登録販売者 2022年 中国・四国 問82
問題文
泌尿器用薬として用いられる配合成分及び漢方処方製剤に関する記述のうち、誤っているものはどれか。
選択肢
1:日本薬局方収載のウワウルシ及びカゴソウは、いずれも煎薬として残尿感、排尿に際して不快感のあるものに用いられる。
2:ブクリョウはツツジ科のクマコケモモの葉を基原とする生薬で、利尿作用のほかに、経口的に摂取した後、尿中に排出される分解代謝物が抗菌作用を示し、尿路の殺菌消毒効果を期待して用いられる。(正解)
3:猪苓湯は体力に関わらず使用でき、排尿異常があり、ときに口が渇くものの排尿困難、排尿痛、残尿感、頻尿、むくみに適すとされる。
4:竜胆瀉肝湯は、むくみ、心臓病、腎臓病又は高血圧のある人や高齢者では偽アルドステロン症を生じるリスクが高いため、事前にその適否を十分考慮するとともに、慎重に使用する必要がある。
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泌尿器用薬の生薬と漢方処方【登録販売者解説】
正解の理由
ウワウルシは尿路消毒成分、ブクリョウは利尿成分として区別します。
誤っている記述は2です。厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」の第3章「主な医薬品とその作用」の「その他の泌尿器用薬」が根拠です。記述2は、ウワウルシの説明をブクリョウの説明として書いています。記述1・3・4は、手引きの内容に沿った記述です。
解法ステップ
- 選択肢2の「ブクリョウ」と「ツツジ科のクマコケモモの葉」に注目します。
- 手引きでは、クマコケモモの葉を基原とする生薬はウワウルシです。
- さらに、尿中に排出される分解代謝物の抗菌作用を期待するのもウワウルシです。
- 生薬名と説明が一致していないため、2を選びます。
選択肢別の誤答解説
- 1:正しい記述です。 日本薬局方収載のウワウルシとカゴソウは、どちらも煎薬として残尿感や排尿時の不快感に用いられます。
- 2:誤った記述です。
× ブクリョウ → ○ ウワウルシ
ツツジ科のクマコケモモの葉を基原とし、尿中に排出される分解代謝物の抗菌作用を期待するのはウワウルシです。ブクリョウはサルノコシカケ科のマツホドの菌核を基原とする生薬で、利尿作用などを期待して用いられます。 - 3:正しい記述です。 猪苓湯(ちょれいとう)は体力に関わらず使用でき、排尿異常があり、ときに口が渇く人の排尿困難、排尿痛、残尿感、頻尿、むくみに適するとされています。
- 4:正しい記述です。 竜胆瀉肝湯(りゅうたんしゃかんとう)は構成生薬としてカンゾウを含みます。カンゾウを含む医薬品には、偽アルドステロン症(ぎアルドステロンしょう)のリスクに関する注意があり、むくみ、心臓病、腎臓病、高血圧のある人や高齢者では、使用の適否を考慮し、慎重に使用する必要があります。
よくある誤解
- 生薬名と説明の入れ替えに注意します。ウワウルシの説明が、ブクリョウに付け替えられています。
- 「利尿作用」という共通点だけで判断しないことが大切です。ウワウルシは尿路の殺菌消毒効果も期待される点が見分ける手がかりです。
- 漢方処方の適応では、体力の区分も確認します。猪苓湯は「体力に関わらず」、竜胆瀉肝湯は「体力中等度以上」です。
補足コラム
この問題に出てくる漢方処方は、体力の区分と特徴的な症状をセットで整理します。
- 猪苓湯:体力に関わらず。排尿異常があり、ときに口が渇くものの排尿困難、排尿痛、残尿感、頻尿、むくみ。
- 竜胆瀉肝湯:体力中等度以上。下腹部に熱感や痛みがあるものの排尿痛、残尿感、尿の濁り、こしけ(おりもの)、頻尿。
カンゾウについては、手引きでは、1日最大服用量が原生薬換算で1g以上の製品を使用する場合の注意も示されています。
FAQ
カゴソウにも、ウワウルシのような尿路の殺菌消毒効果が期待されますか?
この問題の手引きの記述では、カゴソウは利尿成分として扱われています。尿中に排出される分解代謝物の抗菌作用を期待する生薬として示されているのは、ウワウルシです。
この問題の手引きの記述では、カゴソウは利尿成分として扱われています。尿中に排出される分解代謝物の抗菌作用を期待する生薬として示されているのは、ウワウルシです。
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