登録販売者 2021年 奈良・関西広域連合・福井 問12
問題文
妊婦又は妊娠していると思われる女性及び母乳を与える女性(授乳婦)への医薬品の使用に関する記述の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。
a 妊娠の有無やその可能性については、購入者側にとって他人に知られたくない場合もあることから、一般用医薬品の販売等において専門家が情報提供や相談対応を行う際には、十分配慮することが必要である。
b ビタミンAを含有する医薬品は、妊娠前後の一定期間に通常の用量を超えて摂取しても、胎児に先天異常を起こす危険性は低いとされている。
c 胎盤には、栄養補給のために胎児と母体の血液を循環させる仕組み(血液-胎盤関門)があるため、母体が医薬品を使用した場合には、医薬品の成分も容易に胎児に移行される。
d 乳汁中に移行することが知られている医薬品の中には、通常の使用の範囲では具体的な悪影響が判明していないものもある。
選択肢
1:a:正、b:誤、c:正、d:誤
2:a:誤、b:正、c:正、d:誤
3:a:誤、b:誤、c:正、d:正
4:a:正、b:正、c:誤、d:誤
5:a:正、b:誤、c:誤、d:正(正解)
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妊娠・授乳婦への医薬品使用【登録販売者解説】
正解の理由
妊娠・授乳中は、プライバシーに配慮しつつ、胎児や乳児への影響を慎重に考えることが大切です。
正しい組合せは5で、aは正、bは誤、cは誤、dは正です。根拠は、厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」第1章「医薬品に共通する特性と基本的な知識」の妊婦・授乳婦に関する項目です。
正しい組合せは5で、aは正、bは誤、cは誤、dは正です。根拠は、厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」第1章「医薬品に共通する特性と基本的な知識」の妊婦・授乳婦に関する項目です。
解法ステップ
- aは「他人に知られたくない場合もある」というプライバシーへの配慮が書かれているかを確認します。
- bはビタミンAの「通常の用量を超えて摂取」という部分に注目します。過剰摂取と胎児への影響を結びつけて判断します。
- cは「血液-胎盤関門(けつえき・たいばんかんもん)」が、母体と胎児の血液を混ぜない仕組みだと確認します。「成分が容易に移行する」と言い切ってよいかがポイントです。
- dは、乳汁中に成分が移行することと、通常使用で具体的な悪影響が判明しているかどうかを分けて考えます。
選択肢別の誤答解説
-
a:正しいです。 妊娠の有無や可能性を他人に知られたくない購入者もいます。そのため、情報提供や相談対応ではプライバシーに十分配慮します。
-
b:誤りです。
×「胎児に先天異常(せんてんいじょう)を起こす危険性は低い」→ ○ビタミンAの過剰摂取により、胎児の先天異常の割合が上昇したとの報告があります。
妊娠前後の一定期間に通常の用量を超えて摂取しても危険性が低い、とはいえません。 -
c:誤りです。
×「医薬品の成分も容易に胎児に移行される」→ ○胎盤には母体と胎児の血液が混ざらない仕組みがあります。
ただし、この仕組みによって医薬品成分の移行がどの程度防がれるかは、未解明のことも多いとされています。「成分が容易に移行する」と決めつけるのは誤りです。 -
d:正しいです。 医薬品成分の一部が乳汁中に移行しても、通常の使用の範囲では具体的な悪影響が判明していないものもあります。成分が移行することと、悪影響が確認されていることは別です。
各選択肢の正誤を照らすと、1はc・d、2はa・b・c・d、3はa・c、4はb・dの正誤が異なります。
よくある誤解
- 「血液-胎盤関門がある」から「医薬品成分は胎児に移行しない」と考えること。 血液が混ざらない仕組みはありますが、成分の移行をどの程度防げるかは未解明のことも多いです。
- 「乳汁中に移行する」ことを「必ず乳児に悪影響がある」と読み替えること。 通常使用で具体的な悪影響が判明していないものもあります。
- ビタミンAの過剰摂取に関する注意を、「通常の用量を超えても危険性は低い」と逆に覚えること。 問題文の「低い」という評価が誤りです。
補足コラム
妊婦については、一般用医薬品でも安全性の評価が難しい場合があり、使用には慎重な対応が必要です。また、妊娠3か月以内の妊婦などでは、医薬品以外からのビタミンA摂取も含め、過剰摂取に注意するよう示されています。
FAQ
血液-胎盤関門があるのに、胎児への影響を考える必要があるのはなぜですか?
血液が混ざらない仕組みがあっても、医薬品成分の移行がどの程度防がれるかは未解明のことも多いためです。関門があることだけで、胎児への影響がないとは判断できません。
血液が混ざらない仕組みがあっても、医薬品成分の移行がどの程度防がれるかは未解明のことも多いためです。関門があることだけで、胎児への影響がないとは判断できません。
妊娠について尋ねたり相談に応じたりするとき、なぜ配慮が必要ですか?
妊娠の有無や可能性を他人に知られたくない購入者もいるためです。情報提供や相談対応では、プライバシーへの配慮が必要です。
妊娠の有無や可能性を他人に知られたくない購入者もいるためです。情報提供や相談対応では、プライバシーへの配慮が必要です。
関連キーワード: 妊婦、授乳婦、ビタミンA、血液-胎盤関門、乳汁中移行、胎児への影響

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