戦国登販登録販売者試験 過去問
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登録販売者 2021年 奈良・関西広域連合・福井 問39


問題文

浣腸薬及びその配合成分に関する記述の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。
a 浣腸薬は、薬への直腸の感受性を高めるため、繰り返しの使用が望ましいとされている。 b 腹痛が著しい場合や便秘に伴って吐きけや嘔吐が現れた場合には、急性腹症の可能性があり、浣腸薬の配合成分の刺激によってその症状を悪化させるおそれがある。 c 坐剤に配合される炭酸水素ナトリウムは、浸透圧の差によって腸管壁から水分を取り込んで、直腸粘膜を刺激し排便を促す効果がある。 d グリセリンが配合された浣腸薬を使用すると、排便時に立ちくらみの症状が現れることがある。

選択肢

1:a:正、b:誤、c:正、d:正
2:a:正、b:正、c:正、d:誤
3:a:正、b:正、c:誤、d:誤
4:a:誤、b:正、c:誤、d:正(正解)
5:a:誤、b:誤、c:正、d:正

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浣腸薬の作用と使用上の注意【登録販売者解説】

正解の理由

ひと言まとめ:浣腸薬は連用せず、炭酸水素ナトリウム坐剤は炭酸ガスで直腸を刺激します。
正しい組合せは4です。aは誤り、bは正しく、cは誤り、dは正しい記述です。根拠は、厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」第3章「主な医薬品とその作用」です。

解法ステップ

  1. 「繰り返しの使用が望ましい」に注目します。浣腸薬は繰り返すと直腸の感受性が低下し、効果が弱くなるため、連用しないと判断できます。
  2. 「腹痛が著しい」「吐きけや嘔吐」という症状は、急性腹症の可能性と結び付けます。浣腸薬の刺激で悪化するおそれがあるため、bは正しい記述です。
  3. 「浸透圧の差で水分を取り込む」という作用は、炭酸水素ナトリウムではなく、グリセリンやソルビトールの説明です。炭酸水素ナトリウム坐剤は炭酸ガスで直腸を刺激します。
  4. グリセリン配合の浣腸薬では、排便時に血圧が低下し、立ちくらみが現れることがあります。

選択肢別の誤答解説

  • a:誤り
    ×「直腸の感受性を高めるため、繰り返しの使用が望ましい」→ ○「繰り返し使用すると直腸の感受性が低下して効果が弱くなるため、連用しない」
    「感受性を高める」ではなく、繰り返すことで「慣れ」が生じ、効果が弱くなる点が誤りです。浣腸薬の使用は一時的なものにとどめます。
  • b:正しい
    腹痛が著しい場合や、便秘に伴って吐きけ・嘔吐が現れた場合は、急性腹症(腸管の狭窄や閉塞、腹腔内器官の炎症など)の可能性があります。浣腸薬の成分による刺激で症状が悪化するおそれがあります。
  • c:誤り
    ×「炭酸水素ナトリウムが、浸透圧の差で水分を取り込む」→ ○「炭酸水素ナトリウムが直腸内で分解し、炭酸ガスの気泡を発生させて直腸を刺激する」
    浸透圧の差で水分を取り込み、直腸粘膜を刺激する作用が期待されるのは、グリセリンやソルビトールです。
  • d:正しい
    グリセリン配合の浣腸薬では、排便時に血圧が低下し、立ちくらみが現れることがあります。手引きでは、高齢者や心臓病の診断を受けた人は、使用前に医師などへ相談することとされています。
組合せの確認
  • 選択肢1(a正・b誤・c正・d正):a・b・cが記述と異なります。
  • 選択肢2(a正・b正・c正・d誤):a・c・dが記述と異なります。
  • 選択肢3(a正・b正・c誤・d誤):a・dが記述と異なります。
  • 選択肢5(a誤・b誤・c正・d正):b・cが記述と異なります。

よくある誤解

  • 「感受性が高まる」と「感受性が低下する」の取り違えに注意します。浣腸薬の繰り返し使用では、直腸が慣れて感受性が低下し、効果が弱くなります。
  • 浸透圧による作用を、浣腸薬や坐剤に共通する作用だと思い込まないことが大切です。成分によって作用の仕組みが異なります。
  • 立ちくらみを浣腸薬の目的と結び付けないようにします。グリセリン配合薬では、排便時の血圧低下に伴う症状として現れることがあります。

補足コラム

浸透圧とは、水分を引き寄せる力に関係する性質です。浣腸薬の成分を見分けるときは、次のように整理します。
  • グリセリン・ソルビトール:浸透圧の差で腸管壁から水分を取り込み、排便を促します。
  • 炭酸水素ナトリウム坐剤:直腸内で炭酸ガスを発生させ、その刺激で排便を促します。

FAQ

グリセリン配合の浣腸薬は、肛門や直腸から出血しているときにも注意が必要ですか?
はい。粘膜に損傷があると、グリセリンが傷口から血管内に入り、赤血球の破壊(溶血)や腎不全を起こすおそれがあります。痔出血がある人は、使用前に医師などへ相談することとされています。

関連キーワード: 浣腸薬、直腸の感受性、急性腹症、炭酸水素ナトリウム、グリセリン、ソルビトール、立ちくらみ
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