登録販売者 2021年 奈良・関西広域連合・福井 問58
問題文
消毒薬とその配合成分に関する記述の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。
a 器具等の殺菌・消毒を目的とする消毒薬は、配合成分やその濃度等があらかじめ定められた範囲内であれば、医薬部外品として流通することが認められている。
b イソプロパノールは、エタノールよりも粘膜刺激性が低いため、粘膜面や傷がある皮膚の殺菌・消毒によく用いられる。
c 有機塩素系殺菌消毒成分は、塩素臭や刺激性、金属腐食性が比較的抑えられており、プール等の大型設備の殺菌・消毒に用いられることが多い。
d アルカリ性の消毒薬が誤って皮膚に付着した場合には、水洗するよりも、できるだけ早く酸で中和することが重要である。
選択肢
1:a:正、b:正、c:誤、d:正
2:a:誤、b:誤、c:正、d:誤(正解)
3:a:正、b:正、c:正、d:誤
4:a:正、b:誤、c:正、d:誤
5:a:誤、b:正、c:誤、d:正
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消毒薬の区分と取扱い【登録販売者解説】
正解の理由
器具用消毒薬は医薬品、医薬部外品として認められるのは定められた範囲内の手指・皮膚用製品、有機塩素系は大型設備にも用いられます。
正しい組合せは2です。aは誤、bは誤、cは正、dは誤です。根拠は、厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」の第3章「主な医薬品とその作用」、消毒薬の種類と取扱い上の注意です。
解法ステップ
- aは「器具等の殺菌・消毒」と「医薬部外品」の組合せに注目します。手指・皮膚用の製品と器具用の製品では、扱いが異なります。
- bは「粘膜刺激性が低い」「傷がある皮膚によく用いられる」という説明が、イソプロパノールに当てはまるかを確認します。
- cは「塩素臭・刺激性・金属腐食性が抑えられている」「プール等の大型設備に用いる」という特徴を確かめます。
- dは、アルカリ性の薬品が皮膚に付着したときの基本対応が「酸で中和」か「水で洗い流す」かを見分けます。
選択肢別の誤答解説
-
a:誤りです。
× 器具等の殺菌・消毒を目的とする製品も、範囲内なら医薬部外品として流通する
○ 器具等の殺菌・消毒を目的とする製品は、医薬品としてのみ製造販売される
定められた範囲内で医薬部外品として流通するのは、手指・皮膚の殺菌・消毒を目的とする製品です。器具等の殺菌・消毒も目的とする製品は、医薬品として扱われます。 -
b:誤りです。
× 粘膜刺激性が低く、粘膜面や傷がある皮膚によく用いられる
○ 粘膜刺激性があり、粘膜面や傷がある部分への使用は避ける
イソプロパノールは、粘膜や傷のある部分への使用には適しません。「刺激性が低いから使いやすい」と逆に捉えないようにしましょう。 -
c:正しいです。
有機塩素系殺菌消毒成分は、塩素臭や刺激性、金属腐食性が比較的抑えられており、プール等の大型設備の殺菌・消毒に用いられることがあります。「比較的抑えられている」という特徴が、器具・設備用の塩素系成分を見分ける手がかりです。 -
d:誤りです。
× 酸で中和する
○ できるだけ早く水で洗い流す
皮膚に付着した薬品を別の薬品で中和しようとするのではなく、まず水で洗い流すのが基本です。
組合せも確認しましょう。1はa・b・c・dすべての正誤が異なり、3はa・bが異なります。4はaが異なり、5はb・c・dが異なります。a〜dを個別に判定してから、組合せに当てはめると混乱しにくくなります。
よくある誤解
-
「医薬部外品として流通する」という説明を、器具用にも広げてしまう
範囲内で医薬部外品となる説明は、手指・皮膚用の製品についてです。目的が器具等にも及ぶ場合は、医薬品として扱われます。 -
「刺激性が低い」と「粘膜や傷に使える」を結び付ける
イソプロパノールは粘膜刺激性があり、粘膜面や傷がある部分への使用は避けるものです。 -
アルカリ性の薬品を、酸で中和すればよいと考える
皮膚に付着した場合は、酸を使って対処するのではなく、水で洗い流します。
補足コラム
塩素系殺菌消毒成分と有機塩素系殺菌消毒成分は、名前が似ていますが、特徴を区別しましょう。塩素系は皮膚刺激性や金属腐食性があり、通常、人体の消毒には用いられません。有機塩素系は、塩素臭や刺激性、金属腐食性が比較的抑えられ、プール等の大型設備に用いられることがあります。
また、塩素系殺菌消毒成分は、酸性の洗剤・洗浄剤と混ざると有毒な塩素ガスが発生するおそれがあります。混ぜないことが大切です。
FAQ
Q. 塩素系殺菌消毒成分は、どのような対象に使われますか?
A. 器具や設備などの殺菌・消毒に用いられます。皮膚刺激性が強いため、通常、人体の消毒には用いられません。
A. 器具や設備などの殺菌・消毒に用いられます。皮膚刺激性が強いため、通常、人体の消毒には用いられません。
Q. 「消毒」と「滅菌」は同じ意味ですか?
A. 同じではありません。消毒は生存する微生物の数を減らす処置です。滅菌は、すべての微生物を殺滅または除去することです。
A. 同じではありません。消毒は生存する微生物の数を減らす処置です。滅菌は、すべての微生物を殺滅または除去することです。
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