登録販売者 2021年 奈良・関西広域連合・福井 問71
問題文
薬の代謝、排泄に関する記述の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。
a 肝機能が低下した人は、正常な人に比べて医薬品の作用がより強く現れることがある。
b 有効成分は、循環血液中へ移行して体内を循環するうちに徐々に代謝を受けて、体外へ排泄されやすい水溶性の物質に変化することがある。
c 体外への排出経路として、汗中や母乳中などもあるが、母乳中への移行は、乳児に対する作用という点で軽視できない。
d 薬の作用が持続する原因の一つとして、血漿タンパク質と結合した有効成分が腎臓で濾過されないことが挙げられる。
選択肢
1:a:正、b:正、c:正、d:正(正解)
2:a:誤、b:誤、c:正、d:正
3:a:誤、b:誤、c:誤、d:正
4:a:正、b:正、c:誤、d:誤
5:a:正、b:誤、c:正、d:誤
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薬の代謝と排泄【登録販売者解説】
正解の理由
肝機能低下で作用が強まることがあり、代謝・排泄や母乳への移行も薬の体内での動きに関わります。
1が正しい組合せです。a〜dはすべて正しい記述です。根拠は、厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」第2章「人体の働きと医薬品」の「薬の代謝、排泄」です。
1が正しい組合せです。a〜dはすべて正しい記述です。根拠は、厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」第2章「人体の働きと医薬品」の「薬の代謝、排泄」です。
解法ステップ
- dの「血漿タンパク質と結合した有効成分は腎臓で濾過されない」に注目します。これは作用が持続する理由として正しいため、まずdが正しい選択肢に絞れます。
- aの「肝機能が低下した人では、作用がより強く現れることがある」も正しいため、d・aの両方が正しい選択肢を探します。
- これに当てはまるのは1です。bとcも、代謝による水溶性の変化と母乳への移行に関する記述として正しいことを確認します。
選択肢別の誤答解説
-
a 正しい
肝臓は、有効成分の代謝に関わります。肝機能が低下すると、医薬品の成分が十分に代謝されず、作用が強く現れることがあります。 -
b 正しい
有効成分は体内で代謝を受け、構造が変化することがあります。その結果、体外へ排泄されやすい水溶性の物質になる場合があります。 -
c 正しい
汗や母乳も体外への排出経路です。母乳中への移行が体内からの消失経路として持つ意味は小さい一方、乳児への副作用という点では軽視できません。 -
d 正しい
血漿(けっしょう)タンパク質と結合した有効成分は、腎臓で濾過(ろか)されません。そのため血液中に長くとどまり、作用が持続することがあります。
選択肢ごとの確認
- 2はa・bを誤りとしていますが、a・bはいずれも正しいため誤りです。
- 3はa・b・cを誤りとしていますが、a・b・cはいずれも正しいため誤りです。
- 4はc・dを誤りとしていますが、c・dはいずれも正しいため誤りです。
- 5はb・dを誤りとしていますが、b・dはいずれも正しいため誤りです。
よくある誤解
- 「母乳中への移行は消失経路としての意義が小さい」からといって、「乳児への影響も小さい」とは限りません。
- 「代謝」と「排泄」を同じ意味だと捉えないようにしましょう。代謝は体内で有効成分が変化すること、排泄は成分や代謝物が体外へ出ることです。
- 「血漿タンパク質と結合した成分は、腎臓で濾過されやすい」という入れ替えに注意しましょう。手引きでは、複合体は腎臓で濾過されないとされています。
補足コラム
代謝によって有効成分の作用が失われることもあれば、作用が現れることもあります。また、代謝でできた物質(代謝物)は、尿・胆汁・呼気などを通じて排泄されることがあります。薬の体内での変化と、体外への排出を分けて整理すると覚えやすくなります。
FAQ
血漿タンパク質と結合していない有効成分は、どうなりますか?
結合していない有効成分は、結合した状態の成分とは異なり、代謝や分布、排泄を受けることがあります。
結合していない有効成分は、結合した状態の成分とは異なり、代謝や分布、排泄を受けることがあります。
関連キーワード: 薬の代謝、排泄、肝機能、血漿タンパク質、母乳中への移行

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