登録販売者 2021年 北海道・東北 問34
問題文
第1欄の記述は、胃腸に作用する薬に関するものである。第1欄の記述に該当する漢方処方製剤として正しいものは第2欄のどれか。
第1欄
体力中等度以上で、胃がもたれて消化が悪く、ときに吐きけ、食後に腹が鳴って下痢の傾向のある人における食べすぎによる胃のもたれ、急・慢性胃炎、消化不良、食欲不振に適すとされる。急性胃炎に用いる場合には、漫然と長期の使用は避け、5~6回使用しても症状の改善がみられないときは、いったん使用を中止して専門家に相談がなされるなどの対応が必要である。
第2欄
選択肢
1:安中散
2:人参湯(理中丸)
3:平胃散(正解)
4:六君子湯
5:桂枝加朮附湯
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平胃散の適応【登録販売者解説】
正解の理由
平胃散(へいいさん)=体力中等度以上、胃もたれ・消化不良・食後の腹鳴りや下痢傾向が目印です。
3の平胃散が該当します。記述にある体力の区分、胃のもたれや消化の悪さ、食後に腹が鳴って下痢しやすい傾向は、平胃散の適応と一致します。急性胃炎に用いる場合の「5~6回使用しても改善がみられないときは中止して専門家に相談する」という注意も一致します。根拠は、手引きの正式名『試験問題の作成に関する手引き(平成30年3月)』第3章「胃の不調を改善する漢方処方製剤」です。
解法ステップ
- まず「体力中等度以上」に注目します。
- 次に「食べすぎによる胃もたれ」「食後に腹が鳴る」「下痢の傾向」という組合せを確認します。
- 最後に「急性胃炎では5~6回使用しても改善しない場合に中止・相談」という注意まで照合します。
- この特徴がそろう処方を第2欄から選びます。
選択肢別の誤答解説
-
1:安中散(あんちゅうさん)
体力中等度以下で、胃痛・腹痛があり、ときに胸やけ、げっぷ、食欲不振、吐きけなどを伴う場合に用いられます。体力の区分が異なり、記述の「体力中等度以上」「食べすぎによる胃もたれ」とは合いません。 -
2:人参湯(にんじんとう)(理中丸(りちゅうがん))
体力虚弱で疲れやすく、手足が冷えやすい人の胃腸虚弱、下痢、嘔吐、胃痛などに用いられます。記述の体力区分とは異なります。また、下痢や嘔吐に用いる場合の注意は「1週間位使用しても改善しないとき」で、平胃散の「急性胃炎で5~6回使用後」という注意とは区別します。 -
3:平胃散
体力中等度以上で、胃がもたれて消化が悪く、吐きけや食後の腹鳴り、下痢傾向がある人に適します。記述の症状と、急性胃炎に用いる場合の使用上の注意が一致します。 -
4:六君子湯(りっくんしとう)
体力中等度以下で、胃腸が弱く、食欲がなく、みぞおちがつかえて疲れやすい人などに用いられます。体力区分が異なり、記述の「体力中等度以上」とは合いません。 -
5:桂枝加朮附湯(けいしかじゅつぶとう)
手引きの本問に関係する記載には、この処方の体力区分や特徴的な適応が示されていません。少なくとも、記述にある平胃散の適応や、急性胃炎での使用上の注意に合う選択肢ではありません。
よくある誤解
- 「胃炎」や「胃もたれ」だけで処方を決めてしまうと、胃の不調に用いられるほかの漢方処方と混同しやすくなります。体力区分と症状の組合せまで確認しましょう。
- 使用を続ける期間や回数は、処方や適応によって異なります。「5~6回」と「1週間位」を入れ替えないように注意します。
- 胃の症状に用いる漢方処方なら、どれも同じ症状・体力区分に適するとは限りません。
補足コラム
胃の不調に用いられる処方は、体力区分が見分ける手がかりになります。
- 安中散:体力中等度以下。胃痛・腹痛、胸やけ、げっぷなど。
- 人参湯:体力虚弱。疲れやすさ、手足の冷え、胃腸虚弱など。
- 平胃散:体力中等度以上。胃もたれ、消化不良、食後の腹鳴りや下痢傾向。
- 六君子湯:体力中等度以下。胃腸の弱さ、食欲不振、疲れやすさなど。
FAQ
「体力中等度以上」には、決まった数値の基準があるのですか?
この問題では、数値を測るのではなく、手引きに示された体力区分と症状の特徴を組み合わせて処方を見分けます。
この問題では、数値を測るのではなく、手引きに示された体力区分と症状の特徴を組み合わせて処方を見分けます。
関連キーワード: 平胃散、安中散、人参湯、六君子湯、胃もたれ、急性胃炎

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