登録販売者 2021年 奈良・関西広域連合・福井 問25
問題文
一般用医薬品において用いられる解熱鎮痛成分(アセトアミノフェン及び生薬成分を除く。)の副作用に関する記述について、正しいものの組合せを一つ選べ。
a 循環血流量を増加させる作用があるため、心臓の負担を増大させる可能性がある。
b 腎血流量を減少させる作用があるため、腎機能に障害があると、その症状を悪化させる可能性がある。
c プロスタグランジンの産生を介した胃腸粘膜保護作用があるため、胃粘膜障害は生じにくい。
d アスピリンは、ピリン系の成分ではないため、薬疹等のアレルギー症状が生じることはない。
選択肢
1:(a、b)(正解)
2:(a、c)
3:(b、d)
4:(c、d)
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解熱鎮痛成分の副作用【登録販売者解説】
正解の理由
循環血流量の増加は心臓の負担を増やし、プロスタグランジンの産生抑制は腎血流量を減らします。
1の組合せ(a、b)が正しい組合せです。a、bは正しく、c、dは誤りです。根拠は、厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」第3章「主な医薬品とその作用」の解熱鎮痛成分に関する記載です。
解法ステップ
- aの「循環血流量を増加」と「心臓の負担」のつながりを確認します。
- bの「プロスタグランジンの産生抑制」と「腎血流量の減少」のつながりを確認します。
- cは「胃腸粘膜を保護する」としている点、dは「アスピリンならアレルギー症状が起きない」と断定している点に注目します。
- 正しい記述がa・bの組合せになっている選択肢を選びます。
選択肢別の誤答解説
-
記述a:正しいです。
化学的に合成された解熱鎮痛成分は、腎臓で水分の再吸収を促し、循環血流量(体内を流れる血液の量)を増加させることがあります。血液を送り出す心臓の負担が増すため、心臓に障害がある場合は症状を悪化させるおそれがあります。 -
記述b:正しいです。
末梢(体の中枢以外の部分)でプロスタグランジン(痛みや炎症などに関わる体内の物質)の産生が抑えられると、腎血流量(じんけつりゅうりょう:腎臓を流れる血液の量)が減少します。そのため、腎機能(じんきのう)に障害がある場合は、症状を悪化させる可能性があります。 -
記述c:誤りです。
× プロスタグランジンの産生を介した胃腸粘膜保護作用がある → ○ 胃腸障害を起こすことがある
解熱鎮痛成分によるプロスタグランジンの産生抑制は、胃腸粘膜を保護する作用ではありません。特にアスピリンは、ほかの解熱鎮痛成分に比べて胃腸障害を起こしやすいとされています。 -
記述d:誤りです。
× アスピリンはピリン系ではないため、薬疹等のアレルギー症状が生じない → ○ 非ピリン系の成分でも薬疹等のアレルギー症状が生じることがある
アスピリンは非ピリン系の解熱鎮痛成分ですが、非ピリン系だからといって薬疹(やくしん:薬による発疹)などのアレルギー症状が起きないわけではありません。 -
選択肢2(a、c):誤りです。
aは正しい一方、cが誤りで、正しいbを含んでいません。 -
選択肢3(b、d):誤りです。
bは正しい一方、dが誤りで、正しいaを含んでいません。 -
選択肢4(c、d):誤りです。
c、dの両方が誤りで、正しいa、bを含んでいません。
よくある誤解
- 「胃腸粘膜を保護する」と「胃腸障害を起こしやすい」を逆に覚えないようにしましょう。アスピリンは胃腸障害に特に注意する成分です。
- 「非ピリン系ならアレルギー症状が起きない」という断定は誤りです。ピリン系かどうかと、アレルギー症状が起きる可能性は別の話です。
- 心臓への影響と腎臓への影響を混同しないようにしましょう。循環血流量の増加は心臓の負担に、腎血流量の減少は腎機能への影響につながります。
補足コラム
アスピリンはサリチル酸系解熱鎮痛成分の一つで、ピリン系ではありません。一方、手引きでは、一般用医薬品で用いられるピリン系解熱鎮痛成分としてイソプロピルアンチピリンが記載されています。成分名の印象だけで分類せず、成分ごとに確認しましょう。
FAQ
アセトアミノフェンも、この問題で扱う解熱鎮痛成分に含まれますか?
問題文で対象から除かれています。手引きでは、アセトアミノフェンは主として中枢に作用し、ほかの解熱鎮痛成分のような胃腸障害は少ないとされています。
問題文で対象から除かれています。手引きでは、アセトアミノフェンは主として中枢に作用し、ほかの解熱鎮痛成分のような胃腸障害は少ないとされています。
アスピリンの胃腸障害は、ほかの解熱鎮痛成分と同じ程度ですか?
手引きでは、アスピリンはほかの解熱鎮痛成分に比べて胃腸障害を起こしやすいとされています。
手引きでは、アスピリンはほかの解熱鎮痛成分に比べて胃腸障害を起こしやすいとされています。
関連キーワード: 解熱鎮痛成分、循環血流量、腎血流量、プロスタグランジン、アスピリン、ピリン系、薬疹

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