登録販売者 2022年 北海道・東北 問62
問題文
胆嚢、肝臓に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a 脂質の消化を容易にする胆汁酸塩は、腸内に放出された後、その大部分は小腸で再吸収されて肝臓に戻る。
b 胆汁中のビリルビンは白血球由来であり、腸管内で腸内細菌によって代謝され糞便を茶褐色にする色素となる。
c 黄疸は、肝機能障害や胆管閉塞によりアンモニアが循環血液中に滞留することで生じる。
d 肝臓では、胆汁酸やホルモンの生合成の出発物質であるコレステロールが産生される。
選択肢
1:a:正、b:正、c:正、d:誤
2:a:誤、b:正、c:誤、d:誤
3:a:正、b:誤、c:誤、d:正(正解)
4:a:誤、b:誤、c:正、d:正
5:a:正、b:誤、c:誤、d:誤
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胆嚢と肝臓の働き【登録販売者解説】
正解の理由
胆汁酸塩は脂質の消化を助けて小腸で再吸収され、ビリルビンは赤血球由来で、黄疸は血液中にたまったビリルビンによって起こります。
正しい組み合わせは3です。各記述は、aが正、bが誤、cが誤、dが正です。根拠は、試験問題の作成に関する手引き第2章「人体の働きと医薬品」の「胆嚢、肝臓」に関する記載です。
解法ステップ
- aの「胆汁酸塩」「大部分は小腸で再吸収」に注目します。胆汁酸塩の腸肝循環を説明していれば正しい記述です。
- bはビリルビンの由来を確認します。「白血球由来」とあるため、赤血球由来の説明と合うかを見ます。
- cは黄疸の原因物質を確認します。アンモニアとビリルビンを取り違えていないかがポイントです。
- dは肝臓のコレステロール産生を確認します。aとdが正、bとcが誤となる組み合わせを選びます。
選択肢別の誤答解説
-
a 正しい胆汁酸塩は脂質の消化を容易にし、脂溶性ビタミンの吸収も助けます。腸内に放出された後、その大部分は小腸で再吸収されて肝臓に戻ります。この循環を**腸肝循環(ちょうかんじゅんかん)**といいます。
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b 誤り×「白血球由来」→ ○「赤血球中のヘモグロビンが分解されて生じた老廃物」ビリルビンは赤血球中のヘモグロビンが分解されて生じます。腸管に出た後、腸内細菌によって代謝され、糞便(ふんべん)を茶褐色にする色素になります。
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c 誤り×「アンモニアが循環血液中に滞留することで生じる」→ ○「ビリルビンが循環血液中に滞留して生じる」黄疸(おうだん)は、肝機能障害や胆管閉塞(たんかんへいそく)などにより、ビリルビンが血液中にたまって、皮膚や白目が黄色くなる状態です。アンモニアは肝臓で尿素へと代謝される物質で、黄疸の原因として述べられている物質ではありません。
-
d 正しい肝臓ではコレステロールが産生されます。コレステロールは胆汁酸やホルモンなどの生合成の出発物質となる、生体に必要な物質です。
組み合わせの照合
- 選択肢1はaが正しい一方、b・cを正、dを誤としており、b・c・dが異なります。
- 選択肢2はaを誤、bを正、cを誤、dを誤としており、a・b・dが異なります。
- 選択肢4はaを誤、bを誤、cを正、dを正としており、a・cが異なります。
- 選択肢5はa・b・cが正しい組み合わせと一致しますが、dを誤としている点が異なります。
よくある誤解
- ビリルビンの由来を白血球と取り違える:ビリルビンは、赤血球中のヘモグロビンの分解で生じます。
- 肝臓が処理する物質と、黄疸の原因物質を混同する:アンモニアは肝臓で尿素へ代謝されます。黄疸に関係するのは、血液中に滞留したビリルビンです。
- コレステロールを不要な物質と思い込む:コレステロールは生体に必要で、胆汁酸やホルモンの生合成にも関わります。
補足コラム
胆汁は肝臓でつくられ、胆嚢(たんのう)に濃縮して蓄えられます。胆汁酸塩は脂質の消化を助けた後、小腸で再吸収されて肝臓に戻ります。「肝臓で産生」「胆嚢で濃縮・貯蔵」という役割の違いも押さえておきましょう。
FAQ
Q. アンモニアは肝臓でどのように処理されますか?
A. 体内にたまると有害なアンモニアは、肝臓で尿素へと代謝されます。
A. 体内にたまると有害なアンモニアは、肝臓で尿素へと代謝されます。
Q. 胆汁酸塩は一度腸に出たら、そのまま体外へ排出されますか?
A. 大部分は小腸で再吸収され、肝臓に戻ります。この再利用の流れが腸肝循環です。
A. 大部分は小腸で再吸収され、肝臓に戻ります。この再利用の流れが腸肝循環です。
関連キーワード: 胆汁酸塩、腸肝循環、ビリルビン、黄疸、コレステロール

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