登録販売者 2021年 中国・四国 問103
問題文
一般用医薬品の添付文書の使用上の注意において、「相談すること」の項目中に、「次の診断を受けた人」と記載される基礎疾患等と主な成分の組み合わせのうち、正しいものはどれか。
【診断された基礎疾患等】 【主な成分】
選択肢
1:胃・十二指腸潰瘍 ― パパベリン塩酸塩
2:肝臓病 ― ヨウ化カリウム
3:緑内障 ― スコポラミン臭化水素酸塩水和物(正解)
4:甲状腺機能障害 ― リドカイン塩酸塩
5:高血圧 ― ロペラミド塩酸塩
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緑内障と抗コリン成分【登録販売者解説】
正解の理由
緑内障では、抗コリン成分が房水の流れを妨げ、眼圧を上げるおそれがあります。
正しい組合せは3です。スコポラミン臭化水素酸塩水和物は抗コリン成分で、緑内障の人は「相談すること」の対象です。根拠は、厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」第5章「医薬品の適正使用・安全対策」の「次の診断を受けた人」に関する記載です。
解法ステップ
- 「緑内障」と「スコポラミン臭化水素酸塩水和物」の組合せに注目します。
- スコポラミン臭化水素酸塩水和物は、抗コリン作用(副交感神経の働きを抑える作用)をもつ成分です。
- 抗コリン成分は房水(ぼうすい)の流れを妨げ、眼圧を上げるおそれがあるため、緑内障との組合せが正しいと判断できます。
選択肢別の誤答解説
-
1:胃・十二指腸潰瘍 ― パパベリン塩酸塩
× パパベリン塩酸塩 → ○ 緑内障
パパベリン塩酸塩は、眼圧を上昇させて緑内障を悪化させるおそれがある成分です。胃・十二指腸潰瘍の人に関する組合せではありません。 -
2:肝臓病 ― ヨウ化カリウム
× ヨウ化カリウム → ○ 甲状腺疾患
ヨウ化カリウムはヨウ素を含む成分で、甲状腺疾患の治療に影響するおそれがあるため、甲状腺疾患の人は相談する対象です。肝臓病との組合せではありません。 -
3:緑内障 ― スコポラミン臭化水素酸塩水和物
スコポラミン臭化水素酸塩水和物は抗コリン成分です。房水の通り道が狭くなって眼圧が上がり、緑内障を悪化させるおそれがあるため、この組合せが正しいです。 -
4:甲状腺機能障害 ― リドカイン塩酸塩
× リドカイン塩酸塩 → ○ 甲状腺機能障害に関する成分ではない
リドカイン塩酸塩は局所麻酔成分で、痔に伴う痛みやかゆみを和らげる目的で用いられます。甲状腺機能障害との組合せではありません。甲状腺機能障害では、鼻炎用点鼻薬のアドレナリン作動成分などが相談の対象として挙げられています。 -
5:高血圧 ― ロペラミド塩酸塩
× ロペラミド塩酸塩 → ○ 高血圧に関する成分ではない
ロペラミド塩酸塩は止瀉薬(ししゃやく:下痢を抑える薬)の成分です。高血圧の人については、鼻炎用点鼻薬に含まれるアドレナリン作動成分などが相談の対象として挙げられています。
よくある誤解
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「相談すること」を「使用してはいけない」と同じ意味にする
添付文書の項目を混同しないようにしましょう。この問題は「相談すること」に記載される組合せを問うています。 -
成分名だけでなく、成分と基礎疾患の組合せを確認する
パパベリン塩酸塩も緑内障に関係します。選択肢1は成分名が無関係なのではなく、病気との組合せが誤りです。 -
甲状腺の注意を肝臓病の注意と取り違える
ヨウ化カリウムは甲状腺疾患との関連で確認します。選択肢2は、基礎疾患の入れ替えがひっかけです。
補足コラム
緑内障に関する注意では、スコポラミン臭化水素酸塩水和物などの抗コリン成分のほか、パパベリン塩酸塩も確認しておきましょう。どちらも眼圧が上昇し、緑内障を悪化させるおそれがあります。
また、高血圧では、鼻炎用点鼻薬のアドレナリン作動成分やマオウが関連します。交感神経を興奮させる作用が、血圧上昇につながるためです。
FAQ
Q. 房水とは何ですか?
A. 目の中を満たしている液体です。房水の流れが妨げられると眼圧が上がることがあります。
A. 目の中を満たしている液体です。房水の流れが妨げられると眼圧が上がることがあります。
Q. 甲状腺の病気は、どの成分に注意すればよいですか?
A. ヨウ化カリウムなどのヨウ素を含む成分は、甲状腺疾患の治療に影響するおそれがあります。また、甲状腺機能亢進症では、アドレナリン作動成分なども確認します。
A. ヨウ化カリウムなどのヨウ素を含む成分は、甲状腺疾患の治療に影響するおそれがあります。また、甲状腺機能亢進症では、アドレナリン作動成分なども確認します。
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