登録販売者 2022年 北海道・東北 問35
問題文
胃腸鎮痛鎮痙薬の配合成分に関する以下の記述のうち、正しいものはどれか。
選択肢
1:パパベリン塩酸塩は、抗コリン成分と異なり自律神経系を介した作用ではないため、眼圧を上昇させる作用を示さない。
2:メチルベナクチジウム臭化物は、消化管の粘膜及び平滑筋に対する麻酔作用による鎮痛鎮痙の効果を期待して配合されている。
3:アミノ安息香酸エチルは、メトヘモグロビン血症を起こすおそれがあるため、12歳未満の小児への使用は避ける必要がある。
4:オキセサゼインは、局所麻酔作用のほか、胃液分泌を抑える作用もあるとされ、胃腸鎮痛鎮痙薬と制酸薬の両方の目的で使用される。(正解)
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胃腸鎮痛鎮痙薬の配合成分【登録販売者解説】
正解の理由
パパベリン塩酸塩は自律神経系を介さなくても眼圧を上げることがあり、オキセサゼインは局所麻酔作用と胃液分泌抑制作用を持ちます。
正しいのは4です。選択肢1〜3は誤り、選択肢4は正しい記述です。根拠は、手引きの第3章「主な医薬品とその作用」のうち、胃腸鎮痛鎮痙薬の配合成分に関する項目です。
本解説では、試験問題の作成に関する手引き(令和4年3月)を「手引き」と呼びます。
解法ステップ
- 選択肢1は、「自律神経系を介さない」ことと「眼圧を上げない」ことを結びつけてよいか確認します。
- 選択肢2は、「粘膜や平滑筋への麻酔作用」という説明が、記載された成分に当てはまるかを見ます。
- 選択肢3は、アミノ安息香酸エチルの対象年齢を確認します。手引きの基準は「6歳未満」です。
- 選択肢4は、オキセサゼインの「局所麻酔作用」と「胃液分泌を抑える作用」の組合せを確認します。
選択肢別の誤答解説
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選択肢1:誤り×「眼圧を上昇させる作用を示さない」→ ○「眼圧を上昇させる作用を示す」パパベリン塩酸塩は、消化管の平滑筋に直接働いて痙攣(けいれん)を鎮める成分です。抗コリン成分と異なり、自律神経系を介した作用ではありません。しかし、それでも眼圧(がんあつ)を上昇させる作用が知られています。「自律神経系を介さないから眼圧に影響しない」とは言えません。
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選択肢2:誤り×「メチルベナクチジウム臭化物は、粘膜及び平滑筋に対する麻酔作用による鎮痛鎮痙の効果を期待して配合」→ ○局所麻酔作用を期待して配合される成分は、アミノ安息香酸エチルやオキセサゼインメチルベナクチジウム臭化物は抗コリン成分です。抗コリン成分は、副交感神経の働きを抑える作用を利用します。一方、消化管の粘膜(ねんまく)や平滑筋(へいかつきん)への麻酔作用を期待して配合されるのは、局所麻酔成分です。
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選択肢3:誤り×「12歳未満」→ ○「6歳未満」アミノ安息香酸エチルは、メトヘモグロビン血症(赤血球の酸素を運ぶ働きが低下する病気)を起こすおそれがあるため、6歳未満の小児への使用を避ける必要があります。年齢の数字を12歳に変えた点が誤りです。
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選択肢4:正しいオキセサゼインには局所麻酔作用のほか、胃液分泌を抑える作用もあるとされています。そのため、胃腸鎮痛鎮痙薬と制酸薬の両方の目的で使用されます。
よくある誤解
- 「自律神経系を介さないなら、眼圧にも影響しない」と考えてしまうことがあります。パパベリン塩酸塩は、自律神経系を介さない作用と眼圧上昇作用が両立します。
- 年齢の数字を似た別の基準に置き換えるひっかけに注意します。アミノ安息香酸エチルは「6歳未満」です。
- 「胃腸の痛みを抑える成分」をひとまとめにしがちです。局所麻酔成分と抗コリン成分では、作用のしくみが異なります。
補足コラム
- パパベリン塩酸塩:消化管の平滑筋に直接働いて痙攣を鎮めます。胃液分泌を抑える作用は見出されていません。
- 局所麻酔成分:消化管の粘膜や平滑筋に対する麻酔作用による鎮痛鎮痙を期待して配合されます。
- オキセサゼイン:局所麻酔作用に加え、胃液分泌を抑える作用もあります。この二つの作用が、胃腸鎮痛鎮痙薬と制酸薬の両方に用いられる理由です。
FAQ
Q. パパベリン塩酸塩は、緑内障の人に関係する成分ですか?
A. 眼圧を上昇させる作用があるため、緑内障の診断を受けた人では注意が必要な成分として手引きに記載されています。
A. 眼圧を上昇させる作用があるため、緑内障の診断を受けた人では注意が必要な成分として手引きに記載されています。
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