登録販売者 2021年 北海道・東北 問24
問題文
眠気を促す薬及びその配合成分に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a ジフェンヒドラミン塩酸塩を含有する医薬品は、慢性的に不眠症状がある人を対象として用いられる。
b ブロモバレリル尿素は、反復して服用すると依存を生じることがある。
c 加味帰脾湯は、神経がたかぶり、怒りやすい、イライラなどがあるものの神経症、不眠症、小児夜なき、小児疳症、歯ぎしり、更年期障害、血の道症に適すとされる。
d 桂枝加竜骨牡蛎湯は、心身が疲れ、血色が悪く、ときに熱感を伴うものの貧血、不眠症、精神不安、神経症に適すとされる。
選択肢
1:a:正、b:誤、c:正、d:正
2:a:正、b:正、c:誤、d:正
3:a:誤、b:正、c:誤、d:誤(正解)
4:a:誤、b:正、c:正、d:誤
5:a:誤、b:誤、c:誤、d:正
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眠気を促す薬と漢方処方【登録販売者解説】
正解の理由
ジフェンヒドラミン塩酸塩は一時的な睡眠障害に用い、ブロモバレリル尿素は反復摂取で依存を生じることがあります。
正しい組合せは3です。aは誤り、bは正しい、cとdは誤りです。根拠は、手引きの第3章「主な医薬品とその作用」の「眠気を促す薬」と、漢方処方製剤の適応です。『試験問題の作成に関する手引き』では、催眠鎮静薬と睡眠改善薬の対象、成分の注意点、漢方処方ごとの体力の目安や適応が区別されています。
解法ステップ
- aの「慢性的に不眠症状がある人」に注目します。ジフェンヒドラミン塩酸塩を主薬とする睡眠改善薬は、一時的な睡眠障害の緩和に用いるものです。
- bの「反復して服用すると依存を生じる」を確認します。ブロモバレリル尿素には依存性があります。
- cの症状「神経がたかぶり、怒りやすい、イライラ」と、処方名「加味帰脾湯(かみきひとう)」が一致するかを見ます。この適応は別の処方に対応します。
- dの「心身が疲れ、血色が悪く、ときに熱感を伴う」も、桂枝加竜骨牡蛎湯(けいしかりゅうこつぼれいとう)の説明ではありません。処方名と適応の組合せを照合します。
選択肢別の誤答解説
-
a:誤り
× 慢性的に不眠症状がある人が対象 → ○ 一時的な睡眠障害(寝つきが悪い、眠りが浅い)の緩和に用いる
ジフェンヒドラミン塩酸塩を主薬とする睡眠改善薬は、慢性的に不眠症状がある人や、医療機関で不眠症と診断された人を対象とするものではありません。 -
b:正しい
ブロモバレリル尿素は、反復して摂取すると依存を生じることがあります。「眠気を促す成分だから、繰り返し使っても問題ない」と考えないことが大切です。 -
c:誤り
× 加味帰脾湯 → ○ 抑肝散(よくかんさん)
「神経がたかぶり、怒りやすい、イライラ」などの特徴は、抑肝散の説明です(やや消化器が弱い人に用いる抑肝散加陳皮半夏にも同様の記載があります)。加味帰脾湯は、心身が疲れ、血色が悪く、ときに熱感を伴う人の貧血、不眠症、精神不安、神経症などに用いられます。 -
d:誤り
× 桂枝加竜骨牡蛎湯 → ○ 加味帰脾湯
「心身が疲れ、血色が悪く、ときに熱感を伴う」という特徴は、加味帰脾湯の説明です。桂枝加竜骨牡蛎湯は、体力中等度以下で疲れやすく、興奮しやすい人の神経質、不眠症、小児夜なき、夜尿症、眼精疲労、神経症などに用いられます。
漢方処方製剤は、体力の目安と特徴的な症状をセットで覚えます。
- 加味帰脾湯:体力中等度以下/心身の疲れ、血色の悪さ、ときに熱感
- 抑肝散加陳皮半夏:体力中等度を目安/神経のたかぶり、怒りやすさ、イライラ。やや消化器が弱い人にも用いられる
- 桂枝加竜骨牡蛎湯:体力中等度以下/疲れやすく、興奮しやすい
よくある誤解
- 「眠気を促す薬なら、不眠症にも使える」と考えがちですが、睡眠改善薬は一時的な睡眠障害の緩和が対象です。
- 漢方処方の適応症が複数重なるため、症状だけで処方名を決めてしまいがちです。体力の目安や「血色が悪い」「興奮しやすい」などの特徴も確認します。
- bの「反復して服用すると」を読み飛ばし、「依存は起こらない」と逆に覚えないようにしましょう。
補足コラム
抑肝散(よくかんさん)は、体力中等度を目安に幅広く用いられ、神経のたかぶりやイライラなどがある人の神経症、不眠症、小児夜なき、小児疳症(しょうにかんしょう)、歯ぎしり、更年期障害、血の道症(ちのみちしょう)などに適すとされます。
抑肝散加陳皮半夏も体力中等度を目安とする処方ですが、やや消化器が弱い人にも用いられます。加味帰脾湯とは、症状の説明が似ているように見えても、処方名と適応を取り違えないようにしましょう。
FAQ
睡眠改善薬と、不眠症の治療薬は同じものですか?
同じものとして扱いません。ここで扱う睡眠改善薬は、一時的な寝つきの悪さや眠りの浅さの緩和を目的とします。
同じものとして扱いません。ここで扱う睡眠改善薬は、一時的な寝つきの悪さや眠りの浅さの緩和を目的とします。
ブロモバレリル尿素を含む薬を使うとき、飲酒は関係しますか?
関係します。手引きでは、ブロモバレリル尿素を含む催眠鎮静薬と飲酒を併せると、薬効や副作用が増強されるおそれがあるため、服用時は飲酒を避けるとされています。
関係します。手引きでは、ブロモバレリル尿素を含む催眠鎮静薬と飲酒を併せると、薬効や副作用が増強されるおそれがあるため、服用時は飲酒を避けるとされています。
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