登録販売者 2021年 北海道・東北 問27
問題文
糖尿病の診断を受けている者から、表の成分を含む鎮咳去痰薬を購入したいと登録販売者に相談があった。
1包(1g)中
メトキシフェナミン塩酸塩 50mg
ノスカピン 20mg
カンゾウ粗エキス 66mg
(カンゾウ330mgに相当)
グアヤコールスルホン酸カリウム 90mg
無水カフェイン 50mg
マレイン酸カルビノキサミン 4mg
次の1~5で示される配合成分のうち、糖尿病の症状を悪化させるおそれのあるものはどれか。
選択肢
1:メトキシフェナミン塩酸塩(正解)
2:ノスカピン
3:カンゾウ粗エキス
4:グアヤコールスルホン酸カリウム
5:マレイン酸カルビノキサミン
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アドレナリン作動成分と糖尿病【登録販売者解説】
正解の理由
ひと言まとめ:メトキシフェナミン塩酸塩は血糖値を上昇させ、糖尿病の症状を悪化させるおそれがあります。
1のメトキシフェナミン塩酸塩は、アドレナリン作動成分です。肝臓でグリコーゲンを分解して血糖値を上昇させる作用があるため、糖尿病の症状を悪化させるおそれがあります。したがって、該当する成分はメトキシフェナミン塩酸塩です。
根拠は、厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」第3章「主な医薬品とその作用」の、糖尿病の人が使用する際の注意です。
解法ステップ
- 糖尿病との関係を問われているため、「血糖値を上昇させる成分」に注目します。
- 選択肢の中から、手引きでアドレナリン作動成分に分類されているメトキシフェナミン塩酸塩を探します。
- ノスカピンは鎮咳成分、グアヤコールスルホン酸カリウムは去痰成分です。作用の種類を手がかりに区別します。
選択肢別の誤答解説
- 1 メトキシフェナミン塩酸塩:正しい選択肢です。アドレナリン作動成分で、肝臓でグリコーゲンを分解して血糖値を上昇させる作用があり、糖尿病の症状を悪化させるおそれがあります。
- 2 ノスカピン:鎮咳成分です。延髄にある咳嗽中枢(がいそうちゅうすう:咳を起こす働きを調節する部分)に作用して咳を抑える成分として分類されています。糖尿病の症状を悪化させる成分として問われているものではありません。
- 3 カンゾウ粗エキス:カンゾウを含む成分です。手引きでは、カンゾウなどに含まれる成分を大量に使用した場合の注意として、むくみや高血圧の悪化が挙げられています。この問題で問われている血糖値上昇の作用とは別の論点です。
- 4 グアヤコールスルホン酸カリウム:去痰成分です。気道の粘液分泌を促進して、痰を出しやすくする作用があります。糖尿病の症状を悪化させる成分として挙げられているものではありません。
- 5 マレイン酸カルビノキサミン:抗ヒスタミン成分です。ヒスタミンの働きを抑える成分で、メトキシフェナミン塩酸塩のように血糖値を上昇させるアドレナリン作動成分ではありません。
よくある誤解
- **「鎮咳去痰薬に含まれる成分は、どれも咳や痰にだけ関係する」**と思い込むのは誤りです。配合成分の中には、糖尿病などの持病に関係する注意が必要なものもあります。
- カンゾウ粗エキスにも注意点はありますが、この問題では「糖尿病の症状を悪化させるおそれ」が問われています。成分の注意点を、別の持病に関するものと混同しないようにしましょう。
- 「血糖値を上昇させる」のは、選択肢の中ではメトキシフェナミン塩酸塩です。似た「注意が必要」という情報だけで選ばず、何に影響する作用なのかを確認します。
補足コラム
糖尿病の人への注意として、手引きではメトキシフェナミン塩酸塩のほか、メチルエフェドリン塩酸塩、トリメトキノール塩酸塩、フェニレフリン塩酸塩などのアドレナリン作動成分や、マオウが挙げられています。共通する見分け方は、血糖値を上昇させる作用に注目することです。
FAQ
グリコーゲンとは何ですか?
体内に蓄えられている、糖の貯蔵形態です。肝臓で分解されると血糖値が上昇することがあります。
体内に蓄えられている、糖の貯蔵形態です。肝臓で分解されると血糖値が上昇することがあります。
アドレナリン作動成分は、どのような成分ですか?
アドレナリンの働きに関連する作用を示す成分です。この問題では、肝臓でグリコーゲンを分解して血糖値を上昇させる点が判断のポイントです。
アドレナリンの働きに関連する作用を示す成分です。この問題では、肝臓でグリコーゲンを分解して血糖値を上昇させる点が判断のポイントです。
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