登録販売者 2021年 奈良・関西広域連合・福井 問56
問題文
漢方の特徴、漢方薬使用時における基本的な考え方に関する記述の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。
a 漢方処方製剤は、用法用量において特に適用年齢に定めがない場合は、乳児であっても月齢に関係なく使用できる。
b 漢方薬は、現代中国で利用されている中医学に基づく中薬とは、考え方等が異なっている。
c 漢方処方は、処方全体としての適用性等、その性質からみて処方自体が一つの有効成分として独立したものという見方をすべきものである。
d 漢方処方製剤は、患者の「証」に合わないものが選択された場合、副作用を招きやすくなる。
選択肢
1:a:正、b:誤、c:正、d:誤
2:a:正、b:誤、c:正、d:正
3:a:正、b:正、c:誤、d:誤
4:a:誤、b:正、c:正、d:正(正解)
5:a:誤、b:正、c:誤、d:正
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漢方薬の基本的な考え方【登録販売者解説】
正解の理由
漢方処方製剤は年齢制限と「証」を確認し、処方全体で判断します。
正しい組合せは4です。aは誤り、b・c・dは正しい記述です。根拠は、厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」の第3章「主な医薬品とその作用」、漢方処方製剤の基本的な考え方です。
正しい組合せは4です。aは誤り、b・c・dは正しい記述です。根拠は、厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」の第3章「主な医薬品とその作用」、漢方処方製剤の基本的な考え方です。
解法ステップ
- aの「月齢に関係なく」に注目します。年齢制限が見当たらなくても、本当に乳児に使えるのかを確認します。
- bは「漢方薬」と「中医学に基づく中薬」を区別できているかを見ます。
- cは漢方処方を、生薬ごとではなく処方全体として見る記述です。dは「証」に合わない処方による影響を問うています。
- 正しい並びは「a誤・b正・c正・d正」です。選択肢1はa・b・d、2はa・b、3はa・c・d、5はcの正誤が異なります。
選択肢別の誤答解説
-
a
×「月齢に関係なく使用できる」→ ○「生後3ヶ月未満の乳児には使用しない」
用法・用量に適用年齢の下限が書かれていない場合でも、生後3ヶ月未満の乳児には使用しないとされています。「年齢の記載がない=何歳でも使用できる」とは限りません。 -
b
正しい記述です。
漢方医学は中国から伝わり、日本で発展した伝統医学です。現代中国で利用されている中医学に基づく薬剤は「中薬」と呼ばれ、漢方薬とは考え方などが異なります。 -
c
正しい記述です。
漢方処方は、含まれる生薬を一つずつ別々に見るのではなく、処方全体として一つの有効成分のように捉える考え方をします。処方全体の組合せが、適用性に関わるためです。 -
d
正しい記述です。
「証」とは、使用する人の体質や症状などを踏まえた漢方独自の病態の捉え方です。「証」に合わない処方では、効果が得られないだけでなく、副作用を招きやすくなることがあります。
よくある誤解
- 「適用年齢の下限が書かれていないなら、乳児にも使える」
年齢の記載がないことと、乳児に使用できることは同じではありません。生後3ヶ月未満は使用しない点が、aのひっかけです。 - 「漢方薬と中薬は、どちらも中国由来なので同じもの」
中医学に基づく中薬と、日本で発展してきた漢方医学に基づく漢方薬は区別されます。 - 「生薬ごとの働きだけを見れば、漢方処方の性質が分かる」
漢方処方は、処方全体として捉えるのが基本です。
補足コラム
漢方薬だから副作用が少ないとは限りません。手引きでは、漢方処方製剤でも間質性肺炎(肺に炎症が起きる病気)や肝機能障害などの重い副作用が起きることがあるとされています。「自然由来だから安全」と決めつけないことが大切です。
FAQ
Q. 生薬を使っている日本の薬は、すべて漢方処方製剤ですか?
A. いいえ。漢方医学の考え方に基づかずに生薬を使った日本の伝統薬もあり、漢方処方製剤と合わせて「生薬製剤」と呼ばれます。
A. いいえ。漢方医学の考え方に基づかずに生薬を使った日本の伝統薬もあり、漢方処方製剤と合わせて「生薬製剤」と呼ばれます。
Q. 複数の漢方処方製剤を使うときに注意が必要なのはなぜですか?
A. 複数の処方に共通する生薬が含まれることがあり、作用が強く出たり、副作用が生じやすくなったりするおそれがあるためです。使用については薬剤師や医師に相談してください。
A. 複数の処方に共通する生薬が含まれることがあり、作用が強く出たり、副作用が生じやすくなったりするおそれがあるためです。使用については薬剤師や医師に相談してください。
関連キーワード: 漢方処方製剤、「証」、中薬、生薬製剤、適用年齢、漢方薬の副作用

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