登録販売者 2021年 中国・四国 問84
問題文
貧血症状及び貧血用薬に関する記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。
a 不足した鉄分を補充することを目的として、鉄分が配合されているため、貧血用薬(鉄製剤)を服用すると、便が黒くなることがある。
b ビタミンCはヘモグロビン産生に必要なため配合されている。
c 貧血用薬(鉄製剤)を服用する前後30分にタンニン酸を含む飲食物(緑茶、紅茶等)を摂取すると、タンニン酸と反応して鉄の吸収が良くなる。
d 食生活を改善し、かつ貧血用薬(鉄製剤)の使用を2週間程度続けても症状が改善しない場合は、出血性の疾患による慢性的な血液の損失が原因の可能性がある。
選択肢
1:(a、b)
2:(a、c)
3:(a、d)(正解)
4:(b、c)
5:(c、d)
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鉄製剤と貧血症状【登録販売者解説】
正解の理由
鉄製剤は鉄分を補い、ビタミンCは鉄の吸収を助けます。タンニン酸は鉄の吸収を悪くすることがあります。
3は(a、d)の組合せです。aとdは正しく、bとcは誤りです。根拠は、厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」第3章「主な医薬品とその作用」の貧血用薬に関する項目です。
解法ステップ
- 「便が黒くなる」は、鉄製剤を服用したときに起こることがある変化として覚えます。
- ビタミンCの目的は「ヘモグロビン産生」ではなく、「消化管内で鉄が吸収されやすい状態に保つこと」です。
- タンニン酸を含む飲食物は、鉄の吸収を「良くする」か「悪くする」かを確認します。手引きでは、吸収を悪くすることがあるとされています。
- 食生活を改善し、鉄製剤を2週間程度使用しても改善しない場合に、出血性疾患による慢性的な血液損失の可能性を示す記述を選びます。
選択肢別の誤答解説
-
a 正しい
鉄製剤を服用すると、便が黒くなることがあります。これは、服用によって起こることがある変化です。ただし、服用する前から便が黒い場合は、消化管内で出血している可能性もあるため、服用前の便の状態との違いが大切です。 -
b 誤り
×「ビタミンCはヘモグロビン産生に必要」→ ○「消化管内で鉄が吸収されやすい状態に保つ」
ヘモグロビンの産生に不可欠なのは鉄分です。ビタミンCは、鉄の吸収を助ける目的で配合されます。 -
c 誤り
×「鉄の吸収が良くなる」→ ○「鉄の吸収が悪くなることがある」
タンニン酸を含む緑茶、紅茶などを鉄製剤の服用前後30分に摂取すると、鉄の吸収に影響することがあります。手引きでは、服用前後はそれらの摂取を控えることとされています。 -
d 正しい
食生活を改善し、鉄製剤を2週間程度使用しても症状が改善しない場合は、月経過多、消化管出血、痔、子宮筋腫などによる慢性的な血液の損失が原因の可能性があります。この場合、鉄製剤を漫然と使い続けず、医療機関を受診するよう促すことが大切です。
よくある誤解
- 「ビタミンCがヘモグロビンを作る」と混同する:ヘモグロビンの産生に必要なのは鉄分で、ビタミンCは鉄の吸収を助けます。
- タンニン酸は鉄の吸収を良くすると思い込む:設問では「良くなる」と反対の内容に書き換えられています。
- 服用後に便が黒くなったら、必ず異常と考える:鉄製剤の服用によって便が黒くなることがあります。服用前から黒かったかどうかも区別します。
補足コラム
鉄製剤で改善できるのは、鉄欠乏性貧血です。貧血の原因は鉄分不足だけとは限りません。症状が改善しない場合、鉄製剤による対処が適切でない可能性もあるため、使用を漫然と続けないことがポイントです。
FAQ
鉄製剤は空腹時に服用するほうがよいのですか?
鉄分の吸収は空腹時のほうが高いとされています。一方で、消化器系への副作用を軽減するには食後の服用が望ましいとされています。
鉄分の吸収は空腹時のほうが高いとされています。一方で、消化器系への副作用を軽減するには食後の服用が望ましいとされています。
関連キーワード: 貧血用薬、鉄製剤、鉄欠乏性貧血、ビタミンC、タンニン酸、ヘモグロビン

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