登録販売者 2021年 北海道・東北 問39
問題文
貧血及び貧血用薬とその配合成分に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a 鉄分は、白血球が酸素を運搬する上で重要なヘモグロビンの産生に不可欠なミネラルである。
b 体の成長が著しい年長乳児や幼児、月経血損失のある女性、鉄要求量の増加する妊婦・母乳を与える女性では、鉄欠乏状態を生じやすい。
c 鉄製剤は、消化器系への副作用を軽減するために、食後に服用することが望ましい。
d 鉄製剤は、服用の前後30分にタンニン酸を含む飲食物を摂取すると、吸収が悪くなることがある。
選択肢
1:a:誤、b:正、c:誤、d:誤
2:a:誤、b:正、c:正、d:正(正解)
3:a:正、b:誤、c:誤、d:正
4:a:正、b:誤、c:正、d:誤
5:a:正、b:正、c:正、d:正
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貧血用薬(鉄製剤)の基礎【登録販売者解説】
正解の理由
ひと言まとめ:鉄は赤血球のヘモグロビンをつくるのに必要で、鉄製剤は胃腸への負担を抑えるため食後に服用することが望ましいです。
2が正しい組合せです。aは誤り、b・c・dは正しい記述です。根拠は、厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」第3章「主な医薬品とその作用」の「貧血用薬(鉄製剤)」です。
解法ステップ
- aの「白血球」と、鉄・ヘモグロビン・酸素運搬の関係を確認します。酸素を運ぶヘモグロビンを含むのは、白血球ではなく赤血球です。
- bでは、成長期や月経、妊娠・授乳など、鉄が不足しやすい人や鉄の必要量が増える人が挙がっているかを見ます。
- cは「食後」、dは「服用の前後30分」「タンニン酸」に注目します。食後服用は胃腸への副作用を軽減するため、タンニン酸は鉄の吸収を妨げるためです。
選択肢別の誤答解説
-
a
×「白血球」→ ○「赤血球」です。鉄は、赤血球に含まれるヘモグロビンの産生に不可欠です。白血球は、体内に侵入した細菌やウイルスなどから体を守る細胞です。 -
b
正しい記述です。 年長乳児や幼児は成長に伴って鉄の必要量が増えます。また、月経血による損失がある女性や、鉄の要求量が増える妊婦・母乳を与える女性は、鉄欠乏状態を生じやすいとされています。 -
c
正しい記述です。 鉄の吸収は空腹時のほうが高いとされますが、鉄製剤は胃腸障害を起こすことがあります。そのため、消化器系への副作用を軽減するには食後の服用が望ましいとされています。 -
d
正しい記述です。 タンニン酸を含む飲食物を鉄製剤の服用前後30分に摂取すると、鉄の吸収が悪くなることがあります。緑茶、紅茶、コーヒー、ワイン、柿などが例として挙げられています。
組合せで確認すると、選択肢1はc・dを誤りとしている点、選択肢3はa・b・c、選択肢4はa・b・d、選択肢5はaを正しいとしている点が、それぞれ記述の正誤と合いません。
よくある誤解
- 「鉄は血液に関係するから、白血球にも関係する」と考えること。 酸素運搬を担うのは、ヘモグロビンを含む赤血球です。
- 「空腹時のほうが吸収されやすいなら、食後服用は誤り」と考えること。 吸収のよさと、胃腸への副作用を軽減するための服用方法は、別の観点です。
- 「お茶やコーヒーは服用中ずっと避ける」と広げて覚えること。 この記述で押さえるのは、服用の前後30分にタンニン酸を含む飲食物を摂取すると吸収が悪くなることがある、という点です。
補足コラム
ビタミンC(アスコルビン酸など)は、消化管内で鉄が吸収されやすい状態に保つ目的で配合されることがあります。また、鉄製剤を服用すると便が黒くなることがあります。手引きでは、これは使用の中止を要する副作用等の異常ではないとされています。
FAQ
Q. 貧血なら、どの種類でも鉄製剤で改善できますか?
A. いいえ。鉄製剤で改善できるのは鉄欠乏性貧血です。貧血にはほかの原因によるものもあります。
A. いいえ。鉄製剤で改善できるのは鉄欠乏性貧血です。貧血にはほかの原因によるものもあります。
Q. 食後に服用するのは、鉄の吸収をよくするためですか?
A. 主な理由は、消化器系への副作用を軽減するためです。鉄の吸収自体は空腹時のほうが高いとされています。
A. 主な理由は、消化器系への副作用を軽減するためです。鉄の吸収自体は空腹時のほうが高いとされています。
関連キーワード: 貧血用薬、鉄製剤、ヘモグロビン、赤血球、鉄欠乏性貧血、タンニン酸、鉄の吸収

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