登録販売者 2021年 奈良・関西広域連合・福井 問38
問題文
胃腸鎮痛鎮痙薬に配合される成分に関する記述の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。
a ブチルスコポラミン臭化物は、服用した後は、乗物又は機械類の運転操作を避ける必要がある。
b パパベリン塩酸塩は、自律神経系を介した作用ではないが、眼圧を上昇させる作用を示すことが知られている。
c アミノ安息香酸エチルは、メトヘモグロビン血症を起こすおそれがあるため、6歳未満の小児への使用は避ける。
d オキセサゼインは、局所麻酔作用により鎮痛効果を示すが、胃液分泌を抑える作用はない。
選択肢
1:a:正、b:正、c:正、d:誤(正解)
2:a:正、b:正、c:誤、d:正
3:a:正、b:正、c:誤、d:誤
4:a:誤、b:誤、c:正、d:誤
5:a:誤、b:正、c:誤、d:正
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胃腸鎮痛鎮痙薬の配合成分【登録販売者解説】
正解の理由
ブチルスコポラミン臭化物・パパベリン塩酸塩・アミノ安息香酸エチルの注意点と、オキセサゼインの作用を区別します。
正しい組合せは1です。a・b・cは正しく、dは誤りです。根拠は「試験問題の作成に関する手引き」第3章「主な医薬品とその作用」の胃腸鎮痛鎮痙薬に関する項目です。
解法ステップ
- aは、ブチルスコポラミン臭化物を服用した後の運転操作に関する注意を確認します。
- bは、パパベリン塩酸塩の作用が自律神経を介するものかどうかと、眼圧への影響を見ます。
- cは、アミノ安息香酸エチルの使用を避ける年齢と、その理由を照らします。
- dは、オキセサゼインに胃液分泌を抑える作用が「ある」か「ない」かに注目します。「ない」という断定がひっかけです。
選択肢別の誤答解説
-
a 正しい
ブチルスコポラミン臭化物は抗コリン成分です。抗コリン作用(副交感神経の働きを抑える作用)を持つ成分を含む医薬品を使用した後は、重大な事故につながるおそれがあるため、乗物や機械類の運転操作を避けます。 -
b 正しい
パパベリン塩酸塩は、消化管の平滑筋に直接働いて痙攣を鎮める成分です。自律神経を介した作用ではなく、眼圧を上昇させる作用が知られています。 -
c 正しい
アミノ安息香酸エチルは局所麻酔成分です。メトヘモグロビン血症(赤血球の酸素を運ぶ能力が低下する病気)を起こすおそれがあるため、6歳未満の小児への使用は避けます。 -
d 誤り
×「胃液分泌を抑える作用はない」→ ○「胃液分泌を抑える作用もある」
オキセサゼインは局所麻酔作用によって鎮痛効果を示すだけでなく、胃液分泌を抑える作用もあります。そのため、胃腸鎮痛鎮痙薬と制酸薬の両方の目的で使用されます。
組合せの誤りは、2がc・d、3がc、4がa・b、5がa・c・dの正誤を取り違えている点です。
よくある誤解
- 「局所麻酔成分は痛みを和らげるだけ」と考えること
オキセサゼインには胃液分泌を抑える作用もあります。 - 「6歳未満」の注意を、オキセサゼインと混同すること
この年齢の注意が示されているのは、メトヘモグロビン血症のおそれがあるアミノ安息香酸エチルです。 - 否定形の見落とし
dは「胃液分泌を抑える作用はない」としていますが、オキセサゼインにはその作用があります。
補足コラム
成分の作用を整理すると、次のように見分けられます。
- ブチルスコポラミン臭化物:抗コリン成分。服用後は運転操作を避けます。
- パパベリン塩酸塩:消化管の平滑筋に直接働き、痙攣を鎮めます。
- アミノ安息香酸エチル・オキセサゼイン:局所麻酔成分。どちらも痛みを感じにくくするため、長期間漫然と使用しないようにします。
FAQ
痛みが感じにくくなる成分を長期間使わないのはなぜですか?
重大な消化器疾患や、状態の悪化に気づきにくくなるおそれがあるためです。
重大な消化器疾患や、状態の悪化に気づきにくくなるおそれがあるためです。
メトヘモグロビン血症では、体に何が起こりますか?
赤血球のヘモグロビンの一部が変化し、酸素を運ぶ能力が低下します。
赤血球のヘモグロビンの一部が変化し、酸素を運ぶ能力が低下します。
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