登録販売者 2022年 北海道・東北 問63
問題文
消化器系に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a 炭水化物は小腸でラクターゼ等によって単糖類まで分解される。
b 大腸の腸内細菌は、血液凝固や骨へのカルシウム定着に必要なビタミンE等の物質を産生している。
c 糞便はS状結腸、直腸に滞留し、直腸に溜まった糞便が下行結腸に送られてくるとその刺激に反応して便意が起こる。
d 十二指腸の上部を除く小腸の内壁には輪状のひだがあり、その粘膜表面は絨毛に覆われている。
選択肢
1:a:正、b:正、c:正、d:誤
2:a:誤、b:正、c:誤、d:誤
3:a:正、b:誤、c:誤、d:正(正解)
4:a:誤、b:誤、c:正、d:正
5:a:正、b:誤、c:誤、d:誤
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小腸の消化と排便の仕組み【登録販売者解説】
正解の理由
ひと言まとめ:小腸では炭水化物が単糖類に分解され、腸内細菌はビタミンKを産生します。
正しい組合せは 3 です。aは正、bは誤、cは誤、dは正です。根拠は、厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き(令和4年3月)」第2章「人体の働きと医薬品」の消化器系に関する項目です。
解法ステップ
- aの「ラクターゼ等」と「単糖類まで分解」に注目します。小腸での炭水化物の消化について述べています。
- bは「ビタミンE」がポイントです。血液凝固や骨へのカルシウム定着に必要なビタミンの種類を確認します。
- cは、便がどこに滞留するかと、どちら向きに移動するかを確認します。
- dの「十二指腸の上部を除く」「輪状のひだ」「絨毛(じゅうもう)」は、小腸の内壁の特徴と一致します。a・dが正、b・cが誤となる組合せを選びます。
選択肢の組合せを照らすと、1はb・c・d、2はa・b・d、4はa・c、5はdの正誤がそれぞれ正解の組合せと異なります。
選択肢別の誤答解説
-
a 正しい
小腸では、炭水化物がマルターゼ、ラクターゼなどの消化酵素によって、ブドウ糖、ガラクトース、果糖といった単糖類まで分解されます。単糖類は、糖のうち最も小さな単位です。 -
b 誤り
× ビタミンE → ○ ビタミンK
手引きでは、大腸の腸内細菌が、血液凝固や骨へのカルシウム定着に必要なビタミンK等を産生するとされています。ビタミンEではありません。 -
c 誤り
×「糞便はS状結腸(えすじょうけっちょう)、直腸(ちょくちょう)に滞留」→ ○「通常、糞便は下行結腸(かこうけっちょう)、S状結腸に滞留し、直腸は空」
×「直腸に溜まった糞便が下行結腸に送られる」→ ○「S状結腸に溜まった糞便が直腸へ送られる」
糞便(ふんべん)が直腸に送られると、その刺激が脳に伝わって便意が起こります。問題文は、滞留する場所と移動する向きを取り違えています。 -
d 正しい
十二指腸(じゅうにしちょう)の上部を除く小腸の内壁には輪状のひだがあり、粘膜の表面は絨毛に覆われています。小腸は栄養分を吸収する器官であり、こうした構造によって内壁の表面積を大きくしています。
よくある誤解
- ビタミンの種類を取り違える:血液凝固や骨へのカルシウム定着と結びつくのは、問題文にあるビタミンEではなくビタミンKです。
- 便の移動方向を逆にする:便は直腸から下行結腸へ戻るのではなく、S状結腸から直腸へ送られます。
- 直腸も通常は便が溜まる場所だと思い込む:手引きでは、通常、直腸は空で、便は下行結腸やS状結腸に滞留すると説明されています。
補足コラム
大腸の腸内細菌は、腸管内の食物繊維を発酵分解します。また、腸内細菌が食物繊維を分解して生じる栄養分は、大腸の粘膜上皮細胞の活動にも利用されます。腸内細菌は、消化管内の環境にも関わっています。
FAQ
小腸のひだや絨毛には、どのような意味がありますか?
小腸は栄養分の吸収に重要な器官です。内壁にひだや絨毛があることで、栄養分を吸収する表面積を大きくしています。
小腸は栄養分の吸収に重要な器官です。内壁にひだや絨毛があることで、栄養分を吸収する表面積を大きくしています。
大腸では消化が盛んに行われますか?
手引きでは、大腸では消化はほとんど行われないとされています。大腸では主に、腸内細菌の活動や糞便の形成に関わる働きが説明されています。
手引きでは、大腸では消化はほとんど行われないとされています。大腸では主に、腸内細菌の活動や糞便の形成に関わる働きが説明されています。
関連キーワード: 小腸、単糖類、ラクターゼ、腸内細菌、ビタミンK、便意、絨毛

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