登録販売者 2022年 中国・四国 問74
問題文
腸の薬に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a トリメブチンマレイン酸塩は、消化管運動が低下しているときは亢進的に、運動が亢進しているときは抑制的に働く作用があるとされる。
b 収斂成分を主体とする止瀉薬については、細菌性の下痢や食中毒のときに使用して腸の運動を鎮めると、かえって状態を悪化させるおそれがある。
c ビサコジルは、空腸や回腸の粘膜を刺激して排便を促すと考えられている。
d ヒマシ油は、主に誤食・誤飲等による中毒の場合などに用いられ、防虫剤や殺鼠剤を誤って飲み込んだ場合にも使用することができる。
選択肢
1:a:正、b:誤、c:正、d:正
2:a:誤、b:正、c:誤、d:正
3:a:正、b:誤、c:正、d:誤
4:a:誤、b:正、c:正、d:正
5:a:正、b:正、c:誤、d:誤(正解)
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腸の薬の成分作用【登録販売者解説】
正解の理由
トリメブチンは消化管運動を調整し、ヒマシ油は脂溶性物質による中毒には使用を避けます。
正しい組み合わせは5で、a・bは正しく、c・dは誤りです。根拠は、厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」第3章「主な医薬品とその作用」の腸の薬に関する項目です。
正しい組み合わせは5で、a・bは正しく、c・dは誤りです。根拠は、厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」第3章「主な医薬品とその作用」の腸の薬に関する項目です。
解法ステップ
- aは「運動が低下しているとき」と「亢進しているとき」の作用の組み合わせを確認します。両方の方向が合っていれば正しい記述です。
- bは「細菌性の下痢や食中毒」と「腸の運動を鎮める」という語句に注目します。収斂成分を主体とする止瀉薬についての注意と一致するか確認します。
- cは、ビサコジルが刺激する部位を確認します。「空腸・回腸」か「結腸・直腸」かが判定のポイントです。
- dは、防虫剤や殺鼠剤の誤飲時にヒマシ油を使えるかを確認します。脂溶性物質による中毒では、使用を避けるという注意があります。
選択肢別の誤答解説
-
a 正しい記述です。
トリメブチンマレイン酸塩は、消化管の平滑筋に直接作用し、消化管運動を調整します。運動が低下しているときは亢進的に、運動が亢進しているときは抑制的に働くとされています。 -
b 正しい記述です。
収斂(しゅうれん)とは、腸粘膜を引き締める作用です。収斂成分を主体とする止瀉薬を、細菌性の下痢や食中毒のときに使って腸の運動を鎮めると、かえって状態を悪化させるおそれがあります。 -
c 誤った記述です。
×(空腸や回腸)→ ○(結腸や直腸)
ビサコジルは、大腸のうち特に結腸や直腸の粘膜を刺激して排便を促すと考えられています。空腸や回腸ではありません。 -
d 誤った記述です。
×(使用することができる)→ ○(使用を避ける必要がある)
ヒマシ油は、腸内容物をすみやかに排除する目的で用いられることがあります。しかし、防虫剤や殺鼠剤のような脂溶性の物質による中毒では、使用を避ける必要があります。ナフタレンやリンがヒマシ油に溶け出し、中毒症状を悪化させるおそれがあるためです。
よくある誤解
- トリメブチンは、腸の運動を一方向にだけ強める薬ではありません。「低下時は亢進的、亢進時は抑制的」という調整作用がポイントです。
- ビサコジルは「小腸を刺激する」と書き換えられやすい成分です。刺激する部位は、特に結腸や直腸です。
- ヒマシ油は誤食・誤飲時に使われることがあるため、どのような誤飲にも使えると思いがちです。脂溶性の物質による中毒は例外として覚えます。
補足コラム
ビサコジルとピコスルファートナトリウムは、どちらも大腸刺激性瀉下(しゃげ)成分です。
ビサコジルは結腸や直腸の粘膜を刺激します。一方、ピコスルファートナトリウムは大腸の腸内細菌によって分解され、大腸への刺激作用を示します。
ビサコジルは結腸や直腸の粘膜を刺激します。一方、ピコスルファートナトリウムは大腸の腸内細菌によって分解され、大腸への刺激作用を示します。
FAQ
「収斂成分を主体とする止瀉薬」とは、どのような薬ですか?
腸粘膜を引き締め、保護することを目的とする成分を中心に配合した止瀉薬です。細菌性の下痢や食中毒のときに腸の運動を鎮めると、状態を悪化させるおそれがある点が試験のポイントです。
腸粘膜を引き締め、保護することを目的とする成分を中心に配合した止瀉薬です。細菌性の下痢や食中毒のときに腸の運動を鎮めると、状態を悪化させるおそれがある点が試験のポイントです。
ビサコジルとピコスルファートナトリウムの違いは何ですか?
どちらも大腸刺激性瀉下成分ですが、ビサコジルは結腸や直腸の粘膜を刺激し、ピコスルファートナトリウムは大腸の腸内細菌による分解を経て刺激作用を示します。
どちらも大腸刺激性瀉下成分ですが、ビサコジルは結腸や直腸の粘膜を刺激し、ピコスルファートナトリウムは大腸の腸内細菌による分解を経て刺激作用を示します。
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