登録販売者 2021年 奈良・関西広域連合・福井 問78
問題文
呼吸器系に現れる副作用に関する記述の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。
a 間質性肺炎は、息切れ・息苦しさ、発熱等の症状が現れるが、重篤な病態へ進行することはない。
b 一般用医薬品の副作用として現れる間質性肺炎は、症状が一過性で、自然に回復するので、原因と考えられる医薬品の使用を継続しても問題はない。
c 医薬品の副作用として現れた喘息の症状は、合併症の有無にかかわらず、原因となった医薬品の成分が体内から消失しても寛解しない。
d 医薬品の副作用として現れる喘息は、成人になってから喘息を発症した人、季節に関係なく喘息発作が起こる人等で発症しやすい。
選択肢
1:a:正、b:誤、c:正、d:正
2:a:正、b:誤、c:正、d:誤
3:a:誤、b:正、c:正、d:誤
4:a:誤、b:誤、c:誤、d:正(正解)
5:a:正、b:正、c:誤、d:正
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呼吸器系に現れる副作用【登録販売者解説】
正解の理由
ひと言まとめ:間質性肺炎は重篤化することがあり、喘息は合併症がなければ原因成分の消失後に寛解します。
正しい組合せは4です。a・b・cは誤り、dは正しい記述です。根拠は、手引きの第2章「人体の働きと医薬品」にある「呼吸器系に現れる副作用」です。以下では、手引き(「試験問題の作成に関する手引き」)に沿って確認します。
解法ステップ
- aの「重篤な病態へ進行することはない」に注目します。間質性肺炎(かんしつせいはいえん)は、悪化すると肺線維症(はいせんいしょう)に移行することがあります。
- bの「使用を継続しても問題はない」は、aとは逆に、原因と考えられる医薬品の使用を中止する必要がある点と合いません。
- cの「寛解しない」は、合併症がない場合の経過と合いません。喘息(ぜんそく)は、原因成分が体内から消失すれば寛解することがあります。
- dの「成人になってから発症」「季節に関係なく発作が起こる」は、発症しやすい人の特徴として手引きに挙げられています。dが正しい記述だと確かめてから、選択肢を絞ります。
選択肢別の誤答解説
- 選択肢1:a・b・c・dを「正・誤・正・正」としています。aは誤り、cも誤りなので、この2つの判定が違います。
- 選択肢2:a・b・c・dを「正・誤・正・誤」としています。a・cは誤りで、dは正しいため、a・c・dの判定が違います。
- 選択肢3:a・b・c・dを「誤・正・正・誤」としています。aは正しく判定できていますが、b・cは誤り、dは正しいため、b・c・dの判定が違います。
- 選択肢5:a・b・c・dを「正・正・誤・正」としています。c・dは正しく判定できていますが、a・bは誤りのため、a・bの判定が違います。
各記述の判断根拠は、次のとおりです。
-
a:誤り
×「重篤な病態へ進行することはない」→ ○「悪化すると肺線維症に移行することがある」
間質性肺炎では、肺胞と毛細血管の間で酸素を受け渡す働きが低下します。重篤な病態への進行を防ぐため、原因と考えられる医薬品を中止し、速やかに医師の診療を受ける必要があります。 -
b:誤り
×「原因と考えられる医薬品の使用を継続しても問題はない」→ ○「直ちに使用を中止し、速やかに医師の診療を受ける必要がある」
症状が一過性で自然に回復することがあっても、悪化すれば重い状態につながるおそれがあります。「自然に回復することもある」ことを理由に、使用を続けてよいとはいえません。 -
c:誤り
×「有効成分が体内から消失しても寛解しない」→ ○「合併症を起こさない限り、有効成分が体内から消失すれば症状は寛解する」
寛解(かんかい)とは、症状が落ち着くことです。医薬品による喘息は、原因成分が体内から消失すれば寛解することがあります。ただし、重症例では長く続き、危険な状態に至ることもあります。 -
d:正しい
成人になってから喘息を発症した人や、季節に関係なく喘息発作が起こる人などは、医薬品による喘息を発症しやすいとされています。鼻炎や慢性副鼻腔炎(まんせいふくびくうえん)など、鼻の疾患がある人も発症しやすい人として挙げられています。
よくある誤解
- 「一過性」「自然に回復することもある」なら、使用を続けてよいと考えてしまう誤りです。間質性肺炎では、重篤化を防ぐための対応が必要です。
- cでは、「寛解することがある」から「必ず寛解する」へ読み替えないことも大切です。手引きは、合併症がない場合の経過として説明しています。
- dの「成人になってから」「季節に関係なく」は、発症しやすい人の特徴です。年齢や季節に関する語句だけを見て、誤りと決めつけないようにしましょう。
補足コラム
喘息の症状は、原因となる医薬品の使用後、短時間のうちに鼻水・鼻づまりが現れ、その後、咳や喘鳴(ぜんめい:息をするときに喉がゼーゼー、ヒューヒュー鳴ること)、呼吸困難が生じることがあります。原因となる医薬品は内服薬だけでなく、坐薬や外用薬の場合もあります。
間質性肺炎は、一般的な肺炎のように気管支や肺胞に細菌感染が起きるものとは異なり、肺胞と毛細血管を支える組織である「間質」に炎症が起こるものです。
FAQ
Q. 医薬品による喘息は、飲み薬でだけ起こりますか?
A. いいえ。手引きでは、内服薬のほか、坐薬や外用薬でも誘発されることがあるとされています。
A. いいえ。手引きでは、内服薬のほか、坐薬や外用薬でも誘発されることがあるとされています。
Q. 間質性肺炎では、発熱が必ず現れますか?
A. 必ず伴うわけではありません。症状がかぜや気管支炎と区別しにくい場合もあります。
A. 必ず伴うわけではありません。症状がかぜや気管支炎と区別しにくい場合もあります。
関連キーワード: 間質性肺炎、肺線維症、医薬品による喘息、喘鳴、寛解

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