登録販売者 2021年 中国・四国 問78
問題文
腸の薬及びその配合成分に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a 防虫剤・殺鼠剤を誤って飲んだ場合、腸内容物のすみやかな体外への排除のためヒマシ油を使う。
b センナが配合された瀉下薬は、妊婦又は妊娠していると思われる女性では使用を避ける。
c 腸内で溶けるようにコーティングされている薬は、服用前後1時間以内に制酸成分を含む胃腸薬の服用や牛乳の摂取をしても胃内で溶け出すことはない。
d マグネシウムを含む成分は、一般に消化管からの吸収は少ないとされているため、腎臓病の診断を受けた人が使用しても副作用はおこらない。
選択肢
1:a:誤、b:誤、c:正、d:誤
2:a:誤、b:正、c:誤、d:誤(正解)
3:a:正、b:誤、c:正、d:誤
4:a:誤、b:正、c:正、d:正
5:a:正、b:誤、c:誤、d:正
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腸の薬の使用上の注意【登録販売者解説】
正解の理由
ヒマシ油は防虫剤・殺鼠剤の誤飲時に使わず、センナ配合薬は妊娠中に避けます。
正しい組合せは2です。各記述は a:誤、b:正、c:誤、d:誤 です。根拠は『試験問題の作成に関する手引き』第3章「主な医薬品とその作用」の瀉下薬や配合成分に関する注意です。
解法ステップ
- aの「防虫剤・殺鼠剤を誤飲した場合」と「ヒマシ油を使う」に注目します。この組合せは誤りです。
- bの「センナ配合」と「妊婦では使用を避ける」は正しい組合せです。この2点から、選択肢1・3・5は外れます。
- 残る選択肢2・4を、c・dで確認します。cは「制酸成分や牛乳を摂取してもよい」と読める内容ですが、実際は避けます。dも腎臓病の人に副作用が起こらないとはいえません。
- したがって、c・dをともに誤りとしている2が正しい組合せです。選択肢4はc・dを正しいとしているため該当しません。
選択肢別の誤答解説
-
a:誤りです。
×「防虫剤・殺鼠剤を誤飲した場合にヒマシ油を使う」→ ○「防虫剤・殺鼠剤を誤飲した場合はヒマシ油の使用を避ける」
ヒマシ油は、腸内容物をすみやかに排除する目的で使われることがあります。しかし、防虫剤や殺鼠剤に含まれる脂溶性の物質がヒマシ油に溶け出し、中毒症状を悪化させるおそれがあるため、この場合は使用を避けます。 -
b:正しいです。
センナが配合された瀉下薬(しゃげやく:便通を促す薬)は、妊婦または妊娠していると思われる女性では使用を避けます。刺激性瀉下成分によって腸が急激に動き、流産・早産を誘発するおそれがあるためです。 -
c:誤りです。
×「制酸成分を含む胃腸薬や牛乳を摂取しても、胃内で溶け出すことはない」→ ○「服用前後1時間以内は、それらの摂取を避ける」
腸溶性製剤(腸で溶けるようにコーティングした製剤)は、胃内で成分が溶け出すおそれがあります。そのため、服用前後1時間以内は、制酸成分を含む胃腸薬や牛乳を避けます。 -
d:誤りです。
×「腎臓病の人が使用しても副作用は起こらない」
マグネシウムを含む成分は、消化管からの吸収が少ないとされますが、それだけで副作用が起こらないとはいえません。腎臓病の人では、マグネシウムなどの排泄が遅れたり、体内に蓄積したりしやすくなるため、注意が必要です。
よくある誤解
- **「腸内容物をすみやかに排除する薬なら、誤飲時には何でも使える」**と考えないようにしましょう。ヒマシ油は、防虫剤・殺鼠剤のような脂溶性物質の誤飲時には避けます。
- **「腸溶性製剤は胃で溶けないから、牛乳や制酸成分の影響も受けない」**という判断は誤りです。胃内で溶け出すおそれがあるため、服用前後の摂取を避けます。
- **「吸収が少ない成分なら、腎臓病でも副作用はない」**とは限りません。排泄が遅れ、体内に蓄積する可能性にも目を向けます。
補足コラム
瀉下薬を複数併用すると、激しい腹痛を伴う下痢や、下痢に伴う脱水症状などのおそれがあります。どの種類の瀉下成分であっても、瀉下薬を使用している間は、他の瀉下薬の使用を避けることが基本です。
また、センナの茎を用いた食品などにも、センノシドが含まれる場合があります。「医薬品ではないから影響しない」と決めつけず、瀉下薬との併用に注意します。
FAQ
Q. ヒマシ油は、どのような場合でも使用を避ける薬ですか?
A. いいえ。腸内容物をすみやかに排除する目的で用いられることがあります。ただし、防虫剤・殺鼠剤など脂溶性物質による中毒の場合は、使用を避けます。
A. いいえ。腸内容物をすみやかに排除する目的で用いられることがあります。ただし、防虫剤・殺鼠剤など脂溶性物質による中毒の場合は、使用を避けます。
Q. センナとセンノシドは別の種類の成分ですか?
A. センナは生薬で、センノシドはセンナに含まれる成分です。どちらも大腸を刺激して排便を促す成分に関係し、妊娠中の使用には注意が必要です。
A. センナは生薬で、センノシドはセンナに含まれる成分です。どちらも大腸を刺激して排便を促す成分に関係し、妊娠中の使用には注意が必要です。
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