戦国登販登録販売者試験 過去問
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登録販売者 2021年 中国・四国 問80


問題文

浣腸薬及びその配合成分に関する記述のうち、誤っているものはどれか。

選択肢

1:便秘の場合に排便を促すことを目的として、直腸内に適用される医薬品である。
2:注入剤を使用する場合は、薬液の放出部を肛門に差し込み、薬液だまりの部分を絞って、薬液を押し込むように注入する。
3:グリセリンは血管修復作用を示すため、グリセリンが配合された浣腸薬は、肛門や直腸の粘膜に損傷があり出血している場合にしばしば使用される。(正解)
4:腹痛が著しい場合や便秘に伴って吐きけや嘔吐が現れた場合には、急性腹症の可能性があり、浣腸薬の配合成分の刺激によってその症状を悪化させるおそれがある。

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浣腸薬とグリセリンの注意【登録販売者解説】

正解の理由

グリセリンは、浸透圧の差で水分を取り込み、直腸粘膜を刺激して排便を促します。損傷・出血がある場合の使用には注意が必要です。
本問では3が誤りです。1、2、4は正しい記述です。根拠は、厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」第3章「主な医薬品とその作用」の「浣腸薬」です。グリセリンは血管を修復する成分ではありません。また、肛門や直腸の粘膜に損傷があり出血しているときに使用すると、傷口からグリセリンが血管内に入り、赤血球の破壊(溶血)や腎不全を起こすおそれがあります。

解法ステップ

  1. 「血管修復作用」という働きが、グリセリンの作用として正しいかに注目します。
  2. グリセリンの働きは「浸透圧の差による水分の取り込み」と「直腸粘膜への刺激」です。
  3. 「損傷があり出血している場合にしばしば使用される」という部分も、手引きの注意と反対です。
  4. これらの誤りがある記述を選びます。

選択肢別の誤答解説

  • 記述1
    正しい記述です。浣腸薬は、便秘の場合に排便を促す目的で直腸内に適用される医薬品です。
  • 記述2
    正しい記述です。注入剤は、薬液の放出部を肛門に差し込み、薬液だまりを絞って薬液を押し込むように注入します。
  • 記述3
    誤った記述です。
    × 血管修復作用 → ○ 浸透圧の差で水分を取り込み、直腸粘膜を刺激する作用
    グリセリンが配合された浣腸薬は、肛門や直腸の粘膜に損傷があり出血している場合、使用によって溶血や腎不全を起こすおそれがあります。「しばしば使用される」ではなく、使用前に医師等への相談が必要とされる状況です。
  • 記述4
    正しい記述です。腹痛が著しい場合や、便秘に伴って吐きけ・嘔吐がある場合は、急性腹症(腸管の狭窄・閉塞や腹腔内器官の炎症など)の可能性があります。浣腸薬の刺激で症状を悪化させるおそれがあるため、安易な使用は避ける必要があります。

よくある誤解

  • グリセリンの「浸透圧による水分の取り込み」を、血管や粘膜を治す作用と取り違えないようにしましょう。
  • 「便秘に使う薬だから、便秘に伴う症状があればいつでも使える」とは限りません。著しい腹痛や吐きけ・嘔吐がある場合は注意が必要です。
  • 出血している場合に「止血や修復のために使う」と考えるのは誤りです。グリセリン浣腸薬では、損傷した部分から成分が血管内に入るおそれが問題になります。

補足コラム

浣腸薬は、繰り返し使うと直腸の感受性が低下して効果が弱くなり、使用に頼りがちになることがあります。そのため、連用せず、使用は一時的なものにとどめることが大切です。

FAQ

Q. 溶血とは何ですか?
A. 赤血球が壊れることです。グリセリンが損傷した部分から血管内に入ると、溶血を起こすおそれがあります。
Q. 浣腸薬にはグリセリン以外の配合成分もありますか?
A. 手引きでは、グリセリンのほかにソルビトールも、浸透圧の差で水分を取り込み、排便を促す成分として挙げられています。

関連キーワード: 浣腸薬、グリセリン、浸透圧、溶血、急性腹症、直腸粘膜
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