登録販売者 2021年 北海道・東北 問28
問題文
鎮咳去痰薬の配合成分に関する以下の記述のうち、正しいものはどれか。
選択肢
1:ジメモルファンリン酸塩は、長期連用や大量摂取によって倦怠感や虚脱感、多幸感等が現れることがあり、薬物依存につながるおそれがある。
2:ジヒドロコデインリン酸塩は、胃腸の運動を低下させることがある。(正解)
3:グアイフェネシンは、痰の中の粘性タンパク質を溶解・低分子化して粘性を減少させる作用がある。
4:キキョウは、体内で分解されて生じた代謝物の一部が延髄の呼吸中枢、咳嗽中枢を鎮静させる作用がある。
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鎮咳去痰薬の配合成分【登録販売者解説】
正解の理由
ジヒドロコデインリン酸塩=胃腸の運動を低下させることがあり、グアイフェネシン=気道粘膜からの粘液分泌を促進します。
正しいのは2です。各記述は、1が誤り、2が正しい、3が誤り、4が誤りです。根拠は『試験問題の作成に関する手引き』第3章「主な医薬品とその作用」の鎮咳成分・去痰成分・生薬成分の項目です。
解法ステップ
- 「薬物依存」「倦怠感」などの説明が、どの鎮咳成分について述べられているか確認します。
- 「胃腸の運動を低下させる」という作用が、ジヒドロコデインリン酸塩に当てはまるか見ます。
- 去痰成分は、「粘液の分泌を促すもの」と「痰の粘性タンパク質を溶解・低分子化するもの」を区別します。
- キキョウの作用と、延髄の呼吸中枢・咳嗽(がいそう)中枢に作用するという説明が一致するか確認します。
選択肢別の誤答解説
-
1
×「ジメモルファンリン酸塩は、薬物依存につながるおそれがある」→ ジメモルファンリン酸塩は非麻薬性鎮咳成分です。長期連用や大量摂取による倦怠感(けんたいかん)・虚脱感(きょだつかん)・多幸感や、依存性に注意する成分として挙げられているのは、コデインリン酸塩やジヒドロコデインリン酸塩です。 -
2
ジヒドロコデインリン酸塩は、胃腸の運動を低下させる作用を示すことがあります。そのため、副作用として便秘が現れることがあります。この記述が正しい内容です。 -
3
×「グアイフェネシンは、痰の粘性タンパク質を溶解・低分子化する」→ グアイフェネシンは、気道粘膜からの粘液分泌を促進する去痰成分です。痰の粘性タンパク質を溶解・低分子化する成分として挙げられているのは、エチルシステイン塩酸塩やメチルシステイン塩酸塩です。 -
4
×「キキョウは、代謝物が延髄の呼吸中枢・咳嗽中枢を鎮静させる」→ キキョウは、痰の切れを良くする目的で用いられる生薬です。問題文の中枢を鎮静させるという説明は、キキョウの説明ではありません。
よくある誤解
- 薬物依存に関する説明を、鎮咳成分ならどれにでも当てはめてしまう誤りです。ジメモルファンリン酸塩と、コデイン類を区別しましょう。
- 去痰成分の作用を混同しやすいです。「グアイフェネシンは分泌促進」「エチルシステイン塩酸塩などは粘性タンパク質を溶解・低分子化」と整理します。
- 「キキョウ」という生薬名だけで作用を判断し、中枢への作用まで結び付けてしまう誤りです。キキョウは去痰作用の生薬として押さえます。
補足コラム
鎮咳去痰薬では、咳を抑える成分と、痰の切れを良くする成分が一緒に配合されることがあります。成分を覚えるときは、まず次のように作用で分類すると整理しやすいです。
- 鎮咳成分:咳を抑える成分
- 去痰成分:痰を出しやすくする成分
- グアイフェネシン:気道粘膜からの粘液分泌を促進
- エチルシステイン塩酸塩、メチルシステイン塩酸塩:痰の粘性タンパク質を溶解・低分子化
FAQ
Q. ジヒドロコデインリン酸塩の便秘は、どの作用と関係しますか?
A. 胃腸の運動を低下させる作用と関係します。成分の作用と副作用をセットで覚えると、問題文の言い換えに気付きやすくなります。
A. 胃腸の運動を低下させる作用と関係します。成分の作用と副作用をセットで覚えると、問題文の言い換えに気付きやすくなります。
Q. 「粘液の分泌を促す」と「痰の粘性を減らす」は同じ作用ですか?
A. 別の作用です。前者は気道粘膜から出る粘液を増やす作用、後者は痰の粘性タンパク質に働きかけて粘性を減らす作用です。
A. 別の作用です。前者は気道粘膜から出る粘液を増やす作用、後者は痰の粘性タンパク質に働きかけて粘性を減らす作用です。
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