登録販売者 2021年 北海道・東北 問31
問題文
ヨウ素系殺菌消毒成分に関する以下の記述のうち、正しいものはどれか。
選択肢
1:ポビドンヨードは、アナフィラキシーのような全身性の重篤な副作用を生じることはない。
2:口腔内に使用される場合は、甲状腺におけるホルモン産生に影響しない。
3:妊娠中に摂取されたヨウ素は、胎児に移行しない。
4:ヨウ素は、レモン汁やお茶に含まれるビタミンCと反応すると脱色が生じ、殺菌作用が失われる。(正解)
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ヨウ素系殺菌消毒成分の注意点【登録販売者解説】
正解の理由
ヨウ素はビタミンCと反応すると脱色し、殺菌作用が失われます。
4が正しい記述です。1〜3は誤りです。厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」第3章「主な医薬品とその作用」では、ヨウ素とビタミンCなどとの反応による脱色や、ヨウ素系成分を使う際の注意が示されています。
解法ステップ
- 「生じることはない」「影響しない」「移行しない」のような断定に注目します。手引きの記述と反対になっていないかを確認します。
- 「レモン汁やお茶のビタミンC」と「脱色・殺菌作用」の組合せを確認します。
- ヨウ素はビタミンCと反応すると色が消え、殺菌作用も失われるため、4を選びます。
選択肢別の誤答解説
-
1:誤り
×「全身性の重篤な副作用を生じることはない」→ ○「まれに生じることがある」
ポビドンヨードなどのヨウ素系殺菌消毒成分では、まれにショック(アナフィラキシー)のような重い全身性の副作用が起こることがあります。アナフィラキシーとは、急に全身に現れる重いアレルギー反応です。 -
2:誤り
×「甲状腺におけるホルモン産生に影響しない」→ ○「影響を及ぼす可能性がある」
口腔内に使うと、結果としてヨウ素を摂取することがあります。ヨウ素は甲状腺ホルモンの材料となるため、甲状腺でのホルモン産生に影響する可能性があります。 -
3:誤り
×「胎児に移行しない」→ ○「一部は胎児に移行する」
妊娠中に摂取されたヨウ素の一部は胎盤を通って胎児に移行します。長期間にわたって大量に使用した場合には、胎児の甲状腺機能に影響するおそれがあります。 -
4:正しい
ヨウ素は、レモン汁やお茶などに含まれるビタミンCと反応すると脱色し、殺菌作用が失われます。そのため、ヨウ素系成分を含む含嗽薬(うがい薬)は、こうした食品を摂取した直後の使用や、食品との混合を避けることが望ましいです。
よくある誤解
- 「全身性の重い副作用はない」と言い切ってしまう
まれな副作用であっても、手引きに記載があれば「起こることはない」とはできません。 - 口腔内で使う薬は、体内に取り込まれないと思い込む
口腔内に使うヨウ素系成分は、結果としてヨウ素の摂取につながることがあります。 - 妊娠中は胎盤を通らないと思い込む
ヨウ素の一部は胎児に移行します。「移行しない」という断定に注意しましょう。
補足コラム
ヨウ素の殺菌力は、アルカリ性になると低下します。石けんなどと併用する場合は、石けん分をよく洗い落としてから使用することが大切です。また、摂取されたヨウ素の一部は母乳にも移行します。
FAQ
ポビドンヨードは、どのように水に溶けやすくしていますか?
ヨウ素をポリビニルピロリドンという担体に結合させ、水溶性にしています。そこからヨウ素が徐々に遊離して、殺菌作用を示します。
ヨウ素をポリビニルピロリドンという担体に結合させ、水溶性にしています。そこからヨウ素が徐々に遊離して、殺菌作用を示します。
関連キーワード: ヨウ素系殺菌消毒成分、ポビドンヨード、ビタミンC、アナフィラキシー、甲状腺ホルモン、胎盤、含嗽薬

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