登録販売者 2021年 北海道・東北 問35
問題文
浣腸薬及びその配合成分に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a 浣腸薬は、繰り返し使用すると直腸の感受性の低下が生じて効果が弱くなり、医薬品の使用に頼りがちになるため、連用しないこととされている。
b 注入剤を半量使用する場合は、残量を密封し冷蔵保存することで安全に再利用することができる。
c ビサコジルは、浸透圧の差によって腸管壁から水分を取り込んで直腸粘膜を刺激し、排便を促す効果を期待して用いられる。
d ソルビトールは、直腸内で徐々に分解して炭酸ガスの微細な気泡を発生することで直腸を刺激する作用を期待して用いられる。
選択肢
1:a:誤、b:正、c:誤、d:正
2:a:誤、b:誤、c:正、d:正
3:a:正、b:誤、c:正、d:正
4:a:正、b:正、c:正、d:誤
5:a:正、b:誤、c:誤、d:誤(正解)
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浣腸薬の連用と配合成分【登録販売者解説】
正解の理由
ひと言まとめ:浣腸薬は連用せず、使用後の残液は廃棄します。ビサコジルは粘膜刺激、ソルビトールは浸透圧作用です。
正しい組合せは5です。aは正、b・c・dは誤りです。根拠は、厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」第3章「主な医薬品とその作用」の浣腸薬と配合成分に関する項目です。
解法ステップ
- aの「繰り返し使用」「直腸の感受性の低下」「連用しない」が、浣腸薬の注意と一致するか確認します。
- bは「残量を再利用できる」という部分に注目します。使用後の残量は、保存方法にかかわらず再利用しません。
- cとdは、成分と作用の組合せを確認します。ビサコジルは粘膜を刺激する成分、ソルビトールは浸透圧の差で水分を取り込む成分です。
- cとdは作用が入れ替わっているため、どちらも誤りです。aのみ正しい組合せを選びます。
選択肢別の誤答解説
-
a 正しい
浣腸薬を繰り返し使うと、直腸の感受性が低下して効果が弱くなり、使用に頼りがちになることがあります。そのため、連用しないとされています。 -
b 誤り
×「残量を密封・冷蔵保存すれば再利用できる」→ ○「使用後の残量は廃棄する」
残量を再利用すると感染のおそれがあるため、保存して再使用することはできません。 -
c 誤り
×「ビサコジルは浸透圧の差で水分を取り込む」→ ○「ビサコジルは大腸の粘膜を刺激する」
浸透圧の差で水分を取り込む成分と、ビサコジルの作用が入れ替わっています。 -
d 誤り
×「ソルビトールは炭酸ガスの気泡を発生させる」→ ○「ソルビトールは浸透圧の差で水分を取り込む」
炭酸ガスの微細な気泡で直腸を刺激する作用があるのは、炭酸水素ナトリウムを主薬とする坐剤です。
組合せを照合すると、選択肢1はa・b・d、選択肢2はa・c・d、選択肢3はc・d、選択肢4はb・cの正誤が異なります。aが正しく、b・c・dが誤りとなるのは5です。
よくある誤解
-
「冷蔵すれば残量を再利用できる」と考える
再利用できるかどうかは保存温度ではなく、感染のおそれがあるかで判断します。使用後の残量は廃棄します。 -
ビサコジルとソルビトールの作用を取り違える
ビサコジルは粘膜刺激、ソルビトールは浸透圧による水分の取り込みです。 -
炭酸ガスの発生を、ソルビトールの作用と結び付ける
炭酸ガスの気泡を発生させる成分は、炭酸水素ナトリウムです。
補足コラム
成分名と作用をセットで整理しましょう。
- グリセリン・ソルビトール:浸透圧の差で腸管壁から水分を取り込み、直腸粘膜を刺激します。
- ビサコジル:大腸の粘膜を刺激し、排便を促します。
- 炭酸水素ナトリウム:直腸内で炭酸ガスの微細な気泡を発生させ、直腸を刺激します。坐剤に用いられます。
FAQ
浣腸薬は、便秘以外のときにも使うものですか?
手引きでは、便秘以外のときに直腸内容物の排除を目的として用いることは適当でないとされています。
手引きでは、便秘以外のときに直腸内容物の排除を目的として用いることは適当でないとされています。
関連キーワード: 浣腸薬、連用、残量の廃棄、ビサコジル、ソルビトール、浸透圧、炭酸水素ナトリウム

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