登録販売者 2022年 北海道・東北 問61
問題文
消化器系に関する以下の記述のうち、正しいものはどれか。
選択肢
1:膵臓は胃の後下部に位置し、弱酸性の膵液や血糖値を調節するホルモンを分泌する。
2:口腔内は唾液により、pHがほぼ中性に保たれることで、酸による歯の齲蝕を防いでいる。(正解)
3:食道から送られてきた内容物は、胃から小腸に送り出されるまで数時間、胃内に滞留しており、その滞留時間は炭水化物主体の食品のほうが脂質分の多い食品より長い。
4:胃腺から分泌される胃酸には、胃内を強酸性に保つ役目やトリプシノーゲンをトリプシンにする作用がある。
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消化器系の働き【登録販売者解説】
正解の理由
ひと言まとめ:唾液は口腔内をほぼ中性に保ち、膵液は弱アルカリ性、胃酸はペプシノーゲンをペプシンにします。
正しいのは2です。口腔内は唾液によってpHがほぼ中性に保たれ、酸による歯の齲蝕(うしょく)を防いでいます。根拠は、厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」第2章「口腔」「胃」「膵臓」の項目です。
解法ステップ
- 「膵液」と「胃酸」の性質を見分けます。膵液は弱アルカリ性で、胃酸は胃内を強酸性に保ちます。
- 「食べ物の胃内滞留時間」の比較を確認します。炭水化物主体の食品は比較的短く、脂質分の多い食品は比較的長く滞留します。
- 口腔内のpHについては、唾液でほぼ中性に保たれるという記述が正しいため、2を選びます。
選択肢別の誤答解説
-
1
×(弱酸性)→ ○(弱アルカリ性)
膵臓(すいぞう)は胃の後下部にあり、膵液(すいえき)を十二指腸(じゅうにしちょう)へ分泌します。膵液は弱アルカリ性で、胃から送られてきた酸性の内容物を中和するのに重要です。血糖値を調節するホルモンも分泌しますが、膵液の性質を「弱酸性」としている点が誤りです。 -
2
唾液によって口腔内はほぼ中性に保たれ、酸による歯の齲蝕を防いでいます。この記述が正しい内容です。 -
3
×(炭水化物主体の食品のほうが長い)→ ○(炭水化物主体は比較的短く、脂質分の多い食品は比較的長い)
胃内での滞留時間は、脂質分の多い食品のほうが長くなります。比較の向きを逆にしている点が誤りです。 -
4
×(胃酸がトリプシノーゲンをトリプシンにする)→ ○(胃酸がペプシノーゲンをペプシンにする)
胃酸は、胃腺から分泌されるペプシノーゲンを、タンパク質を消化する酵素であるペプシンにします。一方、トリプシノーゲンは、十二指腸で分泌される腸液に含まれる成分の働きによってトリプシンになります。
よくある誤解
- 膵液と胃液の性質を取り違え、「胃で酸性だから膵液も酸性」と考えてしまいます。膵液は弱アルカリ性です。
- 胃酸が活性化する消化酵素の前駆体を、トリプシノーゲンと取り違えます。胃酸が変えるのはペプシノーゲンです。
- 食品による胃内滞留時間の比較を逆に覚えます。脂質分の多い食品のほうが比較的長く滞留します。
補足コラム
消化酵素の変化は、どこで起こるかとセットで整理すると混同しにくくなります。
- 胃:胃酸がペプシノーゲンをペプシンにする
- 十二指腸:腸液に含まれる成分の働きで、膵液中のトリプシノーゲンがトリプシンになる
FAQ
Q. 胃酸には消化以外の役目もありますか?
A. 胃内を強酸性に保ち、内容物が腐敗や発酵を起こさないようにする役目もあります。
A. 胃内を強酸性に保ち、内容物が腐敗や発酵を起こさないようにする役目もあります。
Q. 膵液は胃酸を中和するためだけの液ですか?
A. いいえ。膵液には、炭水化物・タンパク質・脂質を消化する酵素も含まれています。
A. いいえ。膵液には、炭水化物・タンパク質・脂質を消化する酵素も含まれています。
関連キーワード: 唾液、口腔内のpH、膵液、胃酸、ペプシノーゲン、トリプシノーゲン、胃内滞留時間

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