登録販売者 2022年 奈良・関西広域連合・福井 問20
問題文
クロイツフェルト・ヤコブ病(CJD)及びCJD訴訟に関する記述の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。
a ヒト乾燥硬膜に対して、十分な化学的処理が行われないまま製品として流通し、脳外科手術で移植された患者にCJDが発生した。
b CJDは、ウイルスの一種であるプリオンが脳の組織に感染することが原因とされ、次第に認知症に類似した症状が現れ、死に至る重篤な神経難病である。
c 本訴訟の和解を踏まえて、CJD患者に対する入院対策・在宅対策の充実の措置が講じられるようになった。
d 本訴訟を契機として、ヒト乾燥硬膜移植の有無を確認するため、患者診療録を長期保存する等の措置が講じられるようになった。
選択肢
1:a:誤、b:正、c:正、d:誤
2:a:正、b:誤、c:正、d:正(正解)
3:a:正、b:正、c:正、d:正
4:a:正、b:誤、c:正、d:誤
5:a:誤、b:正、c:誤、d:正
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CJD訴訟と再発防止策【登録販売者解説】
正解の理由
ひと言まとめ:CJDの原因はウイルスではなくプリオンで、訴訟後には患者支援や診療録の長期保存などが進みました。
正しい組合せは2です。aは正、bは誤、cとdは正です。根拠は、厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き(令和4年3月)」第1章「医薬品に共通する特性と基本的な知識」の「薬害の歴史」です。
解法ステップ
- aでは「十分な化学的処理が行われないまま流通した」という経緯が正しいかを確認します。
- bは「プリオン」を「ウイルスの一種」としている点に注目します。プリオンの分類が判断の決め手です。
- cとdでは、訴訟後の措置として「患者への支援」と「移植の有無を確認するための記録保存」が挙げられているかを見ます。
- a・c・dが正、bが誤の組合せを選びます。
選択肢別の誤答解説
-
a:正
ヒト乾燥硬膜(こうまく)の原料が採取された段階でプリオンに汚染されている場合がありました。プリオンを不活化(働きを失わせること)するための十分な化学的処理が行われないまま製品として流通し、脳外科手術で移植された患者にCJDが発生しました。 -
b:誤
×「ウイルスの一種であるプリオン」→ ○「細菌でもウイルスでもないタンパク質の一種であるプリオン」
CJDは、プリオンが脳の組織に関係し、認知症に類似した症状が次第に現れて死に至る、重篤な神経難病です。誤りは、プリオンをウイルスに分類している点です。 -
c:正
和解を踏まえ、CJD患者の入院対策・在宅対策の充実などの措置が講じられるようになりました。 -
d:正
ヒト乾燥硬膜の移植の有無を確認できるよう、患者の診療録(しんりょうろく)を長期保存するなどの措置が講じられました。
選択肢の組合せも確認しておきましょう。
- 1は、aを誤、bを正、dを誤としているため、a・b・dが正しい組合せと異なります。
- **2**は、a正・b誤・c正・d正で、各記述の正誤と一致します。
- 3は、bを正としているため、bの正誤が異なります。
- 4は、dを誤としているため、dの正誤が異なります。
- 5は、aを誤、bを正、cを誤としているため、a・b・cの正誤が異なります。
よくある誤解
- 「感染する」とあるため、プリオンをウイルスや細菌と同じものだと考えてしまうことがあります。問題では、感染の仕方と原因物質の分類は別と整理します。
- 「十分な化学的処理がされなかった」という記述を、訴訟後の措置と取り違えることがあります。これは、患者にCJDが発生した背景の説明です。
- 訴訟後の措置を「患者支援だけ」と覚えるのも誤りです。患者支援のほか、診療録の長期保存なども含まれます。
補足コラム
CJD訴訟の和解後には、患者への支援だけでなく、生物由来製品の安全対策の強化や、感染等による被害の救済制度の創設も進められました。CJD訴訟は、被害者への対応と、同様の被害を防ぐための制度整備の両面から押さえましょう。
FAQ
Q. 診療録を長期保存するのは、何を確認するためですか?
A. その患者にヒト乾燥硬膜の移植があったかどうかを確認するためです。
A. その患者にヒト乾燥硬膜の移植があったかどうかを確認するためです。
Q. CJD訴訟で問題となった製品は何ですか?
A. 脳外科手術などで用いられていたヒト乾燥硬膜です。
A. 脳外科手術などで用いられていたヒト乾燥硬膜です。
関連キーワード: クロイツフェルト・ヤコブ病、プリオン、ヒト乾燥硬膜、CJD訴訟、診療録の長期保存

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