の働きを総合的に制御しています。
  • d 誤り
    × 脊髄に心臓中枢や呼吸中枢がある → ○ 延髄(えんずい)に心臓中枢や呼吸中枢などがある
    延髄は脳の一部で、脊髄とつながっています。心臓や呼吸などを調節する中枢があるのは延髄です。
    dを「正」としている2・3・4・5は、この点が誤りです。2はcも誤り、3はbも誤り、4はaも誤りとしているため、正しい組合せではありません。

よくある誤解

  • 脊髄と延髄を混同する
    延髄は脳の一部です。「心臓中枢・呼吸中枢」と「脊髄」を結びつける書き換えに注意しましょう。
  • 血液脳関門があるので、物質は脳にまったく入らないと思う
    手引きが述べているのは「移行しにくい」です。「移行しない」と言い切る表現とは区別します。
  • 血液脳関門の未発達を、成人の特徴と取り違える
    未発達なのは小児です。成人では、脳の血管が物質の移行を選択的に制限します。

補足コラム

血液脳関門は、脳の周りの環境を血液の成分変動から守る働きをします。一方、小児ではこの仕組みが未発達なため、医薬品の成分が脳の組織に達しやすいことが、年齢による医薬品の使用上の注意につながります。
中枢神経系は脳と脊髄から構成されます。延髄は脳の一部であり、脊髄とつながっている点を整理しておきましょう。

FAQ

血液脳関門は、どのような物質でも同じように通しにくくするのですか?
いいえ。脳の血管は物質の透過に関する選択性が高く、特に大分子やイオン化した物質が脳の組織へ移行しにくいとされています。

関連キーワード: 中枢神経系、血液脳関門、延髄、脊髄、末梢神経系
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