登録販売者 2022年 北海道・東北 問79
問題文
以下の記述は医薬品の主な副作用の症状に関するものである。これらの症状を示す副作用の名称について、正しい組み合わせはどれか。
a 接触皮膚炎は、医薬品が触れた皮膚の部分にのみ生じ、正常な皮膚との境界がはっきりしているのが特徴である。
b うっ血性心不全は、全身が必要とする量の血液を心臓から送り出すことができなくなり、肺に血液が貯留して、息切れ、疲れやすい、足のむくみ、急な体重の増加、咳とピンク色の痰などの症状を認める。
c 肝機能障害は、軽度の場合、自覚症状がなく、健康診断等の血液検査で初めて判明することが多い。
d 皮膚粘膜眼症候群は、38℃以上の高熱を伴って広範囲の皮膚に発赤が生じ、全身の10%以上に火傷様の水疱、皮膚の剥離、びらん等が認められ、かつ、口唇の発赤・びらん、眼の充血等の症状を伴う病態で、ライエル症候群とも呼ばれる。
選択肢
1:a:正、b:正、c:正、d:誤(正解)
2:a:誤、b:誤、c:正、d:正
3:a:正、b:正、c:誤、d:正
4:a:正、b:誤、c:誤、d:正
5:a:誤、b:正、c:正、d:誤
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副作用症状と名称の対応【登録販売者解説】
正解の理由
接触部位の特徴・心不全の症状・肝機能障害の現れ方は正しく、ライエル症候群の説明は別の皮膚障害を示しています。
1が正解です。記述a・b・cは正しく、記述dは誤りです。厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」第2章「人体の働きと医薬品」の副作用に関する項目が根拠です。
解法ステップ
- aの「触れた皮膚の部分にのみ」「境界がはっきり」に注目します。これは接触皮膚炎の特徴です。
- bの息切れや足のむくみなどは、うっ血性心不全の症状として挙げられているかを確認します。
- cの「軽度では自覚症状がなく、血液検査で初めて判明することが多い」は、肝機能障害の説明と一致します。
- dは「全身の10%以上」「ライエル症候群」が決め手です。これは皮膚粘膜眼症候群ではなく、中毒性表皮壊死融解症の説明です。
選択肢別の誤答解説
記述 a
正しい記述です。接触皮膚炎は、医薬品が触れた皮膚の部分に生じ、正常な皮膚との境界がはっきりしているのが特徴です。なお、アレルギー性皮膚炎は、医薬品の接触部位に限らず現れることがあります。
記述 b
正しい記述です。うっ血性心不全(うっけつせいしんふぜん)は、心臓が全身に必要な量の血液を送り出せなくなり、肺に血液がたまる状態です。息切れ、疲れやすさ、足のむくみ、急な体重増加、咳やピンク色の痰などが症状として挙げられています。
記述 c
正しい記述です。肝機能障害は、軽度の場合、自覚症状がないことがあります。そのため、健康診断などの血液検査で初めて判明することが多いとされています。
記述 d
誤りです。
×「皮膚粘膜眼症候群」→ ○「中毒性表皮壊死融解症」
38℃以上の高熱、皮膚の広い範囲に及ぶ発赤、全身の10%以上に見られる水疱(すいほう)や皮膚の剥離(はくり)などを示し、ライエル症候群とも呼ばれるのは、中毒性表皮壊死融解症です。皮膚粘膜眼症候群は、スティーブンス・ジョンソン症候群とも呼ばれます。
組合せの確認
- 1はa・b・cが正、dが誤で、正しい組合せです。
- 2はa・b・dの正誤が記述と異なります。
- 3はc・dの正誤が記述と異なります。
- 4はb・c・dの正誤が記述と異なります。
- 5はaの正誤が記述と異なります。
よくある誤解
- 「口唇のびらん」「眼の充血」が出てくるため、dを皮膚粘膜眼症候群の説明だと思い込むことがあります。これらの症状だけでなく、「全身の10%以上」と「ライエル症候群」に注目しましょう。
- 「接触皮膚炎は触れた部分にのみ生じる」という特徴を、アレルギー性皮膚炎にも当てはめてしまう誤りがあります。接触部位に限られない場合もあります。
- 「肝機能障害なら必ず自覚症状がある」と考えるのは誤りです。軽度では自覚症状がなく、血液検査で判明することがあります。
補足コラム
皮膚粘膜眼症候群と中毒性表皮壊死融解症は、どちらも高熱や皮膚・粘膜の症状が見られる重篤な副作用です。名称を見分けるときは、次の対応を押さえましょう。
- 皮膚粘膜眼症候群 = スティーブンス・ジョンソン症候群
- 中毒性表皮壊死融解症 = ライエル症候群
FAQ
Q. 「皮膚粘膜眼症候群」と「中毒性表皮壊死融解症」は、まったく関係のない病態ですか?
A. 手引きでは、両者は関連のある病態とされています。ただし、名称と説明を対応させる問題では、それぞれを区別して覚えましょう。
A. 手引きでは、両者は関連のある病態とされています。ただし、名称と説明を対応させる問題では、それぞれを区別して覚えましょう。
Q. 「ライエル症候群」は、どちらの別名ですか?
A. 中毒性表皮壊死融解症の別名です。
A. 中毒性表皮壊死融解症の別名です。
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