登録販売者 2021年 北海道・東北 問26
問題文
次の記述は、乗物酔い防止薬の配合成分に関するものである。正しいものの組み合わせはどれか。
a ジフェニドール塩酸塩は、内耳にある前庭と脳を結ぶ神経(前庭神経)を調節する作用を示す。
b ジプロフィリンは、専ら乗物酔い防止薬に配合される抗ヒスタミン成分である。
c スコポラミン臭化水素酸塩水和物は、肝臓で速やかに代謝されてしまうため、抗ヒスタミン成分と比べて作用の持続時間は短い。
d ジメンヒドリナートは、脳に軽い興奮を起こさせて平衡感覚の混乱によるめまいを軽減させることを目的として配合されている。
選択肢
1:(a、b)
2:(a、c)(正解)
3:(b、d)
4:(c、d)
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乗物酔い防止薬の配合成分【登録販売者解説】
正解の理由
ジフェニドール塩酸塩は前庭神経を調節し、スコポラミンは作用時間が短い成分です。
正しい組合せは2です。a・cは正しく、b・dは誤りです。根拠は『試験問題の作成に関する手引き(平成30年3月)』第3章「主な医薬品とその作用」の「鎮暈薬(乗物酔い防止薬)」です。
解法ステップ
- aは「ジフェニドール塩酸塩」と「前庭神経の調節」が結び付いているかを確認します。
- bは「ジプロフィリン」の成分分類に注目します。「抗ヒスタミン成分」という分類が正しいかを見ます。
- cは「肝臓で速やかに代謝」「作用の持続時間は短い」という説明が、スコポラミンの特徴と一致するかを確認します。
- dは「脳に軽い興奮を起こす成分」の名前を確認します。成分名と作用の組合せが合っているかが判断のポイントです。
選択肢別の誤答解説
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a 正しいジフェニドール塩酸塩は、内耳にある前庭(ぜんてい)と脳を結ぶ前庭神経を調節する作用を示します。内耳への血流を改善する作用もあります。
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b 誤り×「ジプロフィリンは抗ヒスタミン成分」→ ○「ジプロフィリンはキサンチン系成分」キサンチン系成分は、脳に軽い興奮を起こさせることを目的に配合されます。抗ヒスタミン成分に当たるのはジメンヒドリナートです。この記述を含む(a、b)の組合せは、bが誤りのため選べません。(b、d)の組合せも、bを含むため選べません。
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c 正しいスコポラミン臭化水素酸塩水和物は抗コリン成分です。肝臓で速やかに代謝されるため、抗ヒスタミン成分などと比べて作用の持続時間が短いとされています。
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d 誤り×「ジメンヒドリナートは脳に軽い興奮を起こす」→ ○「カフェインやジプロフィリンは脳に軽い興奮を起こす」ジメンヒドリナートは、専ら乗物酔い防止薬に配合される抗ヒスタミン成分です。脳に軽い興奮を起こす作用を目的に配合されるのは、カフェインやジプロフィリンなどのキサンチン系成分です。この記述を含む(b、d)と(c、d)の組合せは、いずれもdが誤りのため選べません。
組合せを照らすと、選択肢1(a、b)は誤りのbを含み、正しいcを含みません。選択肢3(b、d)は誤りのb・dを含み、正しいa・cを含みません。選択肢4(c、d)は誤りのdを含み、正しいaを含みません。
よくある誤解
- ジプロフィリンとジメンヒドリナートの取り違えに注意してください。ジプロフィリンはキサンチン系、ジメンヒドリナートは抗ヒスタミン成分です。
- 「脳に軽い興奮を起こす」という作用を、乗物酔い防止薬に配合される成分すべてに結び付けるのは誤りです。この作用の説明に当てはまるのは、カフェインやジプロフィリンなどです。
- 「専ら乗物酔い防止薬に配合される」という説明は、ジメンヒドリナートにもメクリジン塩酸塩にも出てきます。成分名と分類を一緒に覚えましょう。
補足コラム
抗ヒスタミン成分は、嘔吐中枢(おうとちゅうすう)への刺激や、内耳の前庭における自律神経反射を抑える作用を示します。ジメンヒドリナートのほか、メクリジン塩酸塩も専ら乗物酔い防止薬に配合されます。メクリジン塩酸塩は、ほかの抗ヒスタミン成分と比べ、作用が現れるのが遅く、持続時間が長い成分です。
FAQ
抗ヒスタミン成分は、乗物酔いのどの症状に関係しますか?
めまいや吐きけの防止・緩和に関係します。抗ヒスタミン成分の多くは抗コリン作用(副交感神経の働きを抑える作用)も示し、この作用も症状の防止・緩和に寄与すると考えられています。
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