登録販売者 2021年 中国・四国 問77
問題文
腸の不調及び薬が症状を抑える仕組みに関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a 腸内細菌の活動によって生じる物質や腸内細菌自体及びその死骸が、便通や糞便の質に影響を与える。
b 止瀉薬には、腸管を直接刺激するものや、糞便のかさや水分量を増すものがある。
c 瀉下薬は、腸管内の環境を整えて腸に対する悪影響を減らすことによる効果が期待され、下痢、食あたりに用いられている。
d 腸の働きは自律神経系により制御されているため、腸以外の病気等が自律神経系を介して腸の働きに異常を生じさせる場合がある。
選択肢
1:a:誤、b:誤、c:正、d:誤
2:a:誤、b:正、c:誤、d:正
3:a:正、b:誤、c:誤、d:誤
4:a:誤、b:正、c:正、d:正
5:a:正、b:誤、c:誤、d:正(正解)
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止瀉薬と瀉下薬の違い【登録販売者解説】
正解の理由
止瀉薬は下痢を抑える薬、瀉下薬は便秘の改善などを目的とする薬です。
正しい組合せは 5 です。aは正、bは誤、cは誤、dは正です。根拠は、厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」第3章「主な医薬品とその作用」の、腸の働きと止瀉薬・瀉下薬の目的です。
解法ステップ
- aの「腸内細菌」や「死骸」が、便通・糞便(ふんべん)の質に影響するか確認します。
- bの「腸管を直接刺激する」「糞便のかさや水分量を増す」は、どちらの薬の作用として説明されているかを見ます。
- cの「下痢、食あたり」と、dの「自律神経系」を手がかりに、それぞれの目的と腸の働きの説明に合うか判断します。
選択肢別の誤答解説
記述a:正しい
腸内細菌の活動で生じる物質や、腸内細菌自体・その死骸は、便通や糞便の質に影響します。糞便は食物の残りだけでできているわけではありません。
記述b:誤り
×(止瀉薬には、腸管を直接刺激するものや、糞便のかさや水分量を増すものがある)→ ○(瀉下薬には、腸管を直接刺激するものや、糞便のかさや水分量を増すものがある)
「腸管を直接刺激する」「糞便のかさや水分量を増す」は、便秘症状などに用いる瀉下薬の配合成分の説明です。止瀉薬は、下痢や食あたりなどに用いられ、腸やその機能に直接働きかけるものや、腸管内の環境を整えるものがあります。
記述c:誤り
×(瀉下薬は、下痢、食あたりに用いられている)→ ○(止瀉薬は、下痢、食あたりに用いられている)
「腸管内の環境を整えて腸に対する悪影響を減らすことによる効果」は、止瀉薬に期待される作用の一つです。瀉下薬は、便秘症状や便秘に伴う症状の緩和などを目的とします。
記述d:正しい
腸の働きは自律神経系により制御されています。そのため、腸自体や腸の内容物だけでなく、腸以外の病気などが自律神経系を介して腸の働きに異常を起こす場合もあります。
組合せの照合
- 選択肢1:a・b・c・dを「誤・誤・正・誤」としています。aとdは正しい記述なのに誤としており、cは誤った記述なのに正としているため、合いません。
- 選択肢2:a・b・c・dを「誤・正・誤・正」としています。cとdは合っていますが、aは正しい記述、bは誤った記述なので、a・bの判定が違います。
- 選択肢3:a・b・cは合っていますが、dを誤としています。dは正しい記述です。
- 選択肢4:a・b・c・dを「誤・正・正・正」としています。dは合っていますが、aは正、bとcは誤なので、a・b・cの判定が違います。
- 選択肢 5:a・b・c・dを「正・誤・誤・正」としており、各記述の正誤と一致します。
よくある誤解
- 「腸に直接働きかける」という表現だけで、止瀉薬の作用だと決めつけないことが大切です。腸管を刺激して排便を促すのは、瀉下薬の説明です。
- 下痢や食あたりに用いる薬を、瀉下薬と取り違えないようにしましょう。「止瀉」の「瀉」は、お腹を下すことを指します。
- 「腸管内の環境を整える」という説明は止瀉薬にも出てきますが、糞便のかさや水分量を増す作用は瀉下薬の説明です。似た語句の組合せに注意してください。
補足コラム
腸に関係する薬は、目的で整理すると区別しやすくなります。
- 止瀉薬:下痢、食あたり、軟便などに用います。腸に直接働きかけるものや、腸管内の環境を整えるものがあります。
- 瀉下薬(しゃげやく):便秘症状などに用います。腸管を刺激するものや、糞便のかさ・水分量を増すものなどがあります。
- 整腸薬:腸の調子や便通を整えることを目的とし、腹部膨満感、軟便、便秘などに用います。
FAQ
Q. 止瀉薬と整腸薬は同じ薬ですか?
A. 目的が異なります。止瀉薬は下痢などを抑えることを目的とし、整腸薬は腸の調子や便通を整えることを目的とします。
A. 目的が異なります。止瀉薬は下痢などを抑えることを目的とし、整腸薬は腸の調子や便通を整えることを目的とします。
Q. 糞便の水分量を増す作用は、どちらの薬に関係しますか?
A. 瀉下薬です。糞便のかさや水分量を増すことで、便秘の改善を図ります。
A. 瀉下薬です。糞便のかさや水分量を増すことで、便秘の改善を図ります。
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