登録販売者 2021年 中国・四国 問33
問題文
医薬品の剤形の違いや適切な使用方法及び薬の体内での働きに関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a 錠剤は一定の大きさがある固形製剤であるため、高齢者、乳幼児等の場合、飲み込みにくいことがある。
b 有効成分の血中濃度はある時点でピークに達し、その後は低下していくが、これは代謝・排泄の速度が吸収・分布の速度と同じになるからである。
c 錠剤(内服)は、例外的な場合を除いて、口中で噛み砕いて服用してはならないが、特に腸内での溶解を目的として錠剤表面をコーティングしているものの場合等は、厳に慎まなければならない。
d トランスポーターは細胞膜の脂質二重層を貫き、埋め込まれて存在する膜貫通タンパク質で、細胞膜の外側から内側へ極性物質を非選択的に運ぶ。
選択肢
1:a:正、b:誤、c:誤、d:正
2:a:誤、b:正、c:誤、d:誤
3:a:正、b:誤、c:正、d:誤(正解)
4:a:正、b:正、c:正、d:誤
5:a:誤、b:正、c:正、d:正
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剤形と薬の体内動態【登録販売者解説】
正解の理由
錠剤は飲み込みにくい場合があり、血中濃度の低下には代謝・排泄が吸収・分布を上回ることが関係します。
正しい組合せは3です。aは正、bは誤、cは正、dは誤です。根拠は、厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」第2章「人体の働きと医薬品」の「剤形」および「薬の体内での働き」にあります。
解法ステップ
- aの「高齢者、乳幼児等」と「飲み込みにくいことがある」は、錠剤の特徴と合うかを確認します。
- bは、血中濃度のピーク後に低下する理由を見ます。「同じになる」ではなく、「上回る」が正しい語句です。
- cの「噛み砕いて服用してはならない」と、特に注意が必要な錠剤の説明が合っているかを確かめます。
- dは、トランスポーターが運ぶ対象と運び方に注目します。「極性物質を非選択的に」ではなく、「極性物質、イオンを選択的に」が正しい説明です。
選択肢別の誤答解説
- a 正しいです。 錠剤は一定の大きさがある固形製剤です。そのため、高齢者や乳幼児などは飲み込みにくいことがあります。
- b 誤りです。
×「代謝・排泄の速度が吸収・分布の速度と同じになる」→ ○「代謝・排泄の速度が吸収・分布の速度を上回る」
血中濃度は、ある時点でピークに達した後、代謝・排泄が吸収・分布を上回ることで低下していきます。 - c 正しいです。 錠剤は、例外的な場合を除き、口の中で噛み砕かずに服用します。特に、腸内で溶けるよう表面をコーティングした錠剤などは、噛み砕くことを厳に慎まなければなりません。
- d 誤りです。
×「極性物質を非選択的に運ぶ」→ ○「極性物質、イオンを選択的に運ぶ」
トランスポーターは、細胞膜に埋め込まれた膜貫通タンパク質です。運ぶ物質を選択して、細胞膜の外側から内側へ運びます。
よくある誤解
- 「同じになる」と「上回る」の取り違えに注意しましょう。血中濃度が低下する理由は、代謝・排泄の速度が吸収・分布の速度を上回るためです。
- 「運ぶ」だけで判断しないことが大切です。トランスポーターは、物質を非選択的に運ぶのではなく、選択的に運びます。
- 錠剤はどれも噛み砕いてよい、というわけではありません。特に、腸内での溶解を目的にコーティングされたものは注意が必要です。
補足コラム
血中濃度は、薬の効果を考える目安になります。有効成分が吸収されて血中濃度が最小有効濃度を超えると薬効が現れ、血中濃度がその濃度を下回ると薬効は消失します。なお、血中濃度は、器官や組織の中にある有効成分の量を直接調べることが難しいため、目安として用いられます。
FAQ
Q. トランスポーターは、どこにあるタンパク質ですか?
A. 細胞膜の脂質二重層を貫き、膜に埋め込まれて存在するタンパク質です。
A. 細胞膜の脂質二重層を貫き、膜に埋め込まれて存在するタンパク質です。
Q. 血中濃度が高いほど、必ず薬効も強くなりますか?
A. 手引きでは、薬効は血中濃度が最小有効濃度を超えたときに現れると説明されています。血中濃度を薬効の目安として捉えることが大切です。
A. 手引きでは、薬効は血中濃度が最小有効濃度を超えたときに現れると説明されています。血中濃度を薬効の目安として捉えることが大切です。
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