登録販売者 2022年 中国・四国 問106
問題文
一般用医薬品の添付文書における使用上の注意の記載に関する記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。
a 大黄甘草湯は、徐脈又は頻脈を引き起こし、心臓病の症状を悪化させるおそれがあるため、「心臓病の診断を受けた人」は「服用しないこと」とされている。
b ステロイド性抗炎症成分が配合された外用痔疾用薬(坐薬及び注入軟膏)は、副腎皮質の機能低下を生じるおそれがあるため、「長期連用しないこと」とされている。
c セトラキサート塩酸塩が配合された内服薬は、出血傾向を増悪させるおそれがあるため、「血液凝固異常の診断を受けた人」は、「相談すること」とされている。
d スクラルファートが配合された胃腸鎮痛鎮痙薬は、長期間服用した場合に、アルミニウム脳症及びアルミニウム骨症を発症したとの報告があるため、「透析療法を受けている人」は「服用しないこと」とされている。
選択肢
1:(a、b)
2:(a、c)
3:(b、c)
4:(b、d)(正解)
5:(c、d)
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添付文書の使用上の注意【登録販売者解説】
正解の理由
成分名・注意する人・注意の理由・注意の区分をセットで確認します。
4(b、d)が正しい組み合わせです。bはステロイド性抗炎症成分入りの坐薬・注入軟膏の長期連用、dはアルミニウムを含む成分と透析療法を受けている人への注意について、正しく述べています。aとcは、成分と注意の理由の組み合わせが正しくありません。
根拠は、厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」第5章「医薬品の適正使用・安全対策」の使用上の注意です。
解法ステップ
- bは「ステロイド性抗炎症成分」「坐薬及び注入軟膏」に注目します。この場合、含有量によらず長期連用を避ける扱いです。
- dは「スクラルファート」「透析療法」の組み合わせを確認します。透析を受けている人は、使用を避ける必要があります。
- aの「徐脈又は頻脈を引き起こす」という理由と、記載された成分が結びつくか確認します。
- cは、セトラキサート塩酸塩について示された成分・理由・注意区分の組み合わせが正しいかを見ます。b・dを含み、a・cを含まない4に絞れます。
選択肢別の誤答解説
記述a
× 大黄甘草湯(だいおうかんぞうとう) → ○ この心臓病への注意として示される成分はプソイドエフェドリン塩酸塩です。
プソイドエフェドリン塩酸塩は、徐脈(じょみゃく)または頻脈(ひんみゃく)を引き起こし、心臓病の症状を悪化させるおそれがあります。記述aは、その注意の理由を別の成分に結びつけているため誤りです。
記述b
ステロイド性抗炎症成分を含む外用痔疾用薬の坐薬・注入軟膏は、副腎皮質(ふくじんひしつ)の機能低下を生じるおそれがあるため、長期連用を避ける必要があります。坐薬・注入軟膏では、含有量によらず「長期連用しないこと」とされます。
記述c
× 「出血傾向を増悪させるため」という理由で、セトラキサート塩酸塩をこの注意に結びつけている点が誤りです。
セトラキサート塩酸塩は、体内で代謝されてトラネキサム酸を生じます。そのため、「血栓のある人(脳血栓、心筋梗塞、血栓静脈炎等)、血栓症を起こすおそれのある人」が、生じた血栓が分解されにくくなるおそれがあるとして「相談すること」とされています。「出血傾向を増悪させる」という理由ではありません。
記述d
スクラルファートはアルミニウムを含む成分です。透析療法を受けている人が長期間服用した場合、アルミニウム脳症やアルミニウム骨症を発症したとの報告があるため、使用を避ける必要があります。記述dは正しい内容です。
組み合わせの選択肢
- 1(a、b):aを含み、dを含まないため誤りです。
- 2(a、c):a・cを含み、正しい記述であるb・dを含まないため誤りです。
- 3(b、c):cを含み、dを含まないため誤りです。
- 5(c、d):cを含み、bを含まないため誤りです。
よくある誤解
- 「心臓病の人への注意」とだけ覚え、成分名を入れ替えてしまうことがあります。理由だけでなく、対象となる成分もセットで確認します。
- 「アルミニウムを含む成分は長期連用に注意」という一般的な注意と、透析療法を受けている人への注意区分を混同しないようにします。
- 「副腎皮質の機能低下」の注意は、すべての外用薬に同じ条件で当てはまるわけではありません。坐薬・注入軟膏では含有量によらない点がポイントです。
補足コラム
アルミニウムを含む成分には、スクラルファートのほか、水酸化アルミニウムゲル、ケイ酸アルミン酸マグネシウムなどがあります。透析療法を受けている人では使用を避け、透析を受けていない人でも長期連用を避ける扱いです。
FAQ
「長期連用しないこと」と「服用しないこと」は同じですか?
同じではありません。「長期連用しないこと」は長期間続けて使用しないという注意です。「服用しないこと」は、対象となる人に使用を避けるよう求める注意です。
同じではありません。「長期連用しないこと」は長期間続けて使用しないという注意です。「服用しないこと」は、対象となる人に使用を避けるよう求める注意です。
ステロイド性抗炎症成分は、外用薬なら長期連用に注意しなくてよいですか?
外用薬でも、成分や剤形によって注意が必要です。この問題では、坐薬・注入軟膏は含有量によらず長期連用を避ける点が問われています。
外用薬でも、成分や剤形によって注意が必要です。この問題では、坐薬・注入軟膏は含有量によらず長期連用を避ける点が問われています。
関連キーワード: 添付文書、使用上の注意、ステロイド性抗炎症成分、スクラルファート、アルミニウム脳症、透析療法

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