登録販売者 2022年 北海道・東北 問39
問題文
次の記述は、貧血及び貧血用薬の配合成分に関するものである。正しいものの組み合わせはどれか。
a ビタミンB6は、消化管内で鉄が吸収されやすい状態に保つことを目的として用いられる。
b 鉄分の摂取不足を生じても、初期にはヘモグロビン量自体は変化せず、ただちに貧血の症状は現れない。
c コバルトは、ヘモグロビンの産生過程で、鉄の代謝や輸送に重要な役割を持つ。
d 鉄分の吸収は、食後より空腹時のほうが高いとされている。
選択肢
1:(a、b)
2:(a、c)
3:(b、d)(正解)
4:(c、d)
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貧血用薬の配合成分【登録販売者解説】
正解の理由
ひと言まとめ:鉄の摂取不足では初期にヘモグロビン量は保たれ、鉄は空腹時のほうが吸収されやすいです。
正しい記述の組み合わせは、3(b、d)です。各記述は、a:誤り、b:正しい、c:誤り、d:正しいです。
根拠は、厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」の第3章「主な医薬品とその作用」にある「貧血用薬(鉄製剤)」の説明です。
解法ステップ
- aの「鉄が吸収されやすい状態に保つ」という目的に注目します。該当する成分は、ビタミンB6ではありません。
- bは、鉄分の摂取不足が起きた直後に、ヘモグロビン量や症状がどうなるかを確認します。
- cは、「鉄の代謝や輸送」と「コバルト」の組み合わせが正しいかを見ます。
- bとdを含む選択肢を選びます。
選択肢別の誤答解説
-
a × ビタミンB6 → ○ ビタミンC
消化管内で鉄が吸収されやすい状態に保つ目的で用いられるのは、ビタミンCです。ビタミンB6は、貧血の改善に必要なビタミンとして配合される場合がありますが、ここで問われている鉄の吸収を助ける成分とは異なります。 -
b 鉄分が不足し始めても、初期には貯蔵鉄(体内に蓄えられている鉄)や血清鉄(血液中を運ばれている鉄)が減る段階にとどまり、ヘモグロビン量は変化しません。そのため、ただちに貧血の症状が現れるわけではありません。鉄の不足が続くと、ヘモグロビンが減少して症状が現れます。
-
c × コバルト → ○ 銅
ヘモグロビンの産生過程で、鉄の代謝や輸送に重要な役割を持つのは銅です。コバルトは、赤血球ができる過程で必要なビタミンB12の構成成分であり、骨髄での造血機能を高める目的で配合される場合があります。 -
d 鉄分の吸収は、食後より空腹時のほうが高いとされています。ただし、鉄製剤は胃腸への副作用を軽減するため、食後に服用することが望ましい場合があります。
組み合わせの確認
- 選択肢1(a、b):bは正しいですが、aが誤りです。また、正しいdを含んでいません。
- 選択肢2(a、c):aとcが誤りです。正しいbとdを含んでいません。
- 選択肢4(c、d):dは正しいですが、cが誤りです。また、正しいbを含んでいません。
よくある誤解
- **「貧血用薬に配合されるビタミンなら、どれも鉄の吸収を助ける」**と混同しないようにしましょう。鉄の吸収を助ける目的で使われるのはビタミンCです。
- **「鉄不足が起きれば、すぐにヘモグロビン量が減る」**とは限りません。初期には貯蔵鉄や血清鉄が減り、ヘモグロビン量は保たれます。
- 銅とコバルトの役割を入れ替えるのが典型的なひっかけです。「鉄の代謝・輸送」は銅、「ビタミンB12の構成成分」はコバルトです。
補足コラム
鉄の吸収率と服用時の胃腸への負担は、別の視点です。手引きでは、鉄分は空腹時のほうが吸収されやすい一方、消化器系への副作用を軽減するには食後の服用が望ましいとされています。
FAQ
Q. 鉄製剤は、どの種類の貧血にも使われますか?
A. 鉄製剤で改善できるのは、鉄欠乏性貧血です。貧血には原因による違いがあります。
A. 鉄製剤で改善できるのは、鉄欠乏性貧血です。貧血には原因による違いがあります。
関連キーワード: 貧血用薬、鉄欠乏性貧血、貯蔵鉄、血清鉄、ビタミンC、銅、コバルト

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